ストック1

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僕は隣の席の福杜さんと共に、ギリギリの戦いをしている
福杜さんは笑いの沸点がかなり低い
そんな福杜さんに、授業中にそっと、そぉーっと、僕が考えたネタを紙に書いて渡す
笑いの沸点が低い福杜さんが僕のネタを見て、笑い声を出したいのを必死にこらえて、バレない程度にそっと笑う
先生にバレなければ成功
福杜さんが笑い声を上げてバレたら失敗
福杜さんにウケなかったら、お話にならないので、この場合は大失敗
もちろん、福杜さんも同意の上でやっている
二人とも、こういうくだらないスリルが好きなのだ
笑いの沸点が低い福杜さんを、大ウケさせずに、ちょっとだけ笑わせる
そのギリギリを攻めるのが楽しく、先生にバレないようにそっと行うこのスリルがたまらない
ちゃんと授業に集中するべきなんだろうけど、言い訳をさせてもらうと、成績は僕も福杜さんもけっこういい
それに、ちょっと遊んでも授業には問題なくついて行けてるので大丈夫
なので、こんなことをしているのだ
まあ、だからといって許されるわけじゃないけどね
今日も福杜さんは必死に笑い声をこらえている
そっと、バレない程度に肩を震わせ笑っている
よし、今日もギリギリのところで笑いを抑えられたみたいだ
授業が終わったあとで、福杜さんとうまくいった喜びを分かち合おう

1/14/2025, 11:25:53 AM