Lacryma

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3/5/2026, 9:31:22 PM

貴女は何に対しても感情移入をする

時々本当に心配になってしまうくらいに

その心は哀しみにばかり目を向けて

笑顔を見せることはほとんどない

たまには誰かの心ではなく

自分自身に目を向けて

そう言いたくなるけれど

そんな私の哀願にすら

貴女の心は擦り減ってしまうのだろうか

3/2/2026, 12:14:16 PM

幻想的な木漏れ日の中であの子は本を読んでいる
その姿は女神のように美しくて
目を離したら消えてしまいそうで怖かった

「またあの子を見ているのか」
背後から声がして振り向くと
そこには私の友人が立っていた
「心配せずとも消えたりしない。君が触れぬ限り」
その言葉に息が詰まる
「ああ、わかっているよ。だってあの子は」
花だ、と言いかけて口を噤む
涙など出ないのに、目の奥が熱くなって声が震えた
貴方は少しの沈黙の後、視線を落として呟いた

「あの子は花の精で、そして君は火の民だ」
言いたくも聞きたくもない事実だ
私はあの子に近づくこともできない
あの子は花で、私は炎で
それなのにどうして私は
あの子に恋をしてしまったのだろう
私も貴方のようになりたかった
貴方のように命を生かす水の神官に
私が貴方やあの子のようであれば
こんな時に涙が出るのだろうか

「貴方に触れれば、私は消えてしまえるのか?」
呟くと、貴方は呆れたように笑った
「これが勇猛果敢で力強い火の民とは思えない」
それから私の目をまっすぐに見つめて続けた
「じきに冬が来る。冬になれば皆凍えてしまう
春を待つ間、君はたった一つの希望だ」
そう言うと貴方はあの子の元へ歩み寄って行った

木漏れ日に照らされた二人は笑い合っている
私はそれを遠くで見ていた
貴方もあの子も私の大切な友人で
けれど、決して触れることのできない存在
それでも私が小さな灯火になれるなら
私はきっと、誰にも触れられぬままでいい

2/25/2026, 11:54:27 AM

別に何とも思わなかった

貴女が私の前から消えたって

私の人生は何も変わらない

だが、どうしてか

貴女が私のいない日々を生きることが

妙に心をざわつかせた

私は何を失ったのだろう

貴女は私にとって何だったのか

その答えを見つけることは

もうできないのかもしれない

雨は降らずとも薄暗い

あの物憂げな空に

私は顔を背けたくなった

2/23/2026, 1:27:16 PM

表紙の美しい本を手に取った

星の散らばる夜の世界

けれど大地と空の境界線には光が差し込んでいて

まるで人が恋に落ちた瞬間を象ったような

どうしようもなく切ない感情を呼び覚ますものだった

情景の上部には"Love you"と刻まれている

この小説は愛をテーマにした物語なのだろう

誰かを愛することは

きっととても幸せなことなのだと思う

それと同時に苦しいことでもあるんじゃないかって

どんなに深い愛を抱いても

その希望が報われるとは限らない

そうなれば、きっと静かに消えてしまう

まるで陽の光が緩やかに沈んでいくように

人生を照らすほどの幸せが

誰にも気づかれることなく消えてしまう

形もなく失われていく想いを抱くことが

私にはひどく悲しく思えてしまうのだ

2/22/2026, 3:16:35 PM

近くで貴方を感じられるだけでいいはずだった

例えこの手が届かなくても、貴方の暖かさを感じるだけで

私の心は陽だまりに包まれた小さい花のように

誰にも気づかれずとも強い意志を持って生きていけた

けれど、いつしか貴方の姿を見なくなって

その不安がどんどん広がって、何も考えられなくなって

曇天と降りしきる雨の憂鬱さに飲み込まれてしまった

どうして貴方を見つけてしまったのだろう

この広い世界で、どうして貴方だけの瞳が、体温が

こんなにも私の心を締めつけるのだろう

太陽のような輝きを持つ貴方は、その光で世界を照らして

だけど私は

影から貴方の温度を感じることしかできなかった

私は貴方の何者にもなれなかったのに

傲慢なこの心はずっと叫び続けている

愛しているの、どうか私の心に気づいて

そんなこと、今まで伝えようともしなかったくせに

貴方が消えてしまっては、もう全て遅いのに

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