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無色の世界



肌寒い冬の朝ふと外を見る世界。
そこには真っ白な冷たい羽毛が覆っている。

しばらく、その下に眠っているもの達は目を覚ますことはないだろう。


目の前にある色鮮やかな色を見失い、自我すらも見失い、心が無彩色に彩られる。

私は今、なんのために生きているのだろう。

そんなことを考え、一日が終わるのを待っている。


幸せになるため。

と、言うが、幸せとは一体何なのだろう。

愛する者を笑顔にするため。

あぁ、もう泣かせてしまった。

そして、失ってしまった。


もう、帰ってくることの無いあのヒト。


あの人を失い、私の心は、世界は……本当に、無色だ。


私の冷たい心に誰か、火を灯してください。

私はもう、自分から動くのは無理そうです。



4/18/2023, 1:14:12 PM