夢中になっているの姿、額を伝う汗の結晶。名前を呼べば弾ける笑顔でこちらを振り返る。
繊細な宝石でも、夜空に輝く星や月でも、燃え上がる太陽でも。君の前では全部霞んでしまうのだ。
そのくらい、君が眩しい。
『きらめき』
他人よりほんのちょっと神経質で
慎重に一歩を踏み出すような性分でして
異動のたびに元々所属していた人たちでできた
空間の"違和感"にならずにいち早く馴染むため
どんなに細かいことでも確認は怠らない
例えが難しいけど
ゴミの分別が細かい、だけでなく
燃えるゴミはここ、プラスチックはあっち、
綺麗な紙はそっちで回収、
段ボールは下の階に置く場所がある、
個人情報の部分だけシュレッダー、
シュレッダーかけたものは毎月燃やす日が決まってる、
と全部聞かないと落ち着かない
大抵は笑って「どっちでもいいよ」と言われるけど
そういう人ほどマイルールや上司ルールに従って
守れない人は常識がないと罵るから
自分の役割が果たせるように
どんなに些細なことでも知っておきたい
『些細なことでも』
どんな惨めな目に遭っても、どれほどの侮辱を受けても。僕は決して引き下がらなかった。
ここで揶揄する連中に背を向けてしまえば、負けを認めて逃げるも同然だと。
連中の思い通りにはならない。僕は強い。
意地汚くてちっぽけなプライドだけを胸に、君の隣を歩んでいた。
世界を敵に回しても、君のそばから決して離れない。
僕の心は炎が燃え上がるように熱くなった。向かう所敵なしだと思っていた。
君がいなくなった日。
燃え上がる炎が跡形もなく消え去った。灰すら残らなかった。
僕の心ごと失った。
『心の灯火』
うそ待って彼とのLINEが残ってないんだけど
LINEのアカウントちゃんと引き継げたのに
おかしいじゃんこんなの!!
なんで? 何でないの?
えー、もー、ちょっとマジで泣きそう
……え
ええ?
LINEの"トーク履歴"の引き継ぎ方法……?
『開けないLINE』
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
今は楽になりましたね!
足りない分を補い合うために
他人と交流して協力し合って生きている
わかっているけど疲れてしまうから
他人との関わりを疎かにしていた
いつの間にか僕は
周りから置いていかれたまま
何も足りてないまま
一人で生きるしかなかった
『不完全な僕』