キミに新しいルールをさずけよう。
それは、絶対に人を殺すな。
……え?簡単だって?
ふふ、そうだね。
簡単って言って欲しいものだね。
でも、そうやって簡単って言ってる奴ほどルールは破るんだよ。
無自覚ほど怖いものはない。
知らぬが仏?
はは、ならそう思っときなよ。
神は見ている。
お前のその行動一つ一つを。
そして、他人にしたことは必ず自分に返ってくる。
仏の顔も三度まで
無知は罪
因果応報
キミが信じるか信じないかはしらない。
キミが守るか守らないかはどうだっていい。
ただ、地獄に落ちた後にあーだこーだ言われるこっちの身にもなれよ。
うぜぇんだよ。
生きているだけで、お前らは罪人だ。
罪名……?
そうだな。
…………そんなに欲しけりゃ、犯罪を起こせよ。
お前らはたしかにすごい存在なのかもしれない。
ミクロ単位の不可能な可能性に勝ち取り、今、立ち上がり、文明を築き、破壊し、存在している。
だが、この何千とあるこの星、お前らだけが知的生命体と思わぬ事だ。
はは、お前らは未来偽造罪。
未来は今まで神が作るものだった。
だが今はお前らが作っていくのだ。
その罪を償うのに、殺し合いはいらねぇ。
お互いに尊敬しあい、敬愛し、認めあえ。
もう、何人足りとも地獄に落ちてこないよう見張り会え。
堕ちてしまいそうな人がいればほっといてもいい。助けてもいい。
だが、情けは人の為ならず。
……ま、このことも信じるか信じないかはどうでもいい。
俺が言いたいこと??
は、知らねぇよ。
俺のこの存在は、どっかの誰かが書いた空想に過ぎないのだからな。
俺の存在意義はない。
書いているやつが消そうとすれば何時でも消える、そんな存在だ。
だが、この欠片はどっかの誰かの想いだってことは消せないなぁ。
ま、そいつが誰かに向けてかいたストレス発散のひとつなのかもしれないけどな。
それについて俺が知る義理はない。
私がそう思っているからね。
せいぜい生きようじゃないか。
せいぜい足掻くといいわ。
この空想の世界で。
虚言だらけの世界で。
だが忘れるな。
忘れてもいいわ。
お前らの世界は空想ではない。
あいつのその虚言を。
どこかで誰かは死に、生まれ、殺し、殺されあう世界だ。
そして、作るのよ。
それが、物理的なことだけでは無いということを──
そして、最後の引き金をを引くの!
赤く朽ちる、人間の魂に向けて!
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ルールがなければ、ものすごく小さなモノで支えられている地球は、世界はやがて滅びるだろう。
ルールは存在するだけで価値がある。
ルールはルールを守るためにあるのではない。
ルールは私たちを守るためにあるのだ。
今日の心模様はなんですか?
黒い狐のお面を被った不思議な少女は今日も現れた。
その子はいつも変なことを聞いてくる。
僕の来世のことを聞いてきたり、明日の太陽の天気を聞いてきたり……と。
なので、今日のは幾分マシだ。
そんな答えが分からないような質問なので、いつも適当に答えていたので、今日も適当に答えた。
「まぁ、晴れのち曇りっていうところかな。」
「ふうん。」
その子は興味なさげに返答した。
きっと、この子も正直僕の答えに興味ないのだろう。
その方が楽だ。
「君は?」
「……雪だな。」
「なら、温めてやるよ。」
僕はそう言い、その子の手を握った。
その子は猫みたいにビクッとし、警戒していたが、徐々にその警戒は解かれ僕の手に自分の手を委ねた。
僕はそのまま調子に乗りその子を少し自分の方へと引っ張り、バランスを崩したその子を抱きしめた。
「今の心模様はなんだ?」
「………………晴れ、です。」
ほんのりと耳が赤くなったその子を僕はしばらく抱きしめていた。
「僕も、晴れになった。」
こっそり仮面を取ろうとしたが、その子は頑なに仮面を取ってくれなかった。
お互い、何も知らない。知ろうとしない。
どこかもどかしいその関係はお互い心地よく、ずっとそこに酔ってしまいたくなるような……。
僕の心は甘く、満たされていた。
雫
⚠︎︎重たい話です。
いつの日か、僕は感情がなくなった。
家族は誰1人泣かなかった。
父も、母も、兄も。
みんな、僕を毛嫌いしていた。
逆に嘲笑っていた。
僕なんかの居場所は無い、と。
僕は何とも思わなかった。
僕は家族にとって邪魔であり、使える道具だった。
だが、唯一弟は、僕を兄として見てくれていた。
「なんで、僕を産んだの?」
と聞くと、母は黙った。
「なんで、僕は産まれてきたの?」
父に尋ねると、僕を睨んだ。
「なんで、僕を嫌うの?」
兄に聞くと、兄は僕の胃をめがけてを思い切り殴った。
胃液が逆流し、酸っぱいものが込み上げてきた。
「ねぇ、なんで君は愛されてるの?」
弟に聞くと、弟は僕をそっと抱きしめた。
「痛いの痛いの飛んでいけ〜」
まだ3歳になったばかりの弟は何も知らなかった。
僕は自然と涙が溢れた。
僕は自分が愛されていない理由がようやく分かった。
僕は、母親の姉と、今の父の間にできた子供だった。
父は不倫したのだ。
そんな僕は、本当に場違いな存在だった。
僕はその日、自分の部屋で首を吊って死んだ。
「おにいちゃん、何してるのー?
……おにいちゃん?泣いてるの?」
最後に弟の呼ぶ声が聞こえてきた。
何もいらない
君さえいれば
何もいらないはずだったのになぁ
あんなに輝いていたあの子は今や廃人。
あんなに虐げられていたあの人は世界で活躍している。
人って本当にどうなるか分からない生き物だ。
けれども、それでも、なぜ、あの子を失わければならなかったのだ。
本当に、私は、君さえいれば何もいらなかった。
だが今や、地球は君を置いて回っている。
みな、あの子のことを忘れ、私の中でも薄く消えていっている。
じゃあね。
と言ったきり帰ってこなかったキミへ
世界は、本当に美しく、果てしない。
けれども、君がいなければ、太陽のない太陽系と同じだよ。
どれだけ美しくても、儚くても、
未完成のままで終わる。
そんなキミに恋した僕は空っぽだ。
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この作品で何を伝えたいのかが分からないのは私もです。
無色の世界
肌寒い冬の朝ふと外を見る世界。
そこには真っ白な冷たい羽毛が覆っている。
しばらく、その下に眠っているもの達は目を覚ますことはないだろう。
目の前にある色鮮やかな色を見失い、自我すらも見失い、心が無彩色に彩られる。
私は今、なんのために生きているのだろう。
そんなことを考え、一日が終わるのを待っている。
幸せになるため。
と、言うが、幸せとは一体何なのだろう。
愛する者を笑顔にするため。
あぁ、もう泣かせてしまった。
そして、失ってしまった。
もう、帰ってくることの無いあのヒト。
あの人を失い、私の心は、世界は……本当に、無色だ。
私の冷たい心に誰か、火を灯してください。
私はもう、自分から動くのは無理そうです。