渋柿

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6/14/2025, 7:33:30 AM

一緒に歩く帰り道で、君はよく鼻歌を歌っていた。
なんの曲だかは結局最後まで教えてくれなかったから、それがどんなメロディーだったかも、もう正確には思い出せないけれど、君が心地よさそうにそれを歌っていたことは、今でもよく覚えている。
人と話すことが苦手だった私は、不器用で、誰かといるといつも何も話せなくて、何より相手に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
でも君の鼻歌は、そんな静寂すら楽しんでくれているかのような、そんな優しい響きだった。
こんな静寂が好きになれたのは、きっと君が最初で、最後だ。

6/12/2025, 4:21:39 AM

雨音がよく聞こえる
他は何も聞こえない
夜には帰らないといけない
地面を打った雨粒が跳ね返って、少し足にかかる
落ちた雨滴が、集まって、流れて、地面の溝に、小さな、小さな川をつくる
落ち葉すら満足に流せないほどの小さな川
私は今、孤独だ
世界の誰も、今は私をみていない
だからこそ、この雨音がよく聞こえる
重い空の、湿った空気が肌にまとわりついて、
少しあたたかい
晴れるまでは、ここに居よう

4/29/2025, 1:59:20 PM

才能のない自分は、どうしても好きになれない。
それでも、夢を追い続ける自分は嫌いになれない。
だから私は、ずっと頭が悪い。

4/18/2025, 2:28:29 PM

物語の始まりは、
普段はやらないようなことをやったり、
普段は思わないようなことを思ったり、
そんなふうに、日常に違和感を覚えたとき
だと思う。

例えば、
日の出の見える展望台で1人、あえて西の空を見るようなこと。

動物園に行って、当たり前に動物をみていることに違和感を覚えたこと。

そんな変な心を抱いたことを自覚したとき、私は無性に嬉しくなる。

そして、その変な心をあえて逃さずに深く探求することが物語の役割だと思う。

新しい情緒を、毎日逃さず捕まえたい。

4/18/2025, 2:07:31 AM

1 成功するよりも、
1000 挑戦するほうが、大変だ。
1000 の挑戦には、999 の失敗が含まれるのだから。

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