「色とりどり」
甘い香りに誘われてそっと扉を開けると、そこには色とりどりで様々な表情のお花たちが歓迎するように並んでいた。
そんな花たちを見ていたら、あなたの優しい笑顔が浮かんだ。
虹のように色とりどりの花束を作ってあなたにプレゼントしよう。記念日ではないけれど、鮮やかな花束はいつもらっても嬉しくて、元気が出るものだろうから。
「雪」
灰色の重たそうな雲から、白い雪が降ってくる。手がかじかむ手を擦り合わせつつ、ゆっくりと白い息を吐いた。
こんな雪の日は、嬉しそうな君の笑顔が頭に浮かぶ。雪が大好きでいつも子どものように無邪気に笑っていた。僕はそんな君の笑顔に元気をもらっていたのに。今、君はこの雪をどこで誰と見ているのだろう。あの笑顔を誰に向けているのだろうか。
寒さのせいか鼻がツンと痛み、僕は灰色の空を憎々しげに見上げた。
「君と一緒に」
この道は、まっすぐに光へと続いている。私がいる場所は暗いが、歩き続ければ光の世界へ行けるだろう。でも私は、そんな世界に行きたくなかった。明るい世界なんて散々だ。それなら暗い場所で1人でいた方がよほど居心地が良くて安心だ。
そう思っていたのに。
突然光の世界からやってきた君は、私に向かって手を伸ばす。一緒に行こう、と。
私は首を激しく横に振った。それでも君はめげずに私の手を取って立ち上がらせた。
「一緒なら大丈夫だよ。行こう。」
温かくて優しい声に、自然と一歩を踏み出していた。君と一緒ならきっと大丈夫。根拠はないけれど、そう思えた。
君と一緒に、私は再び光の世界へと歩き出した。
「冬晴れ」
今朝の空は、見渡す限りの淡い水色に染め上げられていた。雲が一つも見当たらず、朝日の光が空全体に広がっている。冬の冷たい空気は澄んでいて、少しだけ鼻をツンと刺激した。
こんなに清々しい朝は、普段なら散歩日和だと喜んでいたかもしれない。でも、今はそんな気分にはなれない。明るくきれいな景色と空気が、私の心の闇の存在を強調するかのようで苦しい。空を暗く覆い尽くして、冷たい雨や静かな雪でも降っていたならよかったのに。
どうして空模様はいつでも私の心を嘲笑うのだろうか。
「幸せとは」
あなたにとっての幸せってなんだろう。
私にとっての幸せは、あなたと空間と時間を共有し、穏やかで平和な日々を過ごすこと。でも、あなたはどうだろうか。あなたも私と同じことを幸せだと思っているのかな。どれだけ共に月日を過ごしても、定期的に不安が訪れる。私はあなたを幸せにできているのか、私よりも他の人の方があなたを幸せにできるんじゃないか。そう考え始めると、止められなくなってしまう。
「あなたにとっての幸せは?」
「私と一緒で幸せ?」
いつかちゃんと、面と向かってあなたに聞けたらいい。