気まぐれなシャチ

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11/5/2025, 1:06:27 PM

Day.47_『時を止めて』

ここまで頑張った
だから、少しの間、時を止めようと思う
また、気が向いたら再開しよう
必ず戻ってくる
だから

少しの間、休ませて

(少しの間、投稿をお休みします)
(趣味が義務化してるような感じになってしまって、上手く書けなくなってきました)
(休んだら、戻ってきます)
(それでは、また)

11/4/2025, 1:43:08 PM

Day.46_『キンモクセイ』

金木犀の花言葉、ご存知だろうか?
「初恋」「謙虚」「陶酔」「気高い人」「真実」etc…
こんな感じの言葉を持つらしい

その中には、「隠世」というのもあるとか
「隠世」は「かくりよ」と読むらしい
この世界とは別の世界を表しているらしく
「死後の世界」「神域」「異郷」
それらの世界を言うとのこと

もし、この世界とは別の世界があるとするなら
これを読んでいる君は、どうする?
行きたいと思い、願う?
恐怖を抱き、拒む?
それとも……

そんな想像上の世界などないと、真っ向から否定する?
科学的根拠はないと、言い張る?

それぞれの意見があるだろう
しかし、私は思うのだ

「この世の全てのことを、科学的に証明できるのか?」と

隠世に限った話ではない
幽霊でも精霊でも妖怪でもUFOでもUMAでも
それらの類の存在を、科学的に証明できるのだろうか
科学的に存在を否定し、それだけで安心できるのだろうか

私はそうは思わない
そういった類の存在は
「科学的に証明できないから、怖い」のではないだろうか
妄想だとか、幻聴・幻覚だとか、ただの見間違いだとか
そういう風にして、否定されていく

私はこう見えて、そういった類の存在を信じている
だから、無闇に詮索はしないようにしている
「触らぬ神になんとやら」だ

ほら、今日も「キンモクセイ」の香りがしているぞ
隠世へ誘う、甘い香りが、鼻を刺激している

11/3/2025, 2:18:42 PM

Day.45_『行かないでと、願ったのに』


行ってしまった。

「なんで……なんで行っちゃうの……!」

涙が溢れる。

「なんで……置いていくの……」

立ち尽くしたまま、去っていった車を見つめ、呟く。

それしか、できなかった。

「待ってて」と、言ったはずなのに。

私なんか、要らないんだと、そう思った。

数分後、戻ってきた母が慌てて駆け寄ってきた。

「ごめん!車に乗ってるものばかり……」

腰を下ろし、私と視線を合わせて、謝る母。

「車から降りてるなら、そう言ってよ!」

「言ったもん!『待ってて』って!」

泣きながら訴える。

母は、「ごめん」と言いながら、私を抱きしめた。

朝のコンビニでの出来事。

かなり昔の、幼少期のトラウマ的な思い出のひとつ。

それから母は、私のことを気にかけるようになった。

11/2/2025, 1:33:37 PM

Day.44_『秘密の標本』(ホラー要素あり)

最近、会社の先輩が行方不明になったらしい。

「もう、一週間も家に帰ってないって。ご家族も心配してたよ」
「心配だよね」

先輩の同僚の人達が心配そうに話している。確かに、ここ一週間、会社で先輩のことを見ていない。

「部長も、毎日連絡してるけど、連絡取れないって」
「警察も動いてるくらいだもんね。心配だなぁ」

事務作業をしながら話している。僕も、営業に行くための資料をまとめていた。すると、その話をしていたうちの一人の先輩に声をかけられる。

「君も心配だよね。一緒に遊園地に行ったんでしょ?」
「そうですね。少し、心配です」

僕は、そう言った。

「その時に、何か変わったこととか無かったの?」

まるで、警察の事情聴取のようだ。僕は、少し困惑した様子で言う。

「特には……警察の方にも聞かれましたけど、特に変わったことは無かったと思います」
「そうだよねぇ……」

先輩は、そう言いながら、再びもう一人の同僚の方と話し始めた。僕は、まとめた資料をカバンにしまい、立ち上がる。

「では、営業行ってきます」
「はーい、行ってらっしゃーい」

そうして僕は、営業へと向かった。


そして全ての業務が終わり、僕は帰路に着いた。コンビニで夕食を買い、玄関の鍵を開ける。

「ただいま帰りました」

玄関を開け、言う。もちろん、帰ってくる声はない。僕は、リビングにカバンとジャケット、コンビニの袋を置き、ネクタイを緩めながら、隣の部屋に向かう。

ガチャっとドアを開け、電気をつける。

「ただいま帰りました……『先輩』」
「………」

僕は、彼女に声をかけるが、帰ってくる言葉はない。一週間前までは、声を出してくれたのに、今は何も言わなくなってしまった。彼女の声が聞こえないのは寂しいが、致し方ないと割り切っている。

先輩は、白と青のドレスを着て、静かに椅子に座っている。
身体が脱力して倒れないよう、軽い拘束をかけている。彼女の負担にならないように、慎重に。

僕が目の前に行っても、その虚ろな瞳は、瞳孔の反応すらない。右手には、点滴が施されており、必要最低限の栄養を与えている。栄養失調になってしまったら、大変だ。

「今日は、3件の商談で契約まで持っていくことができたんですよ。これで先月分を穴埋めできそうです」
「………」

先輩は何も言わない。しかし、僕にとっては、至福の時間だった。先輩とこうして一緒にいられるだけで、幸せだった。

「……綺麗です、先輩」

僕は、彼女の頬と髪を触る。定期的に「手入れ」をしているため、彼女の肌も髪も服装も、きちんと清潔感が保たれている。

「ずっと……このままで居てくださいね?先輩」

僕は手を握り、呟く。

彼女の瞳は黒く、澄んでいた。先輩の姿はまるで、「生きた標本」のように美しく、輝いていた。

11/1/2025, 1:15:18 PM

Day.43_『凍える朝』

11月に入り、ついに冬が目前になってきた
今年の夏、あんなに暑くて苦しかったのに
今では、布団に丸まって寝ている

実は今日、祖母の命日だった
朝早くに家を出て、お墓参りに向かった
時刻は6時半頃
普段、自堕落な生活をしているため
この時間は寝ている

墓地に着き、水を汲みに向かった
ボトルを持って歩いたその道で息をする
はっきりとは見えないが、どことなく息が白い
空気が張る寒さではないものの
徐々に近づいている、冬の気配を感じた

これから、日が経つごとに寒くなるのだろう
空気が張り詰めるような、凍える朝が来るのだろう
「冬はつとめて」とは、よく言ったものだ
冬は、凍える朝が、一番綺麗なのだから

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