昔、当たり前のようにあった手足とは羽根だったのだ。ふわりと浮かぶ体の感覚は、浮力だったのだ。陸を、海を、空を縦横無尽に駆け回ることができているなどとは考えもしていなかったころ。体の機関として根付いた、失われることのない絶対だと確信していた。これになら心を全部傾けてもいいと信じていた。老いて今。どうすればいいの?
11/21/2024, 1:45:16 PM