街を歩いても何も感じなかった
頭の中は今日の君の笑顔だけだった
君の笑顔に殺られた
目が合って気恥ずかしくなって
たまらず目を伏せた
君がまだ私を見ているせいで
胸が弾けそうだった
君という存在がただ幸せに直結している
そう感じるのは恋だろうか
恋でないことを願っている
ずっとこの感情を抱いていたいから
あの時の君の笑顔は
ひたすら優しくて温かかった
視界の中心に君がいた
私の世界に君だけがいた
それでもう十分幸せだった
朝日の温もり
私は温もりを求めていた
寒くなどないのに
なんとなく求めていた
温もりに包まれることが夢だった
でも今ならわかる
温もりには失う不安がつきまとうということ
人は出会いと別れを繰り返す
本当に欲しいものを求めて生きる
夢のような現実という矛盾した存在を
追い求め続けている
世界の終わりに君と恋した
恋に落ちてからだった
本当の絶望が始まったのは
それは世界の終わりのようだった
君は怖いほど欠点がない人だった
私は何より君を失うことが怖かった
君がいない世界ではなく
私を愛してくれる君がいる世界でしか
生きられない身体になってしまった
そんな自分の傲慢さに絶望した
気づけば私はただの臆病者で
君はただの聖人でしかなかった
君が最後に私を抱きしめて言った言葉
「本当に心から愛してる」
世界の終わりに幸せの絶頂を迎えることが
私が犯した罪の残酷さを表していた
誰にも言えない秘密
私は本当に惚れっぽい
私にとっては
好きな人なんてあってないようなもの
私にとっては
恋愛なんてCMみたいなもの
すぐ終わってすぐ始まる
一途、一貫、一筋、、、
私には当てはまらない言葉
どうしたらそんな風に生きられるのか
私にはわからない
いつも見かけるあのカップルが
不思議で仕方がない
こんな私の恋が成就しても
きっと幸せな未来はない
私の幸せはお手軽すぎて価値がない
恥ずかしいから秘密にしているけれど
私にぴったりな人をまた探してしまう
恋が始まった瞬間に
失恋と同じ感覚を覚えてしまった
また私は恋に恋してしまった
まだ知り合ったばかりの男の子と2人で話した
彼はあからさまに
横を通っていく人の目を気にしていた
彼が恥ずかしいと思っているように見えて
彼と話したことに一種の後悔を抱いた
なぜか自分が醜い存在であると感じた
私は漠然とした虚しさを思い出していた
元彼が教えてくれた感情だ
恋に何のときめきも感じられなかった
私はきっと間違えたんだ
私はきっと恋に向いていない
誰かを好きになればなるほど
自分を嫌いになっていく