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2/10/2025, 10:47:57 AM

『星に願って』


日々、当たり前のように過ぎていく日常に。
どうか、穏やかでありますようにと祈った。

そう遠くない未来、誰もが永遠の眠りにつく。
今感じていることも、この感覚も、やがて過ぎ去ってゆく。

私達には、永遠の命がない。
だからこそ、今がこんなにも尊く、美しい。

当たり前だと思ってた日常が煌めき始める。

もう少しだけ、日々を大切に生きてみよう。
自分と誰かの幸せを星に願ってみよう。

今ある、この生を煌めかせて。

そして、いつか私たちは星々になり、またそこで会おう。

2/9/2025, 10:48:14 AM

『君の背中』


決して届かないと知りながら、
私はその背中に手を伸ばした。

君の内側はどんなもので溢れているのか、
君はどんな温度で、どんな感性で、
この世界を見据えているのかを、ただ知りたかった。

君が纏っている優しさの質量は、
その背中が物語っている。

君の背中を見つめて思う。
いつかこちらを振り返ってくれるだろうか。

そんな淡い期待を抱いて、
私は、ただ君を見つめることしかできなかった。

2/8/2025, 10:51:58 AM

『遠く…』


必要なだけ、私は君との距離を空けた。
君が好きなのに、なぜか君といると胸が痛むことが増えた。

この痛みは、教えてくれる。
君を好きでいるべきではないということを。

理性で理解していても、感情は止められない。

君からの連絡が、まだ止まらないというのに、
私は君に背を向けて歩き始めてる。

不確かな道は苦しい。
足元が暗く、どこへ向かっているか今はまだわからない。
だけど、これ以上傷付いていられない。

だから、行きたい。

遠く、遠くへ。

どうか今より少しでも明るい場所へ辿り着くことを願って。

2/6/2025, 1:01:54 PM


ー静かな夜明けー

日々の慌しく煩い世界に、なんだか疲れた。
一人でいたいのに、一人でいたくない。
眠れずに朝を迎えようとしてる。

寝室に飾った花瓶に挿している、白いラナンキュラスが美しく咲いている。

私も、飾らず、そこにいられたらいいのに。
どこでも、美しくて、ありのままで、真っ白な君みたいに。

君のようにあろうとするなら、私もそのままでいて良いんだろう。
どんな花も、ありのままが美しいから。
きっと、花も人も同じなのかもしれない。

私は誰かの期待に押しつぶされて、自分らしくいることを忘れていた。
だけど、この夜が明けたら、変わってみたい。
少しずつで構わないから、自分らしく居られる選択をしたい。

うんざりしていたこの気持ちも、夜明けと共に朝日に包まれていく。
朝日が寝室を照らし、白いラナンキュラスが、ますます輝く。

どうか、君のようにありますように。

私はそう祈った。


2/5/2025, 3:43:28 AM

ー永遠の花束ー

私の胸には、いつだって花束がある。

あれから随分と経ったけれど、あの頃は、胸がざわめき疼くような日々だった。
いつだって、暗闇の渦に飲み込まれるのは簡単だった。
涙は全てを洗い流さず、胸の中に水溜りができて、沈み込みそうだった。

そんな日々に、自分へ花束を送ろうと思い立ち、花屋の店員さんと一緒に花束を作った。
カーネーションやガーベラ、バラを組み合わせた、オレンジと黄色の花束。
人生初めての自分に宛てた花束だった。

それは、いつのまにか枯れてしまったけれど、あの日の花束は、今も私の胸にある。
元気のない日に、思い出すとそっと暖かさをくれる。
そんな永遠とも言える花束は、その日々の感情ごと、これからも色褪せることなく私の胸で咲き続けるだろう。

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