るった

Open App
10/31/2023, 5:45:03 AM

【 懐かしく思うこと 】

某漫画にあった近未来が、現実になった時代。
人は機械の体を持てるようになっていた。
生命の誕生すら、もはや装置で行われている。

文献では『海』という大量の水が眼前に広がる光景に、
機械の体がむず痒く感じた。
機械なのに、と言いたいところだが、
人であることの証明のため、感覚は残されている。

だからなのか?
ただ貯まって波打っているだけの海なのに、
なぜかむず痒く…いや、心がざわつくのは。

海とやらの知識も何も無いのに、
一体どこから湧き上がるのか。

きっと、『私』というヒトの遺伝子に組み込まれた、
人間の記憶なのだろう。
そう納得できたら、不思議とざわつきが収まった。

こうして、受け継がれるものなのかもしれないな。

10/29/2023, 10:14:04 AM

【 もう一つの物語 】

今でこそ表に出て過ごせているが、
以前は独り、暗闇に漂っていた。

声は聞こえても話しかけることはできないし、
光など無く何も見ることができない。
ただ、記憶はあった。
家族という名の支配者に囲まれて、
躾という名の暴力を受ける。

それらは私の記憶だが、経験ではなかった。

あまりにも痛ましい体験は、もう一人のワタシのものだ。
表立って全てを受け止め、私を守ってくれた唯一の存在。

家族を失って初めて、私は外に出た。
ワタシは代わりに閉じこもった。
殺人者の汚名を被らぬよう、配慮してくれた結果だ。

ありがとう。
私はワタシの人生を続けるよ。

10/28/2023, 6:15:34 AM

【 紅茶の香り 】

温かいお茶の香りは、思い出の鍵だ。

小学生の頃、一番仲良しのあの子の家にお呼ばれして、
初めて飲んだ。
苦いな、という印象だったが、砂糖を入れ忘れただけだ。

中学生になると、好きな子とペットボトルを買った。
ミルクティーは、とても甘かった。

高校では皆してレモンティーを。
大人気分を味わったものだ。

オシャレなフレーバーティーを楽しめる歳になって、
当時の仲間たちと語り合う。

思い出のお供に、一杯の紅茶はいかが?

10/27/2023, 4:22:57 AM

【 愛言葉 】

人は皆、本音と建前、表と裏を持っている。
正直、面倒くさいものだ。

自分で自分を偽り、聞こえの良い事ばかり述べて。
上下や異性の関係では、よくある話だ。

そんな中で出会った君は、疑いたくなるほど素直な人だ。
どこを突いても虚飾など無く、良い人柄が伝わってくる。
だからこそ、幸せになるには欠かせない人なのだ。

これからは、娘を頼んだよ。

「結婚、おめでとう」

10/26/2023, 4:53:12 AM

【 友達 】

今、隣りにいるのは誰だ?
周囲を心配する人? 保身が大事な人?
そもそも他人に関心を持たない人?

言葉を交わすから、思いは伝わる。
言葉を交わしても、すれ違う。

なら、言葉を交わさなければ…?

静かに心の声を受け止めて、黙って寄り添ってくれる。
そんな君こそが、一番の理解者だと思う。

物言わぬ、ぬいぐるみ。

どんな時も一緒。大好きだよ。

Next