蝉の、透明で、薄っぺらくて、緑色の筋のある羽がくるくると回って道路を走っていった。夕陽を透かして橙色に道路が変わっていた。まだ、成虫になる途中で、捕まって死んだんだろう。数年待たされて、やっと咲いてきた芽が摘まれるとは、無残だなだがそれも運命である。生まれた場所が悪かった、選んだ場所が悪かった。しかし結局7日の有余。ただ、土の中もなかなかに居心地が良かったかもしれない。結果は駄目でも、過程を楽しもう
10/25/2025, 10:44:28 AM