NoName,

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6/25/2024, 6:08:11 AM

心当たりのない呼び出しに不安を持ちつつも、呼び出された場所に行くと、ちょうど1年前に僕にダメ出しをした彼女が待っていた。

「来てくれてありがと。お話があります。」続けて何か言おうとした彼女を遮るように僕は言った。

「待って。僕も話がある。僕も今日君を呼び出すつもりだった。先に君の話を聞いて悪いことだったら、僕が言えなくなるから、先に言わせて。」

「やっぱり君が大好きだ。」
「好きです。」僕の声に重なるように彼女も口を開いた。

「え?今何て?え?好き?」
「伝わった?」彼女は耳まで真っ赤になって僕をまっすぐ見つめる。
「つ、伝わった」僕は驚いていた。
でもすぐに歓喜のファンファーレが頭の中で鳴り響いた。

「あぁ、やっぱり君は僕の勇気の女神だ。あの頃もそして今も、僕に“自分を変える勇気”をくれる可愛くて格好いい女の子。」
「あの頃って、もしかして覚えて…?」
「僕が忘れられる訳がないんだ。初恋だったんだから。」
「嘘…私もあの時の君が初恋…。」


「じゃぁ何で1年前はダメだったの?」僕が聞くと
「私のこと忘れてる君が、入学式でみて好きになったなんて言うから。すごく悲しかったの。もし入学式が初めて会った時だというなら、私がどんな人間かも知らないのに好きだなんて、いいかげんな人になっちゃったのかなって。」

「だから思い出して欲しかった。私のことも自分の子供の頃のことも。でも私は思い出してほしいという私の気持ちをちゃんと君に伝えなかったんだよね。話さなくちゃ伝わらないのに。だから、今度は自分の気持ちをきちんと伝えなくちゃって思った。でも素敵になった君に、今度は私が振られるんじゃないかって不安で一杯だったの。まさか君が覚えていてくれたなんて。嬉しい。」
彼女の目に涙が浮かんだ。

「勇気の女神、僕もちゃんと言うからきいて。君のおかげで僕は変われた。君の思いも今、僕に伝わった。そして僕は君が大好きだ。1年前ダメだった僕をこうしてまた変えてくれた君が、どうしても諦められなかった。僕だけの女の子になってください。」

「はい。」
彼女は、目に涙をためたままにっこりうなずいた。
とてもとても美しい笑顔だった。


お題「1年後」

6/24/2024, 3:57:47 AM

子供の頃はあまり思い出したくない。
今思えば、父親に躾という名の体罰をよくうけていたせいか、自分以外の人間の顔色をうかがってばかりだった。
殴られないよう人を怒らせないようにすることが最善だと思っていた。
小学校に入ると、クラスメイトの嫌がらせの標的となったけど、僕はいつもニコニコしてやり過ごし、1人になると泣いた。

あの日の帰り道もそうだった。
一部始終を見ていたクラスメイトの女の子が、嫌なことは嫌だと自分の意思表示をしなくては、他の人に通じない、というようなことを僕に言った。
「でも殴られるし。痛いの嫌だ。」
僕がそう言うと、彼女は「大丈夫だから」と言った。

何が大丈夫かはわからなかったが、何故か彼女の言うことを信じてもいい気がした。
すぐに意思表示できたわけではなかったけれど、彼女がこちらを時々みていることに気がついた。
その視線に背中を押されるように、少しずつ「嫌だ」
と言えるようになり、しばらくすると嫌がらせはおさまった。
後できけば、僕がいつもニコニコしているから、嫌がっているとは誰ひとり、教師さえも露ほども思っていなかったらしい。

子供の頃の僕に言うなら、
お礼を言うまえに転校していった彼女と数年後再会する。抱いた感謝と好意を大切にしまっておけよと。


お題「子供の頃は」

6/22/2024, 11:14:01 PM

昨日までとほぼ同じことの繰り返しの毎日。
朝目覚まし時計にたたき起こされ登校し、つまらない授業を聞き流し、塾へ行って帰宅する。

繰り返しの毎日のはずだったのに。
今朝ときたら目覚ましより早く起き、授業がつまらないのは変わらないけど、窓の外の青空を見ながら、昨日の君の柔らかい唇の感触を思い出してニヤけてしまう。
塾の前に1人で食べるコンビニ弁当すら激しくうまく感じるなんて、頭がおかしくなったかな?

告白して、君がうなずいてくれた時は嬉しかったけど不安もあった。君は僕を受け入れただけで、僕の君への思いと同じくらい、僕のことを好きになってくれるのだろうか?僕の好きが一方通行のままだったら。

でもまさか、君から唇を寄せてくるなんて。君も僕を好きになってくれたんだって、やっと思えた。
すべてが光輝いて見えるなんて、青春小説の中だけのことだと思っていた。モブの僕になんて絶対に起こりえないって。

だけど君が僕の日常をこんなにも素晴らしいものに変えてくれた。


お題「日常」

6/22/2024, 3:27:06 AM

何もかも光すらも飲み込むブラックホールのような、そして果てしなく静寂をもたらす深い漆黒の闇


お題「好きな色」

6/20/2024, 9:24:01 PM

このアプリのことを、某SNSで書かれたあなた様。
ハートを貰ったこと、それがとても嬉しいという気持ちが、とてもよく伝わる文章でした。
それで私もどんなアプリか興味を持ちました。
この方がいなかったら、私はこのアプリと出会っていなかったかもしれません。
ありがとうございます。


お題「あなたがいたから」

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