月と六文銭

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3/11/2024, 7:55:20 PM

平穏な日常を過ごし続けることは、とても幸福なことである。
僕はやっとそう思うようになった。
他人にはできないこと、もっと大きなことをやりたいとギスギスしていたあの頃にはそんなことは思わなかったけど、ふと周りを見まわしてみれば世の中の殆どは向こう三件両隣りに住みような普通の人が作っているのだ。
普通であること、平穏な日常を過ごす事は偉大なことなのかもしれない。

1/29/2024, 10:03:00 AM

街の灯りがあんなに遠くに見える。
陽だまりのように暖かかった君やあの人達。
この街を出てゆく今は、なにも残さず忘れてゆけばいい。
僕の靴音が夜の空に響く。
人知れぬ街で、もう一度生きてみようと。

さぁ、次の街へ。

1/24/2024, 5:11:46 PM

「逆光」
冬の青い光の中で優しく頬を撫でる逆光のように、その青さの中に物語を描く。

束の間の休息のように季節の風が吹く。

春が来るのを待ち侘びながら。

青い逆光の中、熱くなるほど遠くなる。そんな人だった。

1/24/2024, 3:31:25 PM

「こんな夢を見た」
 雲か霞のかかったような、飛んでいる飛行機の窓から見えた空のような場所に僕は佇んでいる。既視感があるような場所。
 遠くから声が聞こえる。若い女の人?いや何人かいて明るい笑い声が聞こえる。男の人もいるみたいだが、姿が見えない。
声のする方へ行ってみるかと足を動かした瞬間、ビクッとして目が覚めた。
なんだあの場所は?もしかして草臥れた僕に彼岸からお迎えが来たのか?
「もうこんな世界は嫌だ。死んでしまいたい。」とまでは思ったことはないが、「生まれてきた良かった。」とも思ったことがない。
もう少し生きてみよう。皆さん、お付き合いよろしく。

1/20/2024, 11:30:37 PM

人は悲しくなると海を眺めにやってくる。
そして、悲しみを海に放り込み、整って日常に帰っていく。

思い出したくもない悲しみなんて、暗くて冷たい海の底に永遠に沈んでしまえ。

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