題名:雪原の先へ
「頭が真っ白になるって、焦って忘れるみたいな意味があるでしょ?その時、頭の中に入ったらさ、雪原みたいになっているのかな。」
おかしな話だ。
そう言われて、君は皆に嘲笑され、罵られていた。
僕は君に救いの手を差し出したかったのだけれど、つい目の前に君がいると、差し伸べることができないのだ。
なぜならね、
頭が真っ白になるから。
題名:白い吐息
はぁ。
そんなため息は白色に染まって消えた。
ほんの一瞬で、変わってしまうことを遠回しに言われている気分だ。
時間なんて、関係ないのだろうな。
ある日友達に聞いてみた。
「好きな人と親友がいたとして、どちらが大切?」
すると友達は、
「親友かな。でも私、好きな人いないから良く分からないけどね。」
と、苦笑した。
知ってる。親友が大切だよね。
じゃあなんで私の親友は好きな人を選んだのかな。
どうしても事実を認めたくなくて。
誰かが探偵のように私に真実を押しつけてくれたら、きっと納得できる。
そんなことは、一生ないだろうけど。
多分。
きっと。
おそらく。
十中八九。
だからまた、ため息を吐いた。
そして消えた。
その半透明な白い息は。
題名:消えない灯り
私達の友情は、千切れないと思っていた。
それは一瞬で終わりを告げた。
あなたに新しい友達ができて、私を置いていった。
私とあなたは長年仲良しだったのに。
その友達とは一週間程度しか仲良しじゃないのに。
時間は関係ないの?
まるで一瞬で消えるロウソクの火みたい。
頑張ればその火は消えないのに。
どこかで私は諦めたんだ。
これって私のせいなのかな。
もう一回そのロウソクに、火をつけられるかな。
散り散りの友情の糸を火であぶる。
もういっそ、千切れてしまえば良い。
そう決めたのに、涙がこみ上げる。
あなたは笑って言う。
「そんなこと、しなくて良いよ。例え離れても、心では繋がっているんだよ。」
だから私は言ってしまった。
「そんな綺麗事、私に響かないよ。」
と。
題名:きらめく街並み
街灯と家の灯りが夜の街を彩る。
涙のせいで、ぼやける視界。
オレンジ色、黄色、白色。
まぁるい綿飴のような、雫のような、そんな灯り。
見とれる景色と、頭に浮かぶ悩み事に、板挟みされる私。
可哀想?
…それはなんども聞いた。
そんな言葉で慰められても、どうせ私の気持ちを一ミリも間違えずに分かるわけがないから。
そんな慰めなんていらない。
ただただ、見つめる景色に私は癒やされたい。
「綺麗。」
その言葉は、あの人のそばで言いたかったな。
題名:秘密の手紙
秘密、だよ?
そんな言葉で広まる噂。
それはまるで伝染病。
そしてエンデミック。
その噂を深掘りしたがる人は、それについて根掘り葉掘り聞き出して、また妙な噂を立てるのだ。
それはまるで何かに取り憑かれたよう。
何かの幽霊みたい。
鼻で笑えば、怒られてしまい、本当に内心で舌を出してしまう。
それはまるで裏切り。
そして軽蔑。
なぜ私がアホらしく思うのか。
だって、それは根拠のない噂だから。
だって、それは私が立てた噂だから。
だって、それは助けるための噂だから。
あなたが悪目立ちしないように、あなたが起こした事故よりも大きい出来事の噂が広まれば、あなたは平然と生きていけるでしょう?
それはまるで落とし穴。
―それは秘密の手紙。それを貰った○○さんは行方不明。そしてこれは、△△さんとの秘密だよ?これが広まると、秘密の手紙は全員に届いて…。
謎の迷信とオカルトを信じて流してそれは嘘で。
噂を流さないとあなた死んでしまう。
ね?これであなたは…
あれ?