『 雫』
反転して映る世界は誰の目に見えるものなのだろうか
※重要なお知らせ
機種変更をしたのですが引き継ぎが上手くいかないので、もう1つアカウント作っておきました。今後はそっちのアカウントで活動する予定です。後ほどそちらの方でもお知らせいたします
『 独りごつは行方不明』
君が生きていて、僕だけがいない世界。
手をキツネの形にして見る君の心臓には、もう穴は空いていない。
僕の知らない顔をして、ずっとどこかを見つめてる。
君が見ている方角には何があるんだろう。
何でそんな顔をしているんだろう。
何が君をそうさせているのだろう。
知りたい、知りたい、知りたいのに。
もう、君は何も教えてくれないんだね。
真っ白で澄んだ空気を放つ世界より、君がいる淀んだ世界の方が何故か美しく見えるよ
ああ、もう一度会いたい。
もう一度だけ、一緒に遊びたい。
もう一度だけ、一緒に笑いたい。
もう一度だけ、一緒に生きたい。
君はこの世界の主人公。
僕はこの世界の反逆者。
僕は悪い奴だからさ、君を守るために世界を犠牲にしてしまう。
君は良い奴だからさ、世界を守るために僕を犠牲にしてくれる。
...してくれたらよかったのに。僕なんて犠牲にしてくれたらよかったのに。
何で、あの時涙を流したの?行かないでって引き止めてくれたの?
僕は悪い奴で反逆者なのに、君は良い奴で主人公なのに。
もしかして、君は僕に染まろうとしてくれたの?
君も悪い奴になろうとしてくれたの?
ダメだよ。君は主人公。この世界の神様なんだ。
...だから、良い奴でいてくれないと。
でも、やっぱり僕は悪い奴だから、この世界の悪魔だから。
だから、だから、お別れだよ。
大丈夫。心配なんてしなくても君が主人公なんだから、君が幸せでいてくれたらこの世界はハッピーエンドで終われる。
僕の透明な手は、もう君には触れることができない。
もう君にイタズラすらできない。でも、そっちの方が君は幸せでしょ。
いつも悔しそうな顔してたもんね。拗ねて喧嘩したこともあったっけ。
...そっかぁ。もう君の目に僕は映らないんだ。
あぁ、やっぱり寂しいや。ワガママだけど、寂しいや。
悪役に用意されたハッピーエンドは残念ながら、死だけなんだ。
でも、僕は幽霊だから、もう死んでるから。
だから、ずっとここにいるよ。君の世界にはいないけど、僕の世界にずっといる。
君の世界に僕の世界は映らないけど、僕の世界には君の世界が映るから。
だから...だから...ずっと側にいるから、
どうか幸せでね。
僕の、大好きで、大好きで、ずっと親友のこの世界の主人公。
お題「ハッピーエンド」
織川より。
皆さんお久しぶりです~!織川ゑトウです。結構前から更新してなかったので、はじましての方の方が多いですよね。織川受験生だったんですよ。それで勉強詰め込んでました。あ、無事に合格しましたよ!でも、これからの方が大変そうです...目指している大学が難関なので...でも、諦めず頑張ります!頑張ります...けど、親がストレスで...精神面死にそうです。でも後3年。たった3年頑張ればいいだけ。いやその後も頑張りますけど。因みに織川は高校芸術コースでスパルタなとこなので多分更新減ります。一ヶ月に1回は更新出来たらいいなぐらいの気持ちです。そんな感じで亀更新の自分ですが、投稿自体は辞めませんのでよろしくお願いします~!たまにスランプで書けなくなる時はあるので、その時は察してもらえると助かります。ではまた次の作品で会いましょう。
ps.もうすぐで織川投稿初めて一年経ちます!時間の経過は早い!!(前垢含めて)
『孤独の視界は誰が為に見える』
冬も終わりかけ、暖色が目の前をほのかに彩る。
私はこの季節になると写真を撮りに外へ出かける。
一軒家の庭、一ヶ月程前に近所の子供が作った雪だるまは溶けて、
赤の帽子とオレンジのマフラーだけがカランと残っている。
歩道橋の側、ひっそりと雪に隠れていた梅の芽は、乙女の頬を表す色で咲いている。
繁華街、バレンタインも近くなってきて、愛を象徴する深紅が目立つ。
ふらりと自然に足を運べば、時期が過ぎ、あっけらかんとした神社の鳥居が目の前に。
折角だからとお参りし、パンパンっと手を叩けば、音が神社内に響き、
世界の広さを実感する。誰一人居ない、私だけの空間。
もうすぐ夕暮れだと振り向けば、なんとも言い難い幻想的な夕日が目を震わせる。
少しくすぐったい様な。見守ってくれている様な夕日。
直視するには眩しくて、見ない上では勿体ない。
あぁ、勿体ないなぁ。
今だけ限定のこの夕日、知らない誰かも一緒に見てくれているのだろうか。
そんなことを密かに思いながら、今日もカメラのシャッターを切る。
声にならない声で、誰かの名前を呼びながら。
__いい写真が撮れたよ。
お題『伝えたい』
『今年の抱負』
どんな状況でも、笑っていられるような一年でありたいです。
今は、特に。
※ここからは作者の話なので悪しからず(いつもの作品みたいなのではなくてすみません)
元日の大地震、皆様ご無事でしたでしょうか?
私は無事です。無事なのですが…実は私、石川に住んでいてですね、知り合いの方々が沢山地震の震源地に居て、連絡は取れたのですが心配です。
震度7の地震が起きる前に震度3ぐらいの地震があったんですよね。
その時はリビング行って「震度3か~」ぐらいで適当に流したんですけど、その数十秒後?一分後ぐらいにまた揺れ始めたんですよね。最初は「少しでかいなー震度4?」とか思ってたらだんだん揺れ初めて「え?ヤバくね?」って思って即机の下入ったら物がめっちゃ落ちてきて、凄い困惑しました。
私が住んでいる所は元から高台にあるので津波の心配は無かったのですが、余震が怖かったですかね。とりまLINE開いて友達とかクラスメイトと安否確認し合いました。
地震の話しして怖くなるのもあれなので気紛らわすためにマジカルバナナしてました。
地震が小さくなり始めた頃に部屋の片付けし始めて、その後ニュース見ながらご飯たべました。その時も余震続いていて眠るにも眠れないなとか思ってましたけど普通に爆睡しました。今日も二回震度5ありましたね。まだまだ落ち着けないです。
自衛隊のヘリの音も昨日の夜から今この瞬間まで鳴り止んでいません。たまに救急車の音もします。新年だと言うのに、休まりませんね。
そろそろ物資も届いているといいのですが…天気予報も雨で、さらに気温下がりそうです。雪ではないだけましかもですけど…救助が難航しそうですね。
被災されている方々の体調が悪くなることがありませんように。
どうか、被災地の方々がこれ以上亡くなることがありませんように。
願うことしか出来ないのが、本当に悔やまれます。
今回の地震で学んだことは、震度5(私の地域は5でした)でも舐めてはいけないこと(これは当たり前なのですけど)、落ち着いて行動すること(実際に体験してみると本当に怖かったです)、皆で声を掛け合うこと(私的にはこれが一番落ち着きました)です。
もしかしたらまた地震あるかもと落ち着きませんが、とりあえず今は推しでも眺めます。とにかく不安を取っ払おうと思います。今年の抱負もそんな感じですね。
皆さんの地域で大災害が起きた時、不安になられると思います。
落ち着いてください。と、言いたい所ですがそうも言えません。
なので、「落ち着いて下さい、でも焦って下さい」が妥当ですかね。
精神的には落ち着いて下さい。でも、状況的には焦って下さい。みたいな?
すみません。日本語拙くて…上の文章も今思っていることと状況を書きなぐっているので拙いことは受け止めていただけると有り難いです。
では皆さん、どうかご無事で。
※作者からの勝手な感謝
皆さんの作品、どれも素敵です。こういう時に作品があると落ち着きます…いつも以上に感謝です。
※追記
本当に震度1です??大分揺れてますよ??揺れすぎて揺れに敏感になってるのかな…
『メリークリスマス』
僕には家族がいない。
昔からずっと一人だけで、親戚の養子にはなったけれど毛嫌いされて。
いつかいつかの、あの頃の記憶、クリスマスの苦い思い出。
僕が冷たい水で窓掃除をしている間にガサゴソとプレゼントを開ける音。
メリークリスマスと言い合う血の繋がっていない兄弟達。
暖炉の火花のパチパチ音、クリスマスツリーの影、
シャンパンの淀んだ香り、丸焼き七面鳥の叫び声、
廊下に響く僕の泣き声
汚れた繋ぎ合わせの服はヨレヨレで、木彫りの、足に合わない靴で、
ただ、ただ外のしんしんと降り積もる雪だけが僕の頬を撫でていた。
寂しかったなぁ。あの頃は。
_今はもう、僕はあっち側じゃあないからね。
クリスマス、少年の願い、きらきら輝く深雪は、あのおじいさんを呼び寄せる。
「このプレゼントはどこの国のでしょうか!?」
「フィンランドって書いてあるでしょ。ちゃんと見なよ。あたしらプレゼント妖精だよ?しかも200歳、大ベテランよ?」
「わ、分かってるって!!」
あの日僕は、最高のプレゼントをあの方に貰ったんだ。
「ふぉっふぉっふぉ。そんなに急がなくても出発は明日...」
「「今日ですよサンタ様!!」」
「そうじゃったかの?」
きらきら輝く大きな広間。
サンタ様の和やかな笑い声。
僕たちの慌てる小さな足音。
「そろそろ出発だよ!!ほらサンタ様も早く乗って下さい!!」
「そ、そんなに押し込まんでも...」
「トナカイは!?五匹いる!?新入りは!?」
「いるよ!!赤鼻のトナカイ!!」
真っ白雪にまん丸お月様。
「出発!出発ベル鳴らすよ~!!」
カランカランカラーン....
ふわっとソリが浮き上がる。トナカイも足の雪を振り落とす。
新入りの赤鼻トナカイが「リン」と出発の鈴を鳴らす。
大嫌いだったクリスマスは大大大好きな日へと変わった。
未だに慣れない光景。
サンタ様のソリに乗って、世界を回るこの瞬間のお月様の眩しい光。
「家族、仲間、いなくても、きっと僕たちは一人じゃないですよね」
「...元から一人の子などおらんよ。皆が大切な誰かと、何かと常に寄り添いあっているもんじゃ」
「その人たちが幸福であれるように贈り物をするのが僕たちの使命ですよね」
「うむ。そなたに送ったようにな」
刹那、振り返ったサンタ様の瞳は柔らかく、温かく、お月様の光に照らされ輝いていた。
「メリークリスマス。全世界の子供たちよ」
眠りについた温かなお家の廊下では、妖精の笑い声が聞こえたとか聞こえなかったとか
お題『クリスマスの過ごし方』
メリークリスマスです。