ストック1

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1/14/2025, 11:25:53 AM

僕は隣の席の福杜さんと共に、ギリギリの戦いをしている
福杜さんは笑いの沸点がかなり低い
そんな福杜さんに、授業中にそっと、そぉーっと、僕が考えたネタを紙に書いて渡す
笑いの沸点が低い福杜さんが僕のネタを見て、笑い声を出したいのを必死にこらえて、バレない程度にそっと笑う
先生にバレなければ成功
福杜さんが笑い声を上げてバレたら失敗
福杜さんにウケなかったら、お話にならないので、この場合は大失敗
もちろん、福杜さんも同意の上でやっている
二人とも、こういうくだらないスリルが好きなのだ
笑いの沸点が低い福杜さんを、大ウケさせずに、ちょっとだけ笑わせる
そのギリギリを攻めるのが楽しく、先生にバレないようにそっと行うこのスリルがたまらない
ちゃんと授業に集中するべきなんだろうけど、言い訳をさせてもらうと、成績は僕も福杜さんもけっこういい
それに、ちょっと遊んでも授業には問題なくついて行けてるので大丈夫
なので、こんなことをしているのだ
まあ、だからといって許されるわけじゃないけどね
今日も福杜さんは必死に笑い声をこらえている
そっと、バレない程度に肩を震わせ笑っている
よし、今日もギリギリのところで笑いを抑えられたみたいだ
授業が終わったあとで、福杜さんとうまくいった喜びを分かち合おう

1/13/2025, 12:28:32 PM

「まだ見ぬ景色ってやつ、見たくない?」

友達が唐突にそんなことを言い出した
この人はよく変な思いつきを言う
この前も、蛇を首に巻きに行こうとか言ってたし
しかも、できる場所を探したのは私で、彼女は一切を任せっきり
二人で写真撮ってもらって楽しかったけどね
それで今回はまだ見ぬ景色
探して提案するのは私だろう
なんて無茶ぶり
旅行の予定でも立てさせる気なのかな?

「そんな大げさな話じゃないよ
私たちって自分が住んでる街の全てを知り尽くしてるわけじゃないでしょ?
だから、近場で行ったことのない場所の景色を楽しもうかなって」

遠出しないで済んでよかった

「で、よさそうな場所を私に調べろと」

「そうそう」

本当に自分勝手だなあ
了承して調べちゃう私も私だけど

で、よさそうなところの情報を聞いたので、後日二人で行くことになった
最近できた商業施設で、上の方の階の窓から見る景色がけっこういいと、別の友達に紹介されたのだ

「最高だよ!
近場にこんないいところができたんだね」

彼女は買い物しながらそんなことを言った
いや、景色じゃないんかい
いいところなのは同意するけど

「まだ見ぬ景色、そろそろ見に行こうよ」

「そうだね、本来の目的を思い出させてくれてありがとう!
すぐにでも向かおう!」

調子いいなあ
私たちはやっと目的の階へ行き、窓から景色を見た
これは、思ってた以上にいい眺めだ

「うわあ、額に入れて飾りたくなる景色だね」

「さすがに大げさじゃない、それは?」

ご満悦みたいでよかったよ
こんなに目をキラキラさせてるのを見ると、なんかほっこりしちゃうよね
変なことを思いついておいて、人任せな友達だけど、不思議と思いつきに付き合うと毎回楽しいんだよね
だから私も受け入れるんだけど
本当に、不思議な友達だな

1/12/2025, 10:42:41 AM

夢っていうのは、一期一会だ
一度覚めてしまったら、再び見ることはできない
その先なんてものも見られないし、そもそも夢の内容を忘れてしまうことのほうが圧倒的に多いだろう
俺の夢もそうだ
現実に引き戻されたら、もうその夢はお終いなんだ
しばらくは覚めた夢を思って辛くなるだろうが、いつかは忘れられる
そんな風に考えていた
今思えば、俺は疲れ果てていたんだろう
未練を感じながらも、夢を見つづける苦痛が、叶えたいという思いを上回ったんだ
だが、そんな中で、あいつは俺をまた夢の中へ引き込んでくれた
あいつが俺に力を貸すと言った時、同じ夢を見ても、またその夢から覚めてしまうかもしれないことが恐くて、拒否してしまった
それでも、あいつは俺のため、奔走してくれた
友人として、助けになりたいと
その姿を見て、俺もまだまだ頑張れるんじゃないかと、そう思えたんだ
俺はあいつのおかげで、一度は諦めたあの夢のつづきを見ることができた
いや、まだ見つづけているんだろうな
叶ってもなお見つづけられる、楽しい夢
俺は、あいつのおかげでそんな素晴らしいものに出会うことができた
もし、あいつが覚めたくない夢から覚めそうになったとしたら、今度は俺が全力で夢に引き込もう
厳しい現実に叩き起こされたとしても、その現実の中で白昼夢を見せてやる
俺があいつから、そうしてもらったように

1/11/2025, 11:34:23 AM

君はあたたかいね
え?冷え性だって?
体温の話じゃないよ
君に触れたことなんてないのに、体温なんて知るわけないでしょ?
言うのは恥ずかしい感じがするけど、心だよ、心
私、けっこう君のことを観察してるんだけどさ
あっ、気味悪がらないでよ?
これには深いわけがあって、まあ、その話は置いといて
ともかく、観察の結果、君ってかなりの友達思いだと思うんだよ
付き合いよかったり、勉強を教えたり、みんなが嫌がることも率先してやろうとするし
普段すごく優しいけど、ただ優しいだけじゃなくて、友達のためを思って、言うべきことははっきり言うじゃん
あと、学校の外でも人に親切だよね
たまたま街で見かけたとき、道に迷った外国の人に時間をかけて熱心に教えてあげてたし
周りのみんなはそんな君のこと、すごく好きなんじゃない?
君を嫌いになる人なんて、嫉妬する人くらいじゃないかと思うよ
君の人へのあたたかさは中々出せるものじゃないよ
まあ、私が言いたいのはそういうことだから
え?君を観察してた理由?
くだらないことを気にするね、君
そんなのどうでもよくない?
あ、ダメ?
ええと、その、なんというか、言わなきゃダメ?
あー、はい、言います
君のことが、あの、恋愛的な意味で好きだからです
私の心は寒がりなので、あたたかい君に惹かれました
あの、告白しちゃった以上、返事は欲しいけど、その、一旦持ち帰ってくれると助かる
返事がどっちだとしても頭がパンクしそうなんだよね
じゃあ、私帰るね!
また明日!

1/10/2025, 11:09:08 AM

未来への鍵が見つからない?
鍵がないと未来に続く扉が開かないから、困っちゃいますよね
でも大丈夫!
実は私は、鍵がなくても扉を開ける技術を持っているのです!
本当は扉に合った自分だけの鍵が必要になるんです
ただ、私、ピッキングが得意なんです
人生のピッキングです
皆さんのように、色々な事情があったり、ハンデを抱えていて鍵を探せない人の未来に続く扉を、未来への鍵無しで開け放つ手伝いができるんですよ
私だけじゃなく、それぞれに合ったピッキング職人がいると思うので、きっと平気です
あと、ピッキングっていうと悪いイメージを抱いちゃうと思いますけど、安心してください、合法です
むしろ公認です
私たちと一緒に未来への一歩を踏み出しましょう!
でも、私たちは解錠するだけなので、扉そのものは自分で開けてくださいね
そこは、自分でやらないとダメな部分です
だけど、勇気を持って開いて踏み出せば、素敵な未来が待ってるかもしれませんよ?

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