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2/9/2025, 10:00:14 AM

ふっ、と消えてしまった。昨日まで隣にいたその姿は、振り返ってももういない。

あっ、と声を上げた。何かを思いついた君は、いとも簡単にこの世を去った。

小さな石ころをたくさん集めて、ぽっけに詰め込む君だった。
手のひらが傷つくのも構わずに。
ぽっけが破けるのも気付かずに。

大きな荷物を一人で抱えて歩き続けるような真面目さだった。
疲れたら少し休んで、重すぎる荷物は捨て置いて。
あの日、君の手をずっとずっと握っていてあげればよかった。

辛かっただろう。苦しかっただろう。

まだ夢を見ているみたいだよ。
名前を呼べばいつもみたいに、二階から降りてくる足音がして、まだ眠たげな君が顔を出して。
それからおはようと、優しい声が聞こえてくるはずなのに。

今はその影も、その声も。
君の可愛い笑顔もぬくもりも。

遠く遠く 空の果て


『遠く….』

1/27/2025, 7:51:02 AM

わぁ!と声を上げた瞬間のきみの瞳を見ていた。

それは透き通っていてとても綺麗だった。

光を取り込んできらきらと輝いていた。

見つめていると吸い込まれそうだった。

その瞳に映る私は、どんな顔をしているのだろう。

笑っているきみが好き。

泣いているきみも好き。

涙を流しながら笑おうとするきみも好き。

どうしようもなくとめどなく溢れてくる。

それは言葉にならずに私の口から溢れ出た。

愛しい、ということ。


『わぁ!』

1/20/2025, 9:39:05 AM

だいすきを伝えたい


『ただひとりの君へ』

1/19/2025, 2:18:21 AM

かみさまは宇宙をつくるとき
なにを想っていたんだろう

あつく燃える太陽 その光をうけて輝く月
まあるくてきれいな地球

かみさまは その大きな手で
どうやって掌の宇宙を形造ったんだろう

道端に佇む小さな花 そこから落ちる種
水面に跳ねる魚たち ゆれる水草

かみさまは宇宙をつくって それを
てのひらに乗せて眺めて それから

そっと優しく包んでくれたらいいのに
そうしたら 世界はもう少し
優しいものになるかもしれないのに



『手のひらの宇宙』

1/16/2025, 11:18:58 AM

ひとつ、ふたつ。
視界をぼんやりと歪ませては落ちていくもの。
みっつ、よっつ。
それは窓越しの黄色い街灯を反射して光る。
じんわりと湧き上がっては、ほろりほろりと、時には手の甲を転がり落ちて。
いつつ、むっつ。

薄暗い部屋でベッドに腰掛け、濡れた頬もそのままに、色を濃くしたシャツの裾を握り締める。
力の入った指先は白く冷たい。
眼球は静かに熱く燃えている。

怒りも哀しみも、後悔も自責の念も、行き場を失ったこの愛も。
ぜんぶ全部、涙に溶けて私の外へ出て行ってはくれないか。
ざあざあと遠慮もなく町に降る雨のように、全てを流し去ってはくれないか。

引き攣る呼吸の合間に、長く、重く、腹に溜まった息を吐く。
一緒に漏れ出た震える声が、嗚呼、もうどうしようもなく情けない声が、目頭をきゅうと締め付けた。
この感情を涙に変えられたとして、一体何が変わるというのだろう。

いや、そんなことは分かっているのだ。
何も変わらなくとも、今はただ。

それからどれ程の時間が経っただろうか。
纏まりのつかない考えがごちゃごちゃと頭の中で絡まっている。
熱い。寒い。同時に眠気が襲ってくる。
なんだかもう霞がかったような思考の中、まるで泣き疲れて眠る赤子のようだと、ふと思う。
少しだけ、おかしくなって力が抜けた。

そうして涙も乾くころ、大きく息を吸い込んで、私はひとつ小さな咳をした。


『透明な涙』

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