お題 : 君とみた虹
「好き」とか「愛してる」とかを口にするのは難しくて
だからこそ何かいい感じの時に言えたらいいなって
たとえば大切な人達と虹を見てさ
「会えて良かった」なんて言えたら幻想的だよね
でもさ、美しいものがすぐ記憶から消えると同じで
大切な人がいることも当たり前になっちゃう
当たり前って思っちゃうからさ
自分の近くから消えた時に悲しむの嫌で
どんなに優しい言葉をかけられても
どんなに美しい虹をみても
「やっぱいいや」って思うようになっちゃった
情けないなぁ、ほんとに
それでも忘れることはできないんだよね
一度見た虹も雪も
だから心の奥底では「一生離したくない」って
「そばにいて欲しい」とか
気持ち悪いほどに思っちゃう
言葉にしないと伝わらないのに
なんか、本当に難しいなぁ
虹なんて、大切な人なんてなければよかったのに
お題 : 夜空を駆ける
か‐ける
【駆ける・駈ける】
《下一自》
人や獣が足で走る。また、人が馬に乗って走る。
「サラブレッドが草原を―・け抜ける」
” いつか夜空を駆けてみたい ”
近所のクソガキが、そんな事を言っていたからふと調べてみる。
「人や獣が足で走る」。「人が馬に乗って走る」。
普通に考えて、それは地面があるからできるもの。
だから、夜空を馬に乗って走ったり、足にある感覚で踏みながら走ることは不可能なのだ。
______夜空を駆ける。
「走る」という行為を正しく教えられているなら、まず思い付かない思考だ。
その思考から辿り着くのは、「子供の発想力は、大人の汚い思考より美しい」。そういう答えだ。
それを例え否定されたとして、たとえ子供の時だけだとしても「絶対できるもん!!」と信じてやまない。
……いつの間に、俺はこんなに汚い思考になってしまったものか。
「夜空を駆けることができない」。それは何時から決めつけられた?
たとえ科学的に、論理的に不可能だとしても、いつかはその理論さえを超えて叶える人物が現れるのではないのだろうか。
多分。きっと、生きているうちには叶わないことを考えている。多分。
でも、こういう事を考えるのが1番下楽しかったりする。
だから明日も、頭の中で、想像の中で。
………夜空を駆けている。
お題 : ひそかな想い
____何事も始めた頃の記憶を忘れてはいけない。
昔、そう言われた記憶がある。
その「言葉」は、世界の人間が忘れるからそう呪っているのだろうけど。じゃあそれができすぎる人間はどうなるのだろうか。
そういう「言葉」こそ、忘れられないからずっとそれを繰り返している気がして、聞くたびに変な気持ちになる。
「行けたら行く」「期待している」
生々しい言葉は自分の中で淘汰して。
「君がいるから生きていける」「生きてていいんだよ」
美しい思想や押し付けられた表現は面倒臭いと思い、それが求められる時代に嘘くさいと思って。
「___っていう経験があったけど、後悔はしていない」
目の前にいるただの他人が語る、綺麗に梱包された不幸や悲劇が安っぽく感じる。
「絶対できるから、期待しておくね」
「君がいたから、こんなに素敵なのができた!」
「君の経験だって、成功に繋がるはずだ」
『 うるさい 』
そんな人達に、「言葉」のナイフを突き付けた。
だって、その「個人の幻想」で俺が報われるわけないでしょう?
「うるさい」……その「呪い」は、俺自身が思った、まさに「濁りのない毒」。
心に残り続けるひそかな想いは、『救わないで』。そんな綺麗な毒のような想い。
こう想い続ける俺が報われるたった一つの方法は、具現化できない腐った想いを他人に突きつけること。
「うるさい」という呪いでは折れないぐらいの、まさに突き刺さる言葉。
周り……いや「他人」は、そんな俺に自分自身の思想を押し付けてくる。いつか爆発するのは目に見えている。
だったら今は、正気で狂わせて欲しい。
俺を救おうとしないで。
これは俺の染み付いた執着。
きっと、他人にも大切な人にも奪えない。
「表現」という「呪い」が、俺の中で正気であるうちに。さっさと、目の前で消えろ。
さもなければ____これは、言ってはいけなかった。
ともかく、俺は密かに想い続けている。
「 世界なんかどうなってもいい。 」
「 この想いだけは、誰にも奪えない。 」
_____そうやって、ね?
お題 : あなたは誰
ずっと頭の何処かで、知らない誰かが生き続けている。
『おはよう!今日は何するの?』『そこはAじゃない?』
『ねぇ、忘れ物してるよ!!』
とにかく、うるさい。ありがたいけど、うるさい。
本当にこの声に覚えがない。ずっとうるさい。
だからある時、言ってしまった。
「毎日毎日、なんなの!?あなたは一体誰なの!」
『え、僕の言ってることが分かるの?』
「へ?」
頭に響き続ける声は、僕の幻覚だったのか?
高校生を卒業すると、その声はいつの間に聞こえなくなっていた。
一体頭にいたあの声が誰だったのか、今でも分からない。
お題 : 手紙の行方
「……ほら。」
「…え、あの、居先輩……こ、これは」
「手紙!さっさと受け取って。ほら」
「は、はい」
「それじゃ、また明日。頑張って」
「あ、が、頑張ります!」
尊敬する先輩から手紙を貰うなんて、想像もしてなかった。
きっと1年生と3年生の間でしている交流だから、私にくれたのだろう。それでも見た目も可愛く実力もありモテる先輩から、手紙をくれるとは思ってなかった。
つい先日も、1年生のチャラいやつから言い寄られているのを見たし。まさか「手紙を渡す相手がいる」という「相手」が私だとは。
なんだか凄く嬉しい気分になり、手紙を抱えてルンルン気分で家に帰った。
【 後輩の粋へ 】
【 正直、交流とかめんどいよね。なんかうるさい1年が声掛けてくるし、他に仲良い1年もいないからあんたにしといた。 】
【 3年にビビりすぎていつも吃ってるのは鬱陶しいけど。粋のこと、部活では3年より頼りにしてるんだから、もっと自信出しなよ。 】
【 粋の歌、私は1番好き。 】
【 はい、これぐらいで満足でしょ?足りない時は聞いてきなよ。あんたはいいところ有り余るほどあるんだからね 】
【 自慢の先輩 月城居 】
心が熱くなって、燃える感覚がした。
先輩は本当に凄くて、尊敬している。だからこそ、先輩の言葉が凄く嬉しい。手紙とか書いたこと無かったけど、こんなにいいものだったんだ。
その手紙を丁寧に、元の状態に戻す。
きっと居先輩なら、「なくした」と呟いてしまうと、冗談でも怒られる。なら、しっかりと丁寧に保存しておこう。
この手紙の行方は、ずっと経っても分からない。
それでも、今は心からこの手紙を大切にしたい。
そう考えた私は、この手紙を心に仕舞い、明日も頑張ろうと自分を奮い立たせた。