殺人事件が起きた。
しかもその死んでしまった人は、僕にとって大切なひとだった。
なんでも、犯人は「あの女が、俺の女にならなかったから。」とか言っている。
信じられない。
僕は激しい怒りと、戻って来てほしい、生き返ってほしいという強い思いを抱えていた。
どんなに大切なものでも、死んでしまったら
もう、生き返ることなんてできない。
彼女がいない世界に、未練なんてない。
僕はただ一緒の場所に居たかった。
"いく"方法なんて、あれしかない
「待ってて。今一緒の所に行くからね。」
それが僕の人生で最後に言った、言葉だった
現実逃避
「別れてくれ」
彼女にそう言ったのは去年の夏だった。
いつも、誰よりも、何よりも愛していた彼女に、そんな事を言うのはもちろん心が痛くなる。
でも仕方ないんだ。
あの時素直に言っていれば、もっと清々しい別れができたのだろうか。
母の仕事の関係で僕は、遠い町へ引っ越すことになった。
もちろん僕は反対したけど仕方なかった。
僕には彼女がいたから、別れの言葉を言わなくてはならない。でも、別れるのが辛くて、素直に言うことができなかった。
その日が来た…
「別れてくれ」
彼女に言った。彼女は驚いたような、困ったような様子だった。
「どうして。?」
僕はその問に素直に答えれなかった。
「なんかもう、疲れたんだよ。お前といるの。
だから、終わりにしたいんだ。」
彼女の顔からは涙が出ていた。
「わかった、、」
そう言って彼女は走っていってしまった。
これで、いいんだ。
あれから一年、
もうアイツは新しい彼氏がいるんだろうか、
幸せにしてるかな、
そう考えているうちに、僕の頬に涙が垂れているのが伝わった。
今の君. i wanted to be with you
中学校の夏休み、今日は部活で学校に来ている。
バレー部、卓球部、バスケ部は体育館で、
陸部、テニス部は外でやっている。
僕は陸部、僕が好きな人はバレー部で、なんとも運が悪い。
夏は暑いけど、上にある、なんとも言えない青空が、僕は好きだ。
あの空を見ていたら、暑いはずの夏だって、涼しく感じる。この景色をあの人と一緒に見られれば、どんなに幸せだろうといつも思う。
涼しくて、なんだか快くて、憂鬱な気分になる。
それから一年後、僕は中学3年で今年でこの学校とも最後だ。まだあの子には気持ちを伝えていない。
今日も土曜の練習で学校に来ている。
「おつかれっ。」
練習の合間の休憩で、僕が校内にある水飲み場で
水を飲んでいたら。あの子が話しかけてきた。
「そっちも。おつかれ。」
僕は元気よく返した。
彼女はとても明るい性格の子で、褐色肌がとても似合う美人だった。
「この後 ひま?」
なんでそんな事を聞いてくるのかと思いつつ、僕は「暇」と返事をした。
「今日みんなで海いくんだけど一緒に海行かない?」
まじかっっ
僕は嬉しくてたまらなかった。
もちろん行けると返事をした。
そして部活が終わり午後に約束どおり海に行った。
そしてみんなで海で楽しみ、あっという間に時間が過ぎていた。
「みんなが泳いでいるなか、僕は疲れて砂浜で休憩していた。」
「疲れたねっ」
あの子も隣に来て休憩をした。
彼女と僕は空をみていた。
あぁこれだ。
僕がずっと夢見てたこと、
彼女とあのきれいな空を見ること。
憂鬱な気持ちになれる空をみること。
付き合う何てことはまだ叶ってないけど、
一緒に見れるだけで幸せ、
「綺麗だね~、あの空を見てたらなんか落ち着く
わたしね、君とこの空を見たいってずっと思っていたの。」
彼女が笑顔で言っていた。
あぁ彼女も想っていてくれていたんだ。
僕は嬉しかった。
「僕もだよ。」
そう言って彼女の手をとり、一緒に空を見上げていた。
物憂げな空
ニュースで見た。
どこかの県のどこかの町で殺人事件が起きたらしい
母と子供の二人暮らしの家を襲ったらしい。
しかも殺されたのは子供の方だった。
犯人は、「子供なら小さいから殺すのに最適だった。」とか、なんとか言ってる。
僕はその、子供だからって言うのにすごい疑問を持っていた。
子供の命は小さいかもしれないけれど、命だっていうのに変わりはない。
子供を殺すことは、
未来を殺すことだ。
僕はテレビ越しでしか、そういう怒りをぶつけられない自分にも腹が立つ。
守ってあげたい。子供を、未来を
小さな命
君を愛してる
この言葉が僕はとても好きだ。
人を好きな、あのなんとも言えない気持ち。
そんな気持ちをすぐに相手に伝えることができる。
僕にとって、宝のような言葉。
今日も僕の大好きな彼女に、君を愛してるって伝えてる。
彼女も僕に返すように、私も愛してるってつたえてくれる。
こんなことを言い合っている時間が一番好き。
今日も幸せだ。
I love you.