お題 「初恋の日」
「あっ、今日って...」
カレンダーを見た私は少し驚いた。
そう、今日は私が始めて初恋をした日。
となりのクラスのあの子、明るくて、ふわふわしてて、可愛い子だった。
あの子に告白したのは、それから一週間くらい後。
勇気をだして、告白したけど、フラれちゃって。
それから、あの子は...
「「「私が大事に閉じ込めてる。」」」
もう、私しか見れないように。
地下から、あの子の声が聞こえる。
お腹が空いたのかな?ご飯、もっていってあげよう。
お題 「君と出会ってから私は・・・」
僕と付き合ってから彼女は変わった。
前まではずっとそっけない態度だったのに。
付き合ってからというもの毎日、毎日、ご飯を作ってくれる。
家事とかも全部やってくれる。
僕はそんな彼女が大好き、大好きだったのに...
「ごめんね。」
それが、僕が聞いた彼女の最後の言葉だった。
急に目の前が真っ暗になったかと思ったら、僕が次目を覚ました時にいたところは、
「「檻の中だった。」」
目の前には怪物がうようよ居て、そのなかの一匹が僕に言った。
「お前は、彼女に騙されたんだぞ?哀れだな。」
そいつの話しいわく、ここでは怪物を育てていて、その食料として人間が必要なのだそう。
彼女は僕を太らせてこいつらに食わせるつもりだったのだ。
ホントに彼女は変わったと思うよ。
題名 「変わった彼女」
お題「大地に寝転び雲が流れる・・・目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?」
「言い天気...」
ある日の晴天の午後、とある少年がポツリとそう呟いた。
とある木陰の下で昼寝をしようと思って寝転んでいた少年であった。
ただただ流れる雲をボーッと見つめていた彼。そこに誰かが現れた。
「ん?なんだ猫か...」
茂みから出て来たのは人懐っこそうな丸い顔した猫だった。
その猫は少年の隣に丸くなり、昼寝をし始めた。
その猫をみながら少年もゆっくり瞼を閉じて眠りについた。
目が覚めればそこは、雲の上だった。
状況が理解できない。そう感じた少年は咄嗟に走り出した。
しばらく走るとそこにはさっき見た猫が座っていた。猫は言った。
「ようこそ。天国へ。」
少年は目を丸くし、猫に尋ねた。
「なんで、僕は天国にいるんだい!?」
猫は顔色一つ変えずに言った。
「あなたはあなたの両親に売られたのです。」
少年は腰を抜かした。そして、絶望のどん底に叩き落とされたような気になった。
自分を愛していると思っていた両親が、よりにもよって悪魔ではなく、「天使」に自分を、自分の魂を売ったという現実を知ったからだ。しかし、猫は言葉を続けた。
「あなたの両親は、お金が欲しいが為だけにあなたを売ったんです。妹さんの時も、そうでしたよ。」
驚いた。両親は自分に妹は事故に会ったと嘘を付き、天使に魂を売っていたなんて。
「ここは天国です。妹さんもいます。もう帰れませんがゆっくりしていってください。」
猫はそう言って消えていった。
少年はしばらくその場を動けなかった。
天国にこれて嬉しいという感情より、両親が自分を裏切ったという事実を受け入れられなかったからだ。
出ないはずの涙が溢れそうな気分になった。
もう二度と友達に会うことも生き返ることも不可能なのだ。
題名 「木陰の下での物語」
お題 「「ありがとう」そんな言葉を伝えたかった。その人のことを思い浮かべて言葉を綴ってみて」
ありがとう。
この世に産まれてくれてありがとう。
兄弟で居てくれてありがとう。
落ち込んだ時もいつでも一緒に居てくれたな。
そんなお前はもう居ない。
みんなを元気付ける笑顔のお前ももう居ない。
あいつに殺されてしまったからな。
あいつを最後まで説得しようとしてくれたな。
結局、あいつは改心できなかったがな。
オイラもそろそろ疲れてきた。
これで百回目の手紙だな。
次、あいつが、ニンゲンが来たときにはもう終わりだろうな。
敵はうてなかったが、
来世ではシアワセになれるといいな。
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タイトル
「百回目の君へ」
作者 じゃぱまう
お題「優しくしないで」
とある施設の一つの檻の中に一人の少女がおりました。
少女は悪魔の子だと村人から言われ、囚われておりました。
毎日、毎日、暴力などを振るわれ続けました。
そんなある日救世主が現れました。
彼は村人から高額でその少女を買い取りたいと言い出したのです。
もちろん、村人達は口々に言いました。
「あいつは悪魔の子、忌み子だ」と。
それでも救世主は意思を曲げませんでした。
とうとう少女は買い取られ救世主の屋敷にやって来ました。
少女は思いました。
「どうせ、この人も私を忌み嫌うのだろう」と。
しかし、そんなことはありませんでした。
救世主はいくら周りの人々から「そいつは悪魔の子だぞ?」と脅されても
彼女を可愛がり続けました。
ご飯を上げて、風呂に入れ、服と住む場所を与えました。
そんな生活が数週間続いたある日でした。
少女が言いました。
「なんで私に優しくするの!?今まで通りの生活で良かったのに...」
少女は涙声でそう言いました。
理由を問えば、村人達は少女をいじめるときだけは嬉しそうに笑い、
その笑顔は自分が居なければ見られないから、この時だけは役に立てるから、と
なんとも、無惨な理由でした。
そんな言い分を聞いた後でも救世主は彼女を可愛がりました。
ずっと、ずっと、ずっと、少女が息絶えるそのときまで、
自分が居なくなるそのときまで...