「別れてくれ」
彼女にそう言ったのは去年の夏だった。
いつも、誰よりも、何よりも愛していた彼女に、そんな事を言うのはもちろん心が痛くなる。
でも仕方ないんだ。
あの時素直に言っていれば、もっと清々しい別れができたのだろうか。
母の仕事の関係で僕は、遠い町へ引っ越すことになった。
もちろん僕は反対したけど仕方なかった。
僕には彼女がいたから、別れの言葉を言わなくてはならない。でも、別れるのが辛くて、素直に言うことができなかった。
その日が来た…
「別れてくれ」
彼女に言った。彼女は驚いたような、困ったような様子だった。
「どうして。?」
僕はその問に素直に答えれなかった。
「なんかもう、疲れたんだよ。お前といるの。
だから、終わりにしたいんだ。」
彼女の顔からは涙が出ていた。
「わかった、、」
そう言って彼女は走っていってしまった。
これで、いいんだ。
あれから一年、
もうアイツは新しい彼氏がいるんだろうか、
幸せにしてるかな、
そう考えているうちに、僕の頬に涙が垂れているのが伝わった。
今の君. i wanted to be with you
2/26/2023, 9:25:35 PM