【 懐かしく思うこと 】
某漫画にあった近未来が、現実になった時代。
人は機械の体を持てるようになっていた。
生命の誕生すら、もはや装置で行われている。
文献では『海』という大量の水が眼前に広がる光景に、
機械の体がむず痒く感じた。
機械なのに、と言いたいところだが、
人であることの証明のため、感覚は残されている。
だからなのか?
ただ貯まって波打っているだけの海なのに、
なぜかむず痒く…いや、心がざわつくのは。
海とやらの知識も何も無いのに、
一体どこから湧き上がるのか。
きっと、『私』というヒトの遺伝子に組み込まれた、
人間の記憶なのだろう。
そう納得できたら、不思議とざわつきが収まった。
こうして、受け継がれるものなのかもしれないな。
10/31/2023, 5:45:03 AM