14歳になった底辺

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7/16/2024, 3:58:55 PM

響き渡るチャイムの音。私の学校は家から遠い。
だからこれは私が、私の学校にいるから聞こえるチャイムの音だ。
久しぶりだ。
この音を聞くと冷や汗が止まらない。
わすれていたこの感覚。一人になりたい。
誰も居ない廊下に一人で言って自由に呼吸して一息吐こうと思った。
顔も知らない同級生の制服を掻き分け
やっと出てきた廊下は一年生が屯していた。
同学年ですら顔が分からないけど初めて見た色の名札で後輩なんだと知った。
私は2年生だから、先輩。
普通ならここで注意しても怒鳴っても良いはず。
でも私にはそんな権言ない。
多分無視されて後で陰口を言われてしまう。私はそう言う物なのだ。
後輩とか先輩とか関係ない人生の負け組....
誰でもどう言う立場でも無視していいと決められた存在

やっと落ち着く場所に来れると思ったのに、
一年生が居たらどうしようもない。
態々ここまで来たのに、急に振り返って元の道に戻って行くと
一年生達に
「アイツ先輩のくせにココ通るのもビビってんのな」
って噂されるかもしれない。そう思うと足がすくむ。

でももしこの廊下を通るなら後輩に何か一言かけないといけない。
「ちょっとどいて」とか
無視される気がしかしてこない。どうしよう。
私は結局通るよりはマシだと思って来た道を歩き始めた。
心臓がドキドキして鼓動が早い。何で私こんなことしてるんだろう。
あっ..休み時間がもう直ぐで終わる。
もしもう皆んな席についてて、私が静寂な中一人歩いて席に座って、注目を浴びたらどうしよう。
歩いてら席についてもみんな私を待ってるかもしれないし、強がって歩いてるようにも見られてしまうかもしれない。
でも走ったら、なにこのキモいオタク走り方変だな
とか思われるかもしれない。不登校だし矢ッ張り変な奴なのかと思われるかもしれない....失望さえもされない。期待されてないから...

何でこんな被害妄想しか思いつかないんだ....
これは矢張りあの出来事があったのだろうか。


14歳で夏だった。
一年生の頃から仲のいいナツちゃんはとってもお人好しの可愛い完璧な女の子だった。
とっても仲良しな私たち。いつも二人で遊んでいた。
いつも陽気で明るい女の子達と話してても、
私を見ると話を割り切ってこっちに走って来て、
私を優先してくれていた。
私はそれが勿論嬉しくもあったけど、
その陽気な女の子、その子を仮にEさんとすると、
そのEさん達グループは私をよく思って居ないんじゃないかと不安にだった。
それでもそのナツちゃんは私をいちばんの友達として、それだけで、私と行動を共にしてくれて居た。嬉しかった。

そんなある日、
夏休みに入ると言う事で課題がたくさん出た。中学に入って二回目の夏休みだけど、
中1の頃の夏休みは何をしたか全く覚えて居ない。
たしかその頃にナツちゃんと会ったんだよね。

でも夏休みになっても部活も一緒。家も近所。私達の仲に関しての不満は一切なかった。

むしろ、皆んなは気軽に遊べないかもしれないけど、私たちは、その気になればいつでも会える。その事で少し鼻が高かった。もっとも、勿論表には出して居ないけれど。

夏休みになってナツちゃんと沢山遊んで、更に仲が深まるような気がした。
でも実際は、夏休みに入ると暑くてそれどころじゃなかった。ナツちゃんも部活休んでいたし、私も最初の二、三日でサボった。
ナツちゃんからの遊びの誘いも無かったし、
その年の夏は尋常じゃない程暑く感じたからナツちゃんも同じ状況なんだと思った。
お互い直ぐ会えるけど必要以上に会おうとしないと言うのが何だか仲のいい親友みたいで、気持ちが良かった。

だけどそう思ってたのは私だけだったんだよね。

夏休みの登校日。久しぶりの学校に、久しぶりの先生やクラスメイト。それからいちばん楽しみにしてたナツちゃん。
挨拶してお互い夏休みにあった事を報告し合って居た時。
Eちゃんが前の扉からドーンと現れた。
別にデブとかじゃなくて、あの感じや表情に効果音をつけるとするとこれがピッタリだったのだ。

すると、
ナツちゃんは私に、「またあとでね」って言ってEちゃんの所に行ったんだ。
その時はショックを受けたけれど、前まで少し話してたし、久しぶりだからキット、色んな人と話してみたいんだろうと思って私はその日、一人でトイレに行った。
放課後、ナツちゃんを久しぶりに遊びに誘おうかなとか、今日の担任めっちゃ焼けてて面白かったなとか思っていた。
個室で、ほんとうは駄目な事だけど、私はお菓子を食べていた。久しぶりの登校日だし、午前中に終わると言う事で心が弛んでいたのだろう。
すると急に大きな笑い声が聞こえてきた。
私は凄くビックリして声のする方向を見た。
その方向は真逆の上だった。隣の個室から便座に立ち、上から私を誰かが覗いていたのだ。
確かにこの個室は、中学校では頑張れば覗けるで有名だった。だけど実際にそんな馬鹿をする人は居ないし、
先ず私がトイレに来た時は人が来る気配なんか無かったから、何も考えずにその個室に入っていた。
その笑い声は続けた。
「トイレでお菓子食べてるの〜!?汚ったなぁ〜!wそれに、皆んなで食べるとかデブじゃん!w」
笑った顔の正体はEちゃんだった。

それと同時に個室の外から大量の笑い声が聞こえた。
一人や二人じゃない。何人もいる。
Eちゃんは笑いながら便座から下りて何も言わない私の個室をドンドン叩いた。
「おーい!出てこーい!花子さぁん」
そう言うと更に仲間が笑った。
私はトイレの中を見られたのがショックだったし、
状況が飲み込めずに居た。
今までお互い、存在だけ知ってるだけだったし、知り合いかどうかも怪しかった。

だから私は何も考えられなかった。
仲間も加担してドンドンドアを強くたたいてくる。
先生は何故かこない。
私の息はだんだん性能が衰えていって、胃の中きら摩擦か何かで口から火が吹き出しそうな程だった。
私は確かに、不衛生な方だと思う。
普通はみんな個室でお菓子なんて食べないことも知ってる。
でも個室を覗かれて皆んなに笑われるなんてあんまりだ。
私は息をのんでから
「何でこんなことくるの?」
と怒りもノリも含めた声で言って鍵を開けて、たたいている手が止むと扉を開けて笑って見せた。
「バレちゃったじゃん。ふふ、まぁいいやこれグミだけど、いる?」
と出来るだけいつも通り接した。
するとEちゃんは、真面目な透き通った声でしっかりと言った。
「は?汚ったな。そんなの食べるはずないでしょ。アンタが触った奴だよ?ねぇ?」
と。
私はわざとEちゃんがこう言う反応をとっていると
言う事を知っているのに
七人程いる全員が全肯定しているのを見て
私はどう足掻いても一人な存在なのだと初めて自覚したのだった。

これだけじゃない。
これがただ始まりだったってだけで、これより酷いのも有れば、優しいのもあった。
地獄の一年半だった。今までで最悪の夏休みだった。
そのことだけを覚えている。
私はクラスで無視されて当たり前の存在になり、空気の様な私は完全先生の前ではグレーだった。
黒と白の間。黒が偶にあるニュースに出ているようないじめで、白が何ともないクラスメイトだとしたら、グレーだったのだ。だから先生は口出ししないし、相談もあまり乗ってくれる様子は無かった。
だからかもしれないが地獄だった。
私は中学2年生の冬休みから不登校になった。
学校から家は遠いが、外にでると、Eちゃん達がいて私をまた虐めてきたらどうしようと不安になって外にも出られなかった。
声も出せなかった。
ひたすらゲームしかできなかったのだ。
ゲーム以外のことをしていると直ぐに泣いてしまう。
例えば勉強だと、全然分からないと不安になった。
だってどんなに頑張ったって所詮不登校だし、
親に迷惑かけるし、どれだけ学校に通えたら良いものかとひたすら考えた。
学校に毎日通う様だったら、私は確実に死を選んだ。
それ程学校とは憂いを与え、私をいい燃料として使うような圧迫感を背負わす存在だった。

だけど中3のちょっと前、急に火がついて前の様に振る舞えらようになった。少しずつ外に出られる様になった。
こう言う時間経過で治りますっていう記事は全く信じず、自分だけは例外だと思っていた。
だけど、全く進まなかった勉強はあり得ないほど捗った。
少し自信がついた。私は偏差値39から一年で偏差値55の高校に受験し受かった。入試一週間前なんて心臓がはち切れそうな程不安だった。明るい未来が見えた。世界が輝いて見えた。高校生になってこの高校に入れば何故だかEちゃんも居ないし、よくやっていけると思ってた。

なんでそう思ってたんだろうなー

私はチャイムのなった静かな校舎をゆっくり見渡し、親の顔も思い浮かべず鞄も置いて、手元にあるスマホだけ持って学校を出た。
私が教室にいなかったら気づくだろうか。
最初から休んでたと思われるのだろうか。
先ず、私の存在を認識しているだろうか?
私はため息を吐いてから冷たい壁の校舎をゆっくり触りながら外に出た。外は急に大きな雨が降ってきた所だった。

何も考えたく無かった。
限界だった。
そう。ただもう何も、考えたく無かったんだ。
思い出したくなかった。

こんなありきたりな言葉を使ってて思う。
言葉って、物凄くしっかり出ているんだなーって。

私はスマホを投げて雨にあたり乍ら外にある錆びた非常階段を登った。あまり時間をかからないで屋上に着いた。
曇っていて街は見えにくい。私は屋上から灰色の雲を眺めた。
自分の体が何で支えられているのか分からなくなるほど力が抜けた。私は実は頭だけでこの体は違う誰かが動かしている様に感じた。
自分とは違う意志で体は動く。本当は出入り禁止の屋上。フェンスはボロかった。直ぐ乗り越えられた。
その時、私の世界はスローモーションになった。私は誰かに背中を押された。私は空中で彼女を見た。
それは、私だった。間違えなく、私の顔。
考えるまもなく私は意識を失う。雨の音のなか鈍い音は殆ど踏み潰され、血は雨で増えたように見えた。

雨は静かに止んで虹が浮かんでいた。



5/15/2024, 1:25:15 PM




私はこのお題を見た時、正直、「後悔か」...ループにするか、後悔している事を語る切ない感じにするか、死別か、なにか深めの設定......と一瞬考えたものの、一瞬でありきたり過ぎるに落ち着いた。
罪の後悔だとか、勉強しなかった後悔だとか身内の話でも正直結構どうでも良いのに、作り話ときたらたくさん投稿されている中で読んでもらえる筈がない。
お題だされて、納得するストーリーも思いつかないで止まって居るなんて、自分が更に嫌いになる。
やはり向いて無い。小説家にでは無い。悪魔でも小説を書く趣味だ。どちらかと言うとストーリーか、、とにかく何も考えずに書いていってみる。
そして最終的にこうすれば良いとなったら伏線というか、辻褄が合うよう所々変えていき、誤字脱字がないか確認できれば完成、投稿、と毎度ながらお好きにやらせていただいている。
投稿頻度は殆ど無いが私のアプリの中ではかなり、長続きして居る。正直Instagramとこのアプリどちらか選べと言われたらこちらだ。

後悔と言えばそうだな、私がまだ幼稚な小学一年生の時の話だ。水位の浅いどう頑張っても潜れないような見渡しの良い、それこそどんな親でも遊ぶのを許しそうな川で、小さい魚を捕まえようと、遊んでいた。
各々バケツやら網やら自転車やら餌やら魚を捕えられそうなものを持参し、水遊びを楽しんでいた。
もちろん浸かってはいない。
水位は数センチと言ってもその水までが1メートルくらいある為、小1の私達にはは少し深めで、網は必須だった。
特に魚を捕まえてどうこうしようとは何も考えず、トーク六割で時間は過ぎていった。

そんな中、小1の私達にはしては、かなり大きなアクシデントが発生した。バケツが川の勢いで流されたのだった。
その時は自ら持参の網を持ち入り、何とかバケツを取り戻す事ができた。バケツの持ち主である、男の子は安心してホッと大きく息を吐いた。
でも、小1の私にはそのアクシデントが少し楽しく感じてしまったのだ。悪気は一切ない。バケツが戻ってきた事に私はとても達成感を感じた。
今思えばスリルがあって楽しかったのだ。それに、網もある為、取れないということは絶対に無い。
私はそのバケツをもう一度流したくなる衝動に駆られた。
言ってしまえば当初、バケツの持ち主は仲間から除かれ気味だった。当時も今も、それに加担する心持ちはなく、気づいたらそんな雰囲気無くなって居たのだが、相当悲しかっただろう。今で言うイジられキャラという奴だ。私は何故かそのイジリの頂点の奴から気に入られてた。それで何ヶ月も過ぎた時だったのだ。
バケツの持ち主を少し揶揄いたくなったと言おうか。
私は屹度、その時気が動転して居たんだ。そうに違いない。
バケツを川に流そうとした。ほんの冗談のつもりだったのだ。もしも本当に流してしまったとしても網で掬うつもりだった。
川の可愛い水位にバケツを付けて、手を伸ばしながら声を出した。
「あと10秒でこの手離しまーす笑」
カウントダウンを始めると皆んな私に注目した。
でも、思いとどまった。やはりこんな事してはダメだ。何してるんだ。と短い腕を戻そうとした瞬間、2歳ほど上の男の子達が私の持って居るバケツと手に水を大量にかけた。多分、バケツを流して欲しかったんだろうな。
そして私は手を離してしまった。川に沿ってゆっくり流れて行く。
私はなんて事をしたんだと自分を責めるより先に行動に出た。もう少しその方向に進んでゆくとトンネルがあり、到底大人でも入れないし、かなりの距離延びているのだ。
そこに入ってしまったら、と想像する前に私は走った。
みんな着いてきた。中には上に登って自転車を取ってきた子も居た。
私は走りながら思った。さっきみたいに網があるんだから大丈夫。と謎の自信があった。

だがその自信は悉く非道なのであった。いち早く駆け出した私は網なんて持って居なかった。
だから後ろに着いてきている子に網は?!と聞き回った。だが網に関して知る者は一切居なかった。
トンネルの前まできて着いてきている人達を確認すると何人か居ない。不安感が押し寄せた。
一応私の網だったのだが、まだ小学一年生だ。
バケツが流されたことにも気付かず、網で魚を待って居るんだろう。
訳もわからず着いてきた数人き私は色々尋ねられるが、
私には雑音にしか聞こえなかった。どうしよう。顔がみるみる青ざめて行く。これは私の責任だ、、と自負しながらも打開策を練り始めた。
思いっきり走ってトンネルの出口で待機!小さい私にはそれしか思いつかなかった。不安を埋めるように走り始めながらバケツが流れちゃったから、あっちまでいってみよう。多分間に合う。
と説明してまた走った。川に沿ってトンネルの上を走って居ると出口に出た。バケツは先を行っていないか辺りを見渡しながら、網は!?とまた尋ねた。網はまだ到着しないと言われて私は、網を連れてくるべきだった。と考えなしの私への後悔の感情と不安感と責任感とで、暑いのに背筋が凍り、冷や汗が出た。

結局、バケツはいってしまった。網が到着する前に。行ってしまった。子供が決して踏み出せないような所に流れて行った。
私は何もできずバケツを眺めて居た。バケツの速度は飛躍なって居て、人間で言う駆け足でギリギリ追いつくようなスペースだった。
周りの子は、何でバケツが流れたの?と口々に疑問を発したが、私は、自分が態と流したのだ。と説明するのがとても困難であった。私は男の子が親に怒られて居るのを見て、私もその場に居ましたと言い説教をくらいにいった。説教されている男の子を見て、私は罪悪感を胸が張り裂けんばかり感じて居た。
説教が終わった時、今日はごめん、と勇気を振り絞って謝った。泣きそうだった。でもこっちは加害者なのだ。涙は必死に堪えて、振り絞った言葉が、
「バケツ、、ごめん」だった。
男の子は「いいよ」と下を向いて傷付いたように言った。それを見て私は謝る前より申し訳無さを感じた。
「ごめん、弁償するから」と言うと、「あれは転校してしまった大事なお友達に貰った物なんだ。」と無くなった両親を語るように言われ私は、罪悪感を胸し、帰宅した。帰宅して早々に今日の事を話した。
「今日、〇〇くんのバケツが川で流れてしまって、」と説明してもあらー!そうなの?残念ねぇ、と言われまた、不安感が強くなった。小1の頃は親が全て。
親のいうことは全て聞き、親の機嫌が悪くば、その日の全てが決まった。
そんな親にも、叱られなく、私は逆にドンドン不安感が溜まっていった。
休みが明け、久しぶりの登校日、私は田んぼを眺めて居た彼に向かって渾身の勇気を振り絞ってもう一度自分の罪悪感の為、謝った。周りから見れば告白する雰囲気だったろう。
彼はあの日と全く同じように、「いいよ」と言ってじゃあ、と先に行ってしまった。

それから華奢なプラスチックのバケツを見る度、通学路にあるあの川を見る度、思い出す。
特に小学3年生まではヤバかった。本気で過去に戻る装置がないか探した。四次元ポケットがあったら何が欲しいと言わられば必ず、過去に戻る装置。と答えて居た。
タイムマシンでいいのに、、笑

とにかく、振り絞って出た後悔がこれだ。ひとの後悔なんてすごく詰まらないですよね、分かります。


4/18/2024, 12:48:20 PM



人間は、よく神について語る。
神なんて信じていないし、まず断定しよう。
居ない。

神は人間によって不安感と劣等感と恐怖と時間の波で形成されたものなんだ。
その証拠に賢い人間以外に宗教は通用しない。

私達はどうやって生まれたんだろう。進化したんだろう。分からない。いくら考えても証明出来ない。
そして、人間は神が私たちを造ったということにした。

神とはそういう物だとおもう。

だが、一つ思いついた事がある。
聖書に書いたような私たちを作り上げた神様。
私たちに運命を配分する神様。願いを叶えてくれる神様。味方してくれる神様。生きる事を許してくれる神様。救済を与えてくれる神様。


それは私たちなのでは?

虫や花にとって、私たちはなんでもできる。
殺すことも踏むことも躊躇しない。
殺す事ができるんだから、守ることもできる。
つまり、人間の言う神様と言うものは虫にとって私たちなのだ。
虫や花、動物にとって、どれだけ頑張っても足掻いても人間に背けない。どう頑張っても向き合わないといけない。そして向き合うというのは死を意味する。
虫に喋れる口があるとするならば、人間と同じように、死にたくないんだ。と願うだろう。

だが、虫にそんな口はない。

残念で無慈悲だが、私たちはこの世界の神なのだ。
この神は自分がどれ程上で、どれほど簡単に、命を持っているのか気付かない。
虫を活かすのも殺すのも、気分や暇つぶしでできる。

私たちは自分達の頭脳を持って何をすれば良いかも分かっていない。
この脳を持っているのだから、数えきれない程の命を左右し、運命を定めるのだから。

もっともっと自分達に責任を持つべきだ。

良い加減紛れもなく私たちが神、もしくはこの世界で虫達にとってどれほど神に近い存在か、考えるべきだ。

神は神を必要としない。
そう思う。

4/17/2024, 2:05:19 PM

不登校の私。
一年前から自殺を考えている。
この事は誰にも言っていない。
死ななくてはならない。そう思う。だって、生きていけないし、迷惑とか言われてもどうすればいいの。
学校に行けなければ課題もできない。家事も勉強もそんな私にどうしようもなく不安が崩れ落ちて迫ってくる。
その圧迫感は考えただけで、もう、私には言い合わせない感情になるのだ。
実際今無意識にため息をついたらしい。
横の母にため息は幸せを吐いてるんだよぉ
と言われた。
幸せとかもうどうでも良い。

そして、遂には歯磨きやお風呂にも入れなくなり、寝転がって天井を眺めるのすら色々な嫌な感情が出てきて、意味もないのに布団に潜り込んで芋虫になったような気持ちで、億劫になり、無心に近い状態になれるかつ、依存度が高いスマホ、ネット、SNSに何十時間も見てしまった。
そして、なんと言っても、頭が痛いのに、寝れない。
疲れているのに眠れない。眠たいのに眠れない。
とにかくとにかく、眠れないのだ。
布団に入って目を瞑っていれば良いとお思いだろうが、違うんだ。
そんな事すら出来ないんだ。すごくしんどいんだ。
家族とご飯を食べるのも出来なかったし、外に出るなんてもってのほかだった。
精神科から処方された薬も飲めなかった。
外なんて一歩も出れなかった。

詳しい人はお分かりだろうが、これは主にうつ障害の症状と言える。

外傷は目立つが、心の奥底に秘められた気持ちを見透かせる人間なんて居ない。どんだけ血が出てぐちゃぐちゃになっていようが、気づかない。

それどころか、あろうことが本人がだらけていると、思い、その傷口をえぐり、自分が何をしているかも知らず、去って行ってしまう人がいる。それも、大数派だ。

今の言葉を読んでいて、大袈裟だなと笑った人がいると思う。
それは否定させてほしい。鬱は立派な障害なんだ。

目が見えない人の考えてる事、見えているもの、気持ち、分からないでしょう。
理解しようとしなくて良い。でも、傷口に塩を塗る事は絶対に避けて頂きたい。


それと、最初の一人称の「私」には続きがある。

外に出られないまま一年ぐらい芋虫のような生活を送っていると、「フリースクール」という言葉に目が留まった。
フリースクールとは私と同じように、学校に行けなくなった子達が通うところ。
私は一年を通して色んな事を考えた。
いや、実際なんも考えていなかった。
でも着々と経験値は上がっていた。エネルギーは溜まっていた。
私はフリースクールに、行っていることにした。
生徒達は明るくて、かっこいい子もいればギターが凄い子もいるし、パソコンができる子もいた。
先生と明るかった。
正直、アホらしく話している姿を見ていると、ついていけない。やはり私は何をしても駄目なのか。
と思っていると、一人の女の子が、話しかけてきた。
名前はNちゃんとする。
Nちゃんは一つ年上の女の子で優しい子だった。
思えばその日から変わったのだ。
一年間芋虫みたいに生きてしまった罪悪感は、自分の過去を他人として、客観的に見る事ができるようになるにつれて、消えていった。

生きてても良いんだ。

と感じる瞬間は、柄にも泣くような性格をしていないが、目尻が熱くなる。


私は、変わったんだ。今までの自分とは違う。
もう、生きててもいい。死んでもいい。
選択肢はずっとあったけど、ずっとずっと選びそびれた。

私は、人の少ない時間だと、外を歩いても良いということに気がついた。
今では1日に必ず10km以上歩くようにしている。
まだうつ病という精神のハイエナから、身を萎めてしまう時もあるが、
過去の自分に言ってやりたい。大丈夫と。

4/15/2024, 1:14:36 PM

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はぁ。想像さえもしていなかったな。
え?何?ため息から入る文章なんて読みたくない?
ええ?うそだろ?これ一応遺書なんだけど、あっ知ってるか?英語圏ではwillは遺書っていう意味もあるんだぜ!ははっ、この文章を読んでる奴は大体この、ははっ、っていうイントネーションが分かるんじゃないか?
ははっ!!
ところで本題だ。俺、結構まぁまぁ遺書の書き方について調べて来たんだけどなぁーーため息から入って敬語で堅苦しい俺の文章なんて読みたくないだろ?想像してみろよ。笑えてくるだろ!そのまま一生笑って死んじまえ!!!冗談だよ。海外のブラックジョークって奴!!
ちゃんと生きろよ。なっ!
そうだよ。おれ海外行きたかったわー!!ほんと
英検一級取ったしヨォ。海外の文化なかなか好きだったんだけどよー!!まぁ知ってるか。俺の口癖だからな。

まぁまぁ、俺は堅苦しい文章じゃなく、話し言葉の意味わっかんねぇいつ見てもラストまで笑顔な遺書にしたいんだよ!!
それに、俺の、まぁその?なんだ?あれだよ!雰囲気?って言うのもな?残してみたかったしな?ユーモアある遺書ってなんか憧れるだろ??笑顔で送って欲しいし、
葬送曲流れ出したくらいに、ストーップ!!って行って従業員に飛び出して貰って読み上げて欲しいわ。

あとなーこの遺書読んでる奴全員な?今どんな気持ちだい?俺が死んでウェーイってなってんのかい?どうなんだい??まぁ、遺書だしな。willってかなり強い意思って感じだからな。これ読んでる遺族??俺の友達?先生?
ラストに書いとくけどよぉ、お前ら、幸せになれよ。
柄じゃねぇからこんな事書きたくねぇんだけどよ。
まぁ遺書って事で?どう足掻いても一方通行な訳だし?俺もハメ外しちゃったり?ははっ!
俺のいきたかった、人生、海外?行っちゃったりして!!楽しめよ。あと、俺の事忘れんなよ。ほんと。
あらやだ!こんな事書いてたら悲しくなっちゃう!!
これ、書こうか迷ったんだけどよ。正直、本当に正直になっちまうんだけど、俺、めっちゃ死ぬの怖い。怖くて怖くて堪んない。実際、俺バリバリ文系だから?ペン握りたかったんだけど?震えて?できねぇし?めちゃくちゃ誤字るし?もうほんと良いことねぇわ。
こんな可哀想な俺の願い三つ目!!!
(ちなみに一つ目はこの遺書を持って従業員に飛び出して来てもらう奴、二つ目は人生enjoyしろってこと!あっそれと重要な事カウント忘れてた、ま、まぁ?俺の事忘れ無かったら?enjoyできるって事で?良い、、だろ)

まぁ、三つ目になるんだけど、賢いお前なら分かってんだろ。まぁ全員に向けた事なんだけどさ!
お前らさ、enjoyしろ!って遺書にまで書いてやってんのにまだくれぇ顔してる訳?まじで?じゃあ使ってやるわ!俺の切り札!遺書!なんつって!ははっ!
まぁ遺書なんて書いた割には内容薄っぺらいよな。
でも仕方なくね?まだ学生の俺にとっちゃぁ貯金もねぇし、あ、通帳は母ちゃんと父ちゃんに管理任せるわ。
それと、実家の俺の部屋はほとんど捨てちまって構わん!!今の俺の家にあるもんはろくなもんないけど、
皆んなで山分けでもしろ!!最後まで病院なんだからさ。ちょっとぐらい外出ても良いだろ!
戯言はここまでにして、
じゃあ、まぁこれで本当に本当に最後って訳だけど、なんてこった。何にも書く事がねぇ。
書くってのは良いことだよ。ほんと。海外の小説翻訳者とかどうかなーって思ってたけどな!!
まぁ、これみてる全員、達者でな!!!
死ぬんじゃねぇぞ!!みてるからおれ。
ごめんな。ありがとう。全員愛してるぜ。


拝啓、

鈴木先生、母ちゃん、父ちゃん、健太、二郎、京介、じいちゃん、とわおじさん、えり、まこと、あいり、ひとし、桃ちゃん、海里、伊藤、石神、能勢


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なにこれ、、、
私は、出葬前に従業員の人に渡された手紙のような薄い遺書を落としてしまった。
ラストまで笑ってって、ごめん今は到底笑えない。
意味わかんない。何で最後までこうなの?意味、わかんない。本当に。なんで?何でこんな。
分かってた。あいつの未来はもう無いって。
知ってたのに。いつ容体が急変してもおかしく無かったのに、、、、!!まさか、まさか、だよ。
自殺なんて!!意味わかんない。何で!?!?何で自殺しちゃったの??しかも薬って、どうやって看護師の目を盗んだの?どうやって手に入れたの?!
自殺するような奴じゃ無かった。
背中から誰かの手が私に触れる。父さん??
そんなことより、。もう、、、何でよ。あれ、何これ、涙で前が見えない私の前にさっき落としてしまった遺書がある。膝をついてそれを拾ったつもりだが、黒を纏った膝に何か違和感がある。膝の下を探ってみてみると、どうにもそれは写真だ。写っているのは、何回かみたことのある、あいつの家庭教師??
ツーショットの写真は両者自然に笑っている。
何気なく裏を見てみると、びっしり鈴木先生への手紙や、メッセージが書かれていた。
ハッとした。まさか拝啓って書いてる人全員分?
封筒にはそんな分厚い何十枚もの写真はないように見えるが、中を見てみるとその数枚の写真の中に私達が居た。
海に行った時の、、まだ元気だった頃だ。
水色の水着の私の横で砂に埋められたアイツがいる。
どっちも笑っている。
、、、、少し時間をかけて裏を見た。
そこにはその日の思い出と私とあいつの様子がびっしり書かれていた。
そして、私へのメッセージも、びっしりと。

えりへ、

えりにはちょっとあの世で顔合わせずれぇな。
なんつったって、えりは絶対俺の顔見た瞬間殴って来そうだからな!笑笑
まぁでも、待ってるよ。えり、お前は弱い。
俺が死んだ実感もまだあんま湧いてないんじゃ無いか?
幼馴染にして恋仲!!まさに浪漫じゃねぇか
俺、俺たちが出会った記念日の二日前に死ぬ予定だから1日目が通夜で、二日目が葬式、、、になってるとしたら
今日が俺たちが出会ってから、生まれてから、20年だ。
10年を一昔ってカウントするからもう二昔じゃん
ははっ!!!!俺、まだいるから。ちゃんとえりの事みてるから!!ずっと。だから、お前百歳まで生きろ!!
あーあ!それにしてもえりともっともっと話したかった。結婚したかった。子供も欲しかった。
えりが幸せになるなら、他の人を見つけてもいい。
まぁ、でもそいつを俺の墓に連れてこい!!
ちゃんとえりに合ってるか確かめてやる。
えりのトコんの父さんより先にだからな!!!
じゃあな。えり。一ヶ月後には笑えるようになるんだぞ!!!

写真にはこびりついた水滴の跡がある。
ほんと柄にも無い。何故だが涙もおさまった。
多分実感がちゃんと湧いてないんだ。
生別か死別か、知らなかったら、悲しむ日が来ないように。
最後の方に父さんより先に墓に持ってこいとか言ってるし、父さん、結構っていうかずっとこいつの事、気に入ってたし、新しい人とか言ってるし、多分これ一緒に後ろで読んでる父さんの様子が気になるが、兎に角、父さんの様子を気にするぐらいになった。
これは墓に、一緒に持っていく。宝物にする。
そう薄い写真を胸に握りしめる。屹度これからしんどい日が待ってるんだろうな。でも、ほんっっと柄でも無い。ふふっ。
私が苦しまぐれか、真の笑みか自分でもわからない微笑みの声を上げた瞬間、後ろから、ずっと摩ってくれてた手が止まった。そして急に抱きしめられた。心なしか暖かい。
それと同時に、あいつの声が、こう言った
「やっと笑った!!」

すぐに後ろを振り向く。誰も居ない。
父さんの姿も無い。葬送曲はとっくに止んでいるようだ。また泣き出しそうになったが、にっこり微笑んで見せて、一方通行の遺書を心の中で睨んだ。

一方通行の届かぬ思い、
ずっとみててね。幸せになるところ、みててね。



お題「届かぬ思い」 

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