『20歳』
20歳になったら何をしよう。
周りの人たちと価値観に合わないと気づいた8歳
夢をただひたすらに描いていた幼い頃のように物事を考えられなくなった10歳
世間から見た私と、私から見た私が相反してお互いがお互いを虚像として見るようになった14歳
いくら悲しくても辛いことがあったとしても常に笑っている自分に嫌気がさした16歳
世間から孤立することを決めた18歳
世間から離れることによって、少し、もう少しだけ、世間に歩調を合わせてみようと試みた19歳
さて、来年、私は何を成すのだろう。
人間は20になる年を大人と設定したが、今や平均寿命の4分の1以下しか生きていないのにも関わらずこの歳を
『成人』とする。
30年経っても、40年経っても、根っこは皆子供心を持ち、その心を隠さなければいけなくなる年がこの世に生まれて20年経ったこの日なんだと思った。
だが、どうやら世間では違うらしい。
どうやら、大人になる日が、この日らしい。
ねぇ、パパ、ママ、大人って何?
『君と一緒に』
世界がどれだけ荒れ果てたって
世界がどれだけ貴方を否定したって
私はあなたのそばに居たい。あなたのその優しい手を握りたい。
ねぇ、私、君と一緒に─────
踊り場をかける2人の影は夕焼けと共に沈んでいった。
『幸せとは』
“幸せ”と名付けた瞬間
もう、何かは欠け始めている。
彼は悲しそうに笑った。
彼の本音に初めて触れた気がした。
私はそっと彼の輪郭をなぞり、抱きしめた。
彼の体はもう冷たく、目は虚ろで
それでも彼の真は冷えきっていない。
彼にとって“幸せ”とはなんだったのだろう。
おそらく、彼が、“彼自身”で無くなることだったのだろう。
『新年』
久しぶりに開いた画面
震える手をそっと撫で、私は深呼吸をした。
「明けましておめでとう」
私と彼は、おそらく、出会ってはいけなかった。
いや、出会うには早すぎたのかもしれない。
私は、彼と話していると私でなくなる。
彼は私を弄ぶ。翻弄する。それを面白おかしく思うだろう。
それでも離したくなかった手を抱きしめて、涙を堪え、私は笑っているフリをする。
本当は、大好きだったよ。
私はようやく自分の呪縛から手を離せた。
「頑張れよ」
「うん、そっちもね。」
単調なトーク画面
もう、これから本当に彼とは話さなくなるだろう。
最悪な物語のエンドロールを迎えたあと、貴方はもう一度確信を得るために見たが、私は途中で見るのを辞めた。
私は、彼から逃げたのだ。
『心の旅路』
真っ二つに割れた竪琴は雨に打たれ、
怒りに身を任せた縦笛は人々を地獄へ導いた。
行き場を失った声なき叫びは宙を彷徨う。
終止符を塗りつぶしてしまった五線譜は歪み、捻れ、そして真っ黒に染まる。
貴方の音は、そこにありますか
これは、音楽が壊れた世界で、音を探す1人の少年が生まれるよりも前の話だ。