まえば

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6/27/2025, 9:12:55 AM

絶命
達観
懐古
忘却

6/15/2025, 3:13:12 AM

もしも君が、あまりにも偉大な人になったとして。
全てを助け、全てを愛し、全てを知り、全てに素晴らしい人だとして。
私は君に嫉妬して、傷つけて、妬んで、憎しむだろうから。
今の私では決していられないだろうから。
君が今決して成れないと思い悩んでいる理想郷には、私を失う価値があるのかと問いかけてみたくなる。

1/24/2025, 4:53:37 AM


あれだけ悲しいと、苦しいと思い続けた。
なのに他者が悪いと、世界が悪いと言えなかった。
瞳を閉じると、自分こそが全ての悪だと唱えていた。
柔らかい布団の上で、異物の己を嫌っていた。
他の全ては柔らかくて、整頓されて、明るい色だと信じながら、瞼の裏を見つめていた。

11/21/2024, 1:45:16 PM


昔、当たり前のようにあった手足とは羽根だったのだ。
ふわりと浮かぶ体の感覚は、浮力だったのだ。
陸を、海を、空を縦横無尽に駆け回ることができているなどとは考えもしていなかったころ。体の機関として根付いた、失われることのない絶対だと確信していた。
これになら心を全部傾けてもいいと信じていた。
老いて今。

10/28/2024, 2:33:24 PM

暗がりの中で、ただ愛しいと思ったものがあまりにも私の害悪だったということに気付かぬふりをし続けて。愛していますと言い続けられることに満足のふりをしていました。金と、時間を捧げれば、私にまともに笑顔が向いた。その喜びは、光の中で寝転べる人には生涯知ることができないと思うんですよ。
すごく、幸せなんです。それしか言葉がないことが、悔しいくらいに。私の唯一であると思い込めるキレイな世界でした。

それは僕の知る幸せを甘受している人々と似た笑顔をしていました。
浮気者の旦那をそれでもいい生活をさせてもらっているからと笑うあの奥さんと同じ目をしていました。
僕はあの奥さんのことを幸せものだと思い込んでいたのですが、そうするとこいつのことも幸せそうだと思い込まなければいけないのでしょうか。僕はわからなくなりました。

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