星座
暗い獣道
そこを突き進んでいく
上を見上げると満点の星空があった。だが、木々に隠れて少し見えづらい
前に視界を戻す
すぐ目の前には獣道の出口が見えていた
林から出ると、木が邪魔しないからか少し明るい。
月と星の明かりのおかげだろう。
そこは広場のようになっていて、遠くには大きな城が見える
きっとあそこで美しい姫や王子が踊っているのだろう
そしてその広場の真ん中には、小さな湖があった
私はそれを覗き込む
綺麗な顔が見えた。私の顔だ
そしてその背景には、沢山の星座が映っている
もう一度城の方を見る
オーロラが光っていた
雪がよく映えている
城の鐘が深夜零時を告げた
目を覚ました
自分の部屋
こんな夜中に目が覚めるなんて、運が悪い日だ
もう魔法は溶けてしまったみたい
窓の外を見ると、魔法で見た幻覚と同じように夜空に光っていた
美しい星座が
踊りませんか?
夜の海
ざざぁ、ざざぁと波の音が鳴っている
私は靴を脱ぎ、スカートを腕に抱き、持ち上げた。
そのまま海へ入る
私は歩いた
何分も何分も
気づけば周りは海だけになり、島や砂浜など一切見えなくなった
海の上で、まるで普通に地面にいるみたいにスキップをした。
風が涼しかった
その風を思いっきり吸って、味わった後
水面に手を当てる
そしてこう呟いた
「踊りませんか?」
小さな波が押し寄せ、水面の上に乗せた手に水が当たった
その数秒後、水は私を取り込んだ
海の中へ。
巡り会えたら
後で書きます
奇跡をもう一度
朝、目が覚めると、太陽の光が私の目に刺さる
眩しくってたまらないけど、それが朝の良さだと思う
ベッドから降りて洗面台に向かい、支度をして部屋から出る。
そのまま街へ出ていく。相変わらず商店街は賑わっていて騒がしい
お気に入りの店に入り、商品を眺める
ポーション、ポーションの材料、杖、魔法動物…
やっぱりここの店は品揃えがいいな
この世界は魔法が当たり前だ。
何故か?分からない。私以外の人間はね
私は知っている。
それは、1人の魔女が奇跡を起こしたから。
人類で初めて魔法に成功した彼女は、魔法が当たり前の世界にした。
自分だけが特別なのは嫌だったんじゃないかと私は思っている。
私はその魔女の子孫だ
なぜ記憶にあるのかは分からないが、謎の遺伝というやつだろう。魔法があるのだから不自然では無い
私は研究をしている
魔法を消す奇跡を起こす研究
何故そんなことをするのか?
魔法があったって無くたって、根本は変わらないから
世界から戦争は無くならないし、人間がいる限り問題は解決しないから。
なら、物騒な魔法は消すに越したことはないでしょ?
奇跡をもう一度起こすために、私は机に向かった
きっと明日も
曇った空の下、軽快な足取りで道路を歩いてゆく
落ち葉が踏む度にパリパリ音を鳴らした
右を見ても左を見てもビルばかりだ。都会ってすごいなぁなんて思いながら、とある大きな倉庫に入る。
ズラっと並んだ棚達。その棚一つ一つにある食べ物が私にとっての生きるための道具だ。
時はXX年。人類は消えた。私だけを残して
食べ物をいくつか手に取り、また倉庫の外に出た。
相変わらず空は曇っていて、薄暗い。
先程のビルにまた目を向ける。ツタが絡まっていて何だかかっこいい
きっと明日も、明後日も
ずーっとずーっと私は1人
ああ、なんて楽しいんだろう!!