ヨルガオ(短編小説)

Open App

「それはお前がひとりから逃げてるだけだろ」

これは、私が告白した男子から言われた言葉。

初めは耳を疑った。

私は勇気を振り絞って思いを伝えたっていうのに、

何でこんなことを言われなきゃいけないんだ。

「……ごめん」

涙を堪えながら私は背を向け、走り出した。

順調だったのに…ここまで順調だったのに…!!

………あ、そうか。

私…ただ独りが嫌なだけなんだ。

ひとりじゃない…独りから逃げてるんだ。


ーただ、必死に走る私。何かから逃げるように。ー

5/30/2023, 10:33:21 AM