死ぬまで続く
「何であろうと、君の首は貰うし、君の心は諦めない」
重石を乗せるように再度言ったその言葉は、
私の髪を揺らすことは無いが、動けないのだ
瓦礫に潰された様な、喉の重みを感じる。
唇がはくはくとと動くが、それ以上に彼に伝えられる事は無い。
彼は私の顔を見た後、また口角を上げる
彼は、私の身体に幾度と無く触れてきたが、
コレを言う時は恐ろしくて、触りたいと思わない。
淡々と冷たく静かなはずが、とてつもなく熱く感じるからだ。青い焔のほうが、赤い焔より熱いと言うのが、脳裏に浮かんでくる。
日々強い日照りでじとじと苦しみ
桜のように軽い言葉をかけられ
蹲る貴方を救って
共におりたい。
一時の安らぎではなく
貴方を解放してやれる言葉を投げたい。
神でないと出ないだろう、霞の言葉だ。
蝉の、透明で、薄っぺらくて、緑色の筋のある羽がくるくると回って道路を走っていった。
夕陽を透かして橙色に道路が変わっていた。
まだ、成虫になる途中で、捕まって死んだんだろう。
数年待たされて、やっと咲いてきた芽が摘まれるとは、無残だな
だがそれも運命である。生まれた場所が悪かった、選んだ場所が悪かった。しかし結局7日の有余。
ただ、土の中もなかなかに居心地が良かったかもしれない。
結果は駄目でも、過程を楽しもう
モンキチョウみたいな小さくて可愛い子
ほおっておいたら飛んでゆきそうで
俺達は貴方を離さない。
蜜をあげ続ければ、飛んでゆかないから
俺達に飽きないように
桜が舞っても、太陽が照っていても、草たちが枯れようと、雪が積もろうと、俺達は貴方と共にいた。
貴方は、やっと俺達との間に名称をつけた。
「心優しい友人達」という。
俺達には、その言葉が冷たいのか、はたまた温かいのか、理解できなかった。
突き放されたのか、抱きしめられたのか、わからなかったのだ。
ただ、チョウのような貴方に帰る場所が出来た
そういう事実だけ、ここに残ったんだ。