お題が「今日だけ許して」ですか
ちょっと思いつかないですね
難しいお題ではないはずなんですけど、たぶん調子が悪いんだと思います
あんまりこれだ、っていうアイディアが湧いて来ず
これは困りましたよ
思えば体調不良の時以外は休まずやってきたわけですけど、お題から何も思いつかずなくて更新を休まざるを得ない、というのは初めてのことで非常に残念で悔しいです
体調不良の際、お題からある程度思いついていたのに、症状を悪化させないためにやめておいた時より悔しい
ただ、こればっかりはもうしかたがないでしょう
一年以上続けていれば、何も出ないことだってあります
大事なのは思いつかないことを残念がるより、また明日から執筆を再開すること
書きたくないのではなく書けないのだから、思いつきさえすれば問題なし!
思えば、このアプリを知って書き始めてから突っ走ってきたような感覚が私にはあります
ちょっと疲れが出たのかもしれません
ならばこの辺で体調不良以外の理由での休息時間があってもいいんじゃないでしょうか
この先、突っ走り続けて疲れ果て、何も書けなくなって引退するくらいなら、少しでも休まないとダメなんじゃないかと
ちょっとだけ休めば、明日からまたお題をもとに文を書ける気がします
明日になれば元通りですよ、たぶん
なので大変心苦しくはあるんですけど、書きたいのはやまやまではあるんですけど、お題に基づいた更新の方は今日だけ許していただきたいと思います
あれ?
お題の言葉が出てきましたね
いやあ、お題に基づいた文になってましたね、いつの間にか
オチは最初の方で既にわかってた、という人もいるかもしれませんが、オチが見え見えというツッコミはせず、今日だけ許していただければ幸いです
とりあえず次も無理せずがんばります
次のお題は何でしょうね?
私は誰か
たぶん、誰でもない
ある時より前の一切の記憶がないけれど、記憶喪失ではなさそうだった
私はあの瞬間、誕生したのだ
古びた家の、ベッドの上で
そんな確信があった
鏡で見た自分の見た目は、10代半ばくらいか
生きるための最低限の知識は、最初からある
だからここまで、なんとか生きてはいけた
私は今に至るまで、目的もなくなんとなく生きている
なぜあんな生まれ方をしたのか、全くわからない
それでも、私は気にしないようにして、気ままに世界を旅して回っている
様々な人との出会いと別れと再会を繰り返して
旅を続けてどれくらい経っただろう
少なくとも20年は旅をしていると思う
私の見た目は変わらない
きっと、そういう存在なのだ
生まれてから死ぬまで、ずっと同じ姿
旅の途中、ある村に迷い込んだ
このあたりに来たことはあるけど、こんな村があったとは知らなかった
村人によると、この村は限られた者しか入れない聖域のような場所なのだそう
私はどうやら、その限られた者だったようだ
村人に案内され、村長のもとへ向かう
村長は私を見るなり目を見開いて驚いた
村長は、私という存在について語る
私は、村の中にある神殿で祀られる神に、世界の姿を見せるために生み出された存在で、たくさんの思い出が積み重なった時、神殿へ行き、神に見てきたものを報告する役割を持つのだという
なら、その神に早く報告をしに行こう
私はなんとなく、自分がソワソワするのを感じた
自分の心が神殿へ行きたい気持ちに支配されているようだ
本能のようなものだろうか
私は村長に連れられて、神殿へと向かう
神殿の中には私ひとりが入る
神は現れない
しかし広間の真ん中へ進んだ時、一瞬のうちにこれまでの思い出が頭の中を駆け巡った
これが、神への報告ということなのだろう
直後、この神殿の神が、私の願いをひとつ叶えると言った気がした
それが、旅してきたご褒美ということなのだろう
迷うこともなかった
私の望むことはひとつ
これからもいつまででも、この世界でずっと旅を続けさせてほしい
願いは叶えられた
目に見えて何か変わったわけではないけど、確かにそう感じる
きっと私は、何十年、何百年でも旅を続けられる存在になったのだと思う
私は旅が好きだ
だからこれからも、とても長い人生で旅をし続けたい
まだ遠い足音
しかし、確実に近づいてきている
もう少しスピードを上げたほうがいいか?
いや、体力はまだ残しておきたい
仮に追い越されたとしても、それは遅れているのではなく、ペースが違うだけ
問題はない
最後、先にゴールできていればいいのだ
足音はもう真後ろまで来ている
あと十数秒で追い越されるな
抜かされた
だがあの速度で飛ばせばすぐにバテてしまうだろう
俺は無理をせず、終盤に速度を出せるように体力をある程度温存する
そうすれば食らいつける
ん!?
ちょっと待て、そこでジャンプするのか!?
そこにショートカットがあるのかよ!
どうりでなかなかこのゴーストに勝てないわけだ
このコースにはまだ俺の知らないショートカットがあったようだ
タイムアタックのゴーストを真似して、俺もショートカットを試みる
進入自体は簡単だった
ただ、非常に見つけづらそうだと思う
目印はあるのだろうが、わからない
ここを利用すれば、タイムを相当短縮できるぞ
たまたまゴーストがショートカットする場面を見られて運が良かった
俺はこだわりで攻略サイトとかを見ないから、他プレイヤーの常識でもわからないことが多い
だから、タイムアタックのゴーストでテクニックやショートカットを知るのだ
ショートカットのことなんて考えてなかったから、ペース配分を活かせず今回も負けたが、次は勝てるだろう
対戦でも良い成績を残せる気がする
俺は満足しながら、VRゲーム「ハイパーマラソン」を終了し、ゴーグルを外すのだった
秋の訪れはまだだ
なぜかって?
夏が居座っているからだ
帰ろうという気配は感じる
感じるのだけれども、帰らない
帰ってほしいんだけど、まだいたいらしい
夏が帰らないせいで秋は近年、いる日数が少ない
私は秋が一番好きなのに、一年の中でかなり短い間しか会えない
暑すぎるから夏は大嫌い
もともと大嫌いなところに、さらに秋が訪れる邪魔をするから、輪をかけて嫌い
秋と会える期間が短いので、七夕の織姫と彦星の気持ちがよくわかる
あっちは一年に一回だから、私のほうが圧倒的にマシだけど
冬ももう少し遅く来ればいいのに、さっさと秋を追い出して居座ろうとする
そして夏同様、いつまでもいて春にまで迷惑をかける始末
一年中秋なら天国なのに
そんなこと考えてても、実際のところ各季節は絶対に必要なんだけどね
夏には夏のよさがある
わかってはいるけど、暑さがあんまりにもひどいよね
だから秋の訪れを今か今かと待ちわびているって部分もあるわけで
愛しの秋はいつ来るのやら
もうすぐ来るとは思うけど…早く会いたいな
旅は続く……というのは困る
俺はもう旅をしたくない
過酷すぎる
勇者になったのだって、血筋のせいだし
元々、そういう器じゃないんだよ
ザコと呼ばれるモンスター相手だって怖いのに、ドラゴンだのキマイラだのと戦えるわけないでしょ
周りからのプレッシャーもひどい
新たな町に行けば勇者様勇者様と声援を受ける
道具や薬、武具の割引サービスだって自主的にやってくれるし、宿も驚きの低価格
そんな中で期待を裏切ったらどうなるか
それが恐ろしすぎて旅をやめることができない
でも、倒すべき敵であるアークデーモンを討ち滅ぼすまで耐えるのは無理だ
自分の心が追い詰められているのを感じる
俺にもっと勇気があったら……
そんな風にすら考えない
なぜなら、俺は勇気があろうとなかろうと、平穏にいち民草として暮らしたいから
誰か、勇者を代わってくれ
もう嫌なんだ
勇者の栄光も、使命を果たしたあとの輝かしい人生も、全部あげるよ
だから俺を勇者の肩書から解放してくれ
ある日、俺の前に魔王が現れた
今は仲間とは別行動中だ
魔王は過去に勇者と争ったが、その後和解した魔族の国の王だ
王と言っても、政治には基本的に関わっていないらしいけど
魔王は俺のネガティブな感情に反応して、ここまで来たという
そういう能力が魔王にはあるのだ
なんのために魔王は俺のもとへ来たのか
どうやら、俺から勇者としての使命を引き継ごうと思ったらしい
けど、勇者は血筋で覚醒する存在
魔王が勇者になれるのか?
疑問に思っていると、魔王は衝撃の事実を告げた
初代勇者と初代魔王は、夫婦だったらしい
和解後に、互いに惹かれて結婚したそうだ
魔族の政治に魔王がかかわらないのは、初代魔王が勇者のもとへ行ったから
普通、基本的に自由な生活の勇者が魔王の元へ行きそうだけど、魔王は王をやめたかったらしい
その後、子供の一人が魔族の国へ行き、王としての権力のない二代目魔王になったと
なので、魔王にも勇者の血が流れており、資格があるとのこと
魔王は俺に、今までよく頑張った、もう怯えながら戦う必要はないと告げた
俺はその心強く優しい言葉に、涙が止まらなかった
ようやく、苦しみから解放される
魔王は俺を勇者でなくすために、ある薬を渡してきた
これは、ある魔族が仮病を使いたい時に開発した、原因不明の重い病(命に別状なし、一ヶ月ほど高い発熱、激しいだるさの症状が続く)にかかる薬だと説明された
仮病のために開発なんて、魔族の情熱は変な方向にすごいな
俺は薬を飲むと、説明の通りの症状が出た
こうなってはもう旅の続行は不可能
魔王はその後、偶然町を訪問した体を装って、新たな勇者となった
ちなみに、魔王は度々国を抜けて旅行しているため、なんの不自然さもない
仮に怪しまれても、病気に倒れた勇者の感情に反応して来たといえば信じてもらえるだろう
こうして、俺は魔王のおかげで勇者の重圧から逃れ、仮病で一ヶ月倒れ伏すことになったのだ
魔王はその一ヶ月でアークデーモンを討ち滅ぼし、世界に平和を取り戻してくれた
俺は勇者として称えられることはなく、静かで平穏な毎日を、ひとりの民として過ごしている
かつての仲間とはたまに会っているし、魔王とも交流したりしているから、勇者になったからといって、悪いことばかりではないと思う
勇者にならなければ、みんなと今みたいな関係を築けなかっただろうから
でも、もうあんな旅はごめんだ
俺は今の毎日を大切にしたい
そう心から思う