ぐるきな

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9/29/2025, 4:44:07 PM

モノクロ

自分に言い聞かせるように「今日も好きだよ」って伝えて、
伝える相手がいなくなった今は自分に言い聞かせるように「今日も幸せ」って口にするんだ。
全部の感情に言葉を当てはめて
言葉がなくなったら私どうなるんだろ
なにも残せず、ただ煙になって消えていきそうな気がして

死ぬにはいきすぎた
もう後戻りはできないから
白か黒かはっきり出来ないままだけど
全部を大切に抱えて
僕はこれからも歩いていきたい

9/19/2025, 1:30:00 PM

秋色

涼しくなってきたから、君が疲れてる日も減ってくるかな
君の負担になりたくないんだ僕
君が楽しく生きてくれるならそれが一番の幸せで
その幸せを支えたいって思ってたのが僕なはずなのに

変わったよな〜お互いに
期待も求める物も増え続けて、負担にならないように求めて
嫌なことだってそれなりにあって
君の横で僕は好きに歌っていたかったな

落ち葉色みたいな気持ちになる。
派手さはないけど、静かであったかくて、少し寂しいけど心地いい色。
燃えるような恋とは違うけど、安心して座り込みたくなる、そんな色。
僕は紅葉色で君は銀杏だったかな〜
色が違った。ただそれだけのはなし。

枯葉にだってなっていいよ。また来年はきっと鮮やかな緑色の葉っぱになって生まれ変わってくるから。入道雲が広がった青空の下で

9/18/2025, 8:19:37 PM

もしも世界が終わるなら

やりたいことやり切って、好きな人に好きって伝えて
絶対に幸せに終わってやる

8/3/2025, 8:14:57 PM

ぬるい炭酸と無口な君

波の音が響く。
ぬるくなったチューハイが机の上に放置されて
僕は誰のかも分からない酒を飲む。
ぬるくて美味しくないのは当たり前。

君がいなくなっても、案外みんな元気にやれてるよ

死人に口なし、無口な君

サークルの中心だった君が、作ってくれたこの楽しい場所。

「来年も絶対やるからね!サボりとか許さないよ!?全員集合だからね、みんなだよ!!」
って言ってた真夏のバーベキュー。
なんで夏のイベントがバーベキューなんだよ。
なーんでこんなクソ暑い中で、わざわざ火を起こすことある?笑
そーやってみんな愚痴ってるよ。

多分君もそこで一緒に笑ってんだろ。ほら海行くよ

僕はぬるくなったチューハイを飲み干した

7/17/2025, 4:47:35 AM

真昼の夢


「バカにしか見えんやろ?」

そう言って、彼女は笑った。
缶ジュースのプルタブを開ける音が、セミの声と重なって空に吸い込まれる。

「そらぁ授業中起きてるのが珍しいようなやつ、頭良くはみえんやろ」

彼女がふと、空を見上げた。

「夏の始まりを伝えるために泣いてるセミはだいたい最初に終わる。なーんか切ないよね」

ふざけたことばかり言うくせに、ときどき急に、心の奥をさらっと出してくる。
でもそれは誰にでも見せるわけじゃない。

「どうせ中身なんか見とらんとよ、みんな。バカっぽくしとったほうが楽やし、みんな気軽に話してくれる」

そう言って空き缶をポイッと投げたら、ごみ箱にストンと入る。命中率100%。
それすら誰も気づかない。

「たまに夢みたくなるとよ。真昼やのに、誰も目を開けて見ようとせんけん。でもね〜ちゃんと見られたら、ちょっと怖くなったりもするんやけどね」
「でもまあ、見透かされたい気持ちもちょびっとあるっちゃある」まるで独り言みたいに呟いた。

彼女がほんとに好きになるのは、
細い目の一重の人。

「なんかね、目で全部語らん人が好きっちゃん」
「セミは目がグリグリしとる。見透かされそうで怖いけん嫌い」
ギョロッとしてるより、ひっそり光ってる目の人が好きなんだ。

彼女の話すその横顔が、なぜだかとても真剣に見えた。

だから、ぼくは言った。

「どんな目でもお前のことわかってないやつが、分かろうとせん奴が、いちばんばかやん」

彼女は一瞬だけ驚いた顔をして、それから、
さっきのセミよりも静かな声で笑った。

「……おまえ、目ちっちゃいもんな。ギリ合格や」

そして、また空を見上げる。

セミの声は止まない。

夏の午後。コンクリの階段。熱気が肌に貼りつく。
目をこらせば、電線にとまったセミが見える。うるさく鳴き喚いてるてるけど、あいつはこの夏でいちばん最初に死ぬセミになる。

たぶんこの声の中にも、もうすぐ死ぬやつがいる。
けど彼女は、それを知っていて、それでもこの夏が好きなんだと思う。

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