「待ってて」
待っててほしい、なんて私のわがままかもしれないけれど。でも、寂しがり屋で人見知りな君のことだから、あっちでも寂しくしてるんじゃないかなって思うんだ。私がいないと、いつも寂しげな顔をしていたから。
眩い太陽に手を伸ばした。少し高いところに行くだけで、こんなにも太陽が、空が近くに感じる。
君と離れて数週間。お土産話のネタはないけれど、あなたと共に過ごせるのならそんなものはなくてもいい。
たとえ行き先が地獄でも、君が隣にいるだけで私には天国に思える。
だからもう少しだけ待っててほしい。
「伝えたい」
勇気を振り絞って、何度も君に想いを伝えようとしてきた。けれどいつも第三者や着信音に邪魔された。私の恋心を運命は嫌い、消そうとしているみたいだ。
けれど、私は諦めない。気を抜けば溢れてしまいそうな想いが、君をみるたびに込み上げてくるから。
何があっても、私は君にこの想いを伝えたい。
「この場所で」
運命の悪戯で、気づけばこんな所にいた。
望んではいなかった場所。けれど、運命を責めたところで何も変わらない。だから誰かを責めるのはやめた。代わりに、ひたすら走り懸命に生きることにした。
今いるこの場所で、夢を咲かせるために。
運命なんかに、負けないように。
「誰もがみんな」
「誰もがみんな、幸せに笑って過ごせる平和な世界にしたい」
そう言って君は旅立った。君の命と引き換えに、人々を苦しめていた諸悪の根源は消え去り、平和が訪れるはずだった。
それなのに、なぜ、まだ争い続けるのだろうか。どうして笑い声ではなく悲鳴ばかり聞こえるのだろう。
誰もがみんな、平和を望んでいると思っていた。でもそれは、君と私だけだったのかな。
「スマイル」
鏡の前で笑ってみる。そこには作っていると一目でわかる下手な笑顔を浮かべた私がいた。
どうしたらあの子みたいに輝くように笑えるのだろうか。
いつからこんなに笑うのが下手になったのだろうか。
君と笑って話ができるのは、もっと先になりそうだ。