真岡 入雲

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10/15/2024, 9:16:00 AM

【お題:高く高く 20241014】




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(´-ι_-`) 溜まるな〜、ちょっと考えよう

10/14/2024, 8:46:04 AM

【お題:子供のように 20241013】





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(´-ι_-`) ふぅ(*´・ω・`)=3

10/13/2024, 1:58:08 AM

【お題:放課後 20241012】

高校に入学して半年も経てば、周りにはチラホラと青春を謳歌する奴らが増えるわけで。
教室のあっちとかこっちとかで白やピンクや黄色の花を咲かせて、きゃっきゃうふふと自分の幸せをこれ見よがしに振りまいていたりする。
ここは学び舎で、勉強をする場所で、異性との不純な交際を人に自慢する場所ではないのだ!
で、結局何が言いたいかと言うと。

「リア充爆発しろ」

である。
俺は、小さく本当に小さく呟いた。
小学、中学と俺は東北の田舎で育った。
父親の仕事の関係で1、2年毎の転校を繰り返しながら。
小学4年くらいまでは、クラスに馴染もうと頑張っていたけど、直ぐに転校して疎遠になってしまうことを考えると無駄に思えて、それからは無理をしないことにした。
結果、親友なんてものは夢のまた夢で、友達はほとんどできず、ただのクラスメイトと元クラスメイトが大量生産されただけだった。
やることがないので、読書や勉強をして過ごし、気がつけば立派なぼっちの出来上がり。
せめてもの救いは、親から頂いた優秀な脳ミソのおかげで、勉強には困らなかったこと。

高校で転校は可哀想だという事で、父親からいくつかの選択肢を出された。
1、全寮制の高校への進学
2、父方祖父母宅から通う。この場合選べる高校は3校のみ(田舎のため)。
3、叔父宅から通う。この場合ある程度の家事はやる必要がある。
流石に一人暮らしは許可してくれなかった。
なので俺は【3】を選んだ。
叔父の家は都内にあり、高校への通学にも便利だ。
それに、大学へ進むことを考えれば1番いい環境だと思う。
家事に関しても、父子家庭だったので問題なくできた、というか得意である。

「あ、大根が安い」

アプリでスーパーのチラシを確認するのが俺の日課で、授業が終われば直ぐ様買い物をして家に帰る。
掃除と洗濯、夕飯の準備をして叔父さんの帰りを待つ間に勉強をする。
それが俺の日常だ。
そこに青春のせの字はない、いや、必要ない。

「ん?」

机の中に何か、入ってる?
そっと引っ張り出すと、それは封筒で⋯⋯、そう、封筒だ。
俺は周りを見渡して、もう一度手にしたそれを見る。
淡い緑の地に何かの植物と妖精が描かれていて、妖精の羽が虹色に輝いている封筒に書かれた俺の名前。
裏返してみるとそこにも植物と妖精がいて差出人のイニシャルが書かれている。
こ、これは、もしかして。
ラ、ラ、ラ、ラブレター、とかいう青春の1アイテムか!

あれか、あなたのことをずっと見ていました、的な?
いや、それとも、今日の放課後、校舎裏で待ってます、的な?
うわ、うわ、うわっ、ど、ど、ど、どうしよう、どうすればいい?
ここで読んでいいのか?それとも別の場所で読んだ方がいいのか?
あー、どうするのが正解なんだ!誰か、教えてくれ!

で、結果俺は今、校舎の外れの男子トイレの個室にいる。
そして手には例の封筒がある。

「⋯⋯⋯⋯」

高鳴る胸を抑えるように、深呼吸をしようとして思いとどまる。
ここは男子トイレだ、深く息を吸い込むのはやめた方がいいだろう。
俺は緊張で震える手で封筒の封を開けた。
中に入っていたのは1枚の便箋。
そっと、二つに折られた便箋を開く。
そこに書かれていたのは⋯⋯。

『今日は寒いと聞いたので、夕飯はおでんが食べたいな。
翔太の作るおでんは絶品だと兄さんが言っていたから、楽しみにしているよ。

追伸、今度販売するレターセットのサンプルを使ってみたよ。可愛いだろ?』

「⋯⋯⋯⋯」

崩れ落ちそうになる自分を叱咤して、俺は便箋を封筒に戻す。
泣いてなんかいない、ちょっと目から鼻水が出てるだけだ。
くそぅ。

「⋯⋯卵と竹輪、後は餅巾着とはんぺん、それにウインナーかな。煮込み時間足りないから、圧力鍋使って。今日は授業終わったらダッシュだな」

目尻に浮いた鼻水を拭って、俺は教室に戻った。
無駄にキラキラした封筒はカバンの中に突っ込んで、代わりに最近お気に入りの本を取り出す。
叔父さんはすごくいい人で、時折お茶目な事をする。
今回はそれが、ちょっと、アレな感じだっただけだ。
叔父さんが悪いわけじゃない、うん、そうだ。
叔父さんを見ていると時々未来の自分を見ているような気分になるけど、きっと気のせいだ。
そこそこいい所の会社に勤めて、それなりの役職について、都内の広めのファミリーマンションを購入して、車も持っている独身貴族。
叔父さんにそれとなく聞いたら、別に居なくても不自由してないから、とあっさりしていた。
確かにそうかもしれないけれど⋯⋯。

「叔父さん、それでも俺は結婚したいよ」

その日のおでんは、叔父さんには大好評だったが、俺にはちょっぴり悲しい青春の味がした。


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(´-ι_-`) レターセット、集めてたなぁ

10/12/2024, 2:11:00 AM

【お題:カーテン 20241011】

雲の隙間から覗く
澄んだ蒼い空
その向こうに広がる
果てしない宇宙という空間

私の住む地球は
その広大な宇宙に浮かぶ
小さな小さな惑星で

私の住む家は
その小さな小さな惑星の
大陸の東側にある
島国の中の
小さな港町にある

街外れの
海に突き出た岬の先に
ポツンと佇む古い洋館
その昔、ここを訪れた異国の人が
広い海を望むこの場所に
愛する人との時間を
誰にも邪魔されず
何物にも妨げられることなく
過ごせるようにと
願いを込めて建てた館

上階の
海を望む主寝室
潮の香と、波の音と
海を渡る潮風が
薄いレースのカーテンを揺らし
部屋の主を包み込む

手にしていた本を閉じ
ぎしりと音を鳴らして
揺れる椅子から立ち上がり
部屋の主はバルコニーへと歩み出す

頬を撫でる風が心地よく
時折聞こえる海鳥の声に
耳を済ませる

そろそろ夏も終わる

水平線の向こうに
元気に育っていた積乱雲は既に無く
最近は秋の雲に変わった

またひとつ季節が巡り
そしてじきに一年が終わる

私たちの太陽の周りを
私たちの地球が1周する
ただそれだけのこと

キミがこの星から去って
3年の月日が経った
後どれくらい私はたったひとりで
季節をみおくるのだろうか

キミが愛した家で
キミが愛した海をみて
キミを愛した日々を想う

せめて、夢の中でだけでも
キミに逢いたいと希うのは
キミを失い
心が弱くなったせいなのかもしれない


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(´-ι_-`) 風に揺れるレースのカーテンがスキ

10/11/2024, 8:35:09 AM

【お題:涙の理由 20241010】【20241011up】

「へっ?」

何?何が起こってるの?
誰か教えて!

ついさっきまで、顧客との打合せをしていた。
まぁ、顧客と言っても2年前まで付き合っていた元彼で、今は後輩の旦那だったりするんだけど。
えっ?やりにくくないかって?
全然、平気。
元彼なのに何故かって?
うん、まぁ、普通なら顔を合わせるのも〜ってなるのかもしれないけど、付き合ったのもお互い何となくだったし、好きだーとか、愛してるーとかそういう雰囲気ではなかった。
どちらかと言えば、仲の良い異性の友達で、そういう事してみたら意外と相性が良かったから付き合ってただけ。
あ、フシダラとかそう言うのは聞き飽きてるから、言わないでね。
元々は飲み友達で、お互いいい年齢だったし相手がいないなら〜って軽い感じだったからね。
で、とある日の居酒屋デートの時に後輩ちゃんも連れていったんだけど、まぁ、その時2人はお互いビビビッっと来たらしくて、元彼からはその日のうちに別れて欲しいって言われた。
断る理由が私にはなかったから、あっさり別れたのよね。
未練?ないない、そんなものこれっぽっちも無い。
後輩ちゃんにも謝られたけど、なんて言うかセフレみたいな関係だったからさ、そんな気にする必要無かったんだって、本気で。
その後2人はトントン拍子で進んで、後輩ちゃんはついこの間産休に入った所なのよ。
さっきもその話をちょっとしてたんだ、無事産まれてくるといいねって。

それで今の私の状況ですが、男性に抱かれております。
あ、男女のってやつじゃなく、男性の胸元に包み込まれている?感じ。
男性と表現しているのは相手の正体が不確かだから。
声と話し方から行くと、たぶんあの人だと思う。
けれど今顔を確認できない状態なんだよね。

「宝生、どうした。大丈夫か?」

あ、宝生っていうのは私の苗字で、私の名前は宝生 マリと言います。
あ、まぁそれはいいんだけど⋯⋯、耳元での美声はやめて欲しいデス、背筋がゾワゾワするぅ。
でもこれで確定した、この男性は須藤さんだ。
企画部のエースで次期課長と言われてる人。
めっちゃイケメンでイケボで女子社員の人気No.1の人。

「あのっ、っう」

ダメだ、痛い、痛くて目が開けられない。

「宝生、あいつか?さっき話してたあいつのせいなのか?」
「ちがっ、うぅっ」
「じゃぁ何で泣いているんだ?頼む宝生、涙の理由を教えてくれ」

涙の理由?
正直に言っていいのかな?どうしよう⋯⋯。

「宝生、俺はお前が泣いてるのは見たくないんだ」

⋯⋯え、ナンデ?
ってか、ダメだ、痛すぎて目が開けられない。
涙もボロボロ出てくるし、このままだと化粧がとれて顔が大変なことに⋯⋯、そして須藤さんのスーツも大変なことに。

「あのっ、須藤さんスーツが⋯⋯」
「気にするな。そんな事よりお前の方が大事だ。何で泣いているんだ?俺には言えないのか?」

いや、言えなくはないけど。
ってか、どうして須藤さんに抱きしめられてるの私は。
須藤さんは同じ課の人で、先輩で色々と教えてもらったけど。
でもここ、元彼の会社の近くだし、何で須藤さんがいるの?
それに、須藤さんってこんなキャラだったかな?

「誰だ?誰に泣かされた?俺が締めあげてやるから遠慮なく言ってくれ」

ええい、仕方がない、正直に言うよ!

「ゴミが」
「五見?五見って名前の男なのか?」

何故、そうなるんですか。

「風で目にゴミが入ったんです」
「わかった、メニゴミだな⋯⋯ん?目に、ゴミ?」
「はい。私ハードコンタクトしていて、ゴミが入るとすごく痛くて」
「誰かに泣かされたわけじゃ⋯⋯ない?」
「はい。ただ、両目にゴミが入ってしまって、目が開けられないので道の端にいただけです」
「⋯⋯⋯⋯あー、ゴメン、俺の早とちりだった、かな?」
「いいえ⋯⋯つっ」

あー、ダメだ。目ぇ開けられない。

「宝生、どうすればいい?」
「えっ?」
「目にゴミが入ったんだろ?俺がとってやるか?」
「あ、いえ、土埃なので、コンタクトを外して洗えば⋯⋯」
「わかった、洗うんだな。任せろ」
「へっ?⋯⋯きゃぁ」

待って待って待って、なんで私お姫様抱っこされてるのー!
でもでもでも、目が開けられないのが悔しい。
今の須藤さん、超絶カッコイイはずなのに見れないなんてー!

結局、さっきまで元彼と打ち合わせしていたカフェにお姫様抱っこで出戻った私は、須藤さんから解放され、店員に手をひかれながらレストルームに案内された。
目を閉じたまま店員にお礼を伝えて、痛くて開けない目をこじ開けてコンタクトを取り出しやっと一息つけた。
コンタクトを洗い、目に異物感が無くなるまで常備持ち歩いている目薬で土埃を流し、再びコンタクトを装着。
鏡の中の自分は随分と目が赤くなり、化粧はボロボロになっていた。

「はぁ、このカフェもう使えない⋯、お気に入りだったのになぁ」

とりあえず、ボロボロの化粧を落として手持ちの化粧品でどうにか顔を作る。
手持ちと言っても、ファンデーションと口紅、アイブロウ、アイライナーくらいしかないのでできることは限られたけど。

「うーん、こんなもんかな」

化粧をしていないと、やっぱり、心もとないな。
化粧は女の武装とはよく言ったものだ、なんて考えながらレストルームを出ると、須藤さんが待っていた。

「須藤さん、ありがとうございました」
「もう、大丈夫?」
「はい、お陰様で」
「じゃぁ、今日はこのまま病院に行ってから帰ってね」

うん?

「課長には連絡しておいたから。直帰させるって」
「あの⋯⋯」
「念の為⋯いや、俺のために病院行ってくれる?じゃないと俺、心配で仕事が手につかないかも」
「え、あ、はい、行きます、病院」

あー、お願いだから耳元で囁かないで下さいぃ⋯⋯。
その後須藤さんと別れて、行きつけの眼科に行き診てもらい、特に問題なかったことを須藤さんに連絡して家に帰った。
そしてその日、ずっと須藤さんが耳元で囁いていて眠れず、ベッドでのたうち回っていた私は、翌日目の下のクマを須藤さんに見られて、酷く心配されたのでした。


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(´-ι_-`) ちょっと願望詰め込んでみました(照)

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