真岡 入雲

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10/12/2024, 2:11:00 AM

【お題:カーテン 20241011】

雲の隙間から覗く
澄んだ蒼い空
その向こうに広がる
果てしない宇宙という空間

私の住む地球は
その広大な宇宙に浮かぶ
小さな小さな惑星で

私の住む家は
その小さな小さな惑星の
大陸の東側にある
島国の中の
小さな港町にある

街外れの
海に突き出た岬の先に
ポツンと佇む古い洋館
その昔、ここを訪れた異国の人が
広い海を望むこの場所に
愛する人との時間を
誰にも邪魔されず
何物にも妨げられることなく
過ごせるようにと
願いを込めて建てた館

上階の
海を望む主寝室
潮の香と、波の音と
海を渡る潮風が
薄いレースのカーテンを揺らし
部屋の主を包み込む

手にしていた本を閉じ
ぎしりと音を鳴らして
揺れる椅子から立ち上がり
部屋の主はバルコニーへと歩み出す

頬を撫でる風が心地よく
時折聞こえる海鳥の声に
耳を済ませる

そろそろ夏も終わる

水平線の向こうに
元気に育っていた積乱雲は既に無く
最近は秋の雲に変わった

またひとつ季節が巡り
そしてじきに一年が終わる

私たちの太陽の周りを
私たちの地球が1周する
ただそれだけのこと

キミがこの星から去って
3年の月日が経った
後どれくらい私はたったひとりで
季節をみおくるのだろうか

キミが愛した家で
キミが愛した海をみて
キミを愛した日々を想う

せめて、夢の中でだけでも
キミに逢いたいと希うのは
キミを失い
心が弱くなったせいなのかもしれない


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(´-ι_-`) 風に揺れるレースのカーテンがスキ

10/11/2024, 8:35:09 AM

【お題:涙の理由 20241010】【20241011up】

「へっ?」

何?何が起こってるの?
誰か教えて!

ついさっきまで、顧客との打合せをしていた。
まぁ、顧客と言っても2年前まで付き合っていた元彼で、今は後輩の旦那だったりするんだけど。
えっ?やりにくくないかって?
全然、平気。
元彼なのに何故かって?
うん、まぁ、普通なら顔を合わせるのも〜ってなるのかもしれないけど、付き合ったのもお互い何となくだったし、好きだーとか、愛してるーとかそういう雰囲気ではなかった。
どちらかと言えば、仲の良い異性の友達で、そういう事してみたら意外と相性が良かったから付き合ってただけ。
あ、フシダラとかそう言うのは聞き飽きてるから、言わないでね。
元々は飲み友達で、お互いいい年齢だったし相手がいないなら〜って軽い感じだったからね。
で、とある日の居酒屋デートの時に後輩ちゃんも連れていったんだけど、まぁ、その時2人はお互いビビビッっと来たらしくて、元彼からはその日のうちに別れて欲しいって言われた。
断る理由が私にはなかったから、あっさり別れたのよね。
未練?ないない、そんなものこれっぽっちも無い。
後輩ちゃんにも謝られたけど、なんて言うかセフレみたいな関係だったからさ、そんな気にする必要無かったんだって、本気で。
その後2人はトントン拍子で進んで、後輩ちゃんはついこの間産休に入った所なのよ。
さっきもその話をちょっとしてたんだ、無事産まれてくるといいねって。

それで今の私の状況ですが、男性に抱かれております。
あ、男女のってやつじゃなく、男性の胸元に包み込まれている?感じ。
男性と表現しているのは相手の正体が不確かだから。
声と話し方から行くと、たぶんあの人だと思う。
けれど今顔を確認できない状態なんだよね。

「宝生、どうした。大丈夫か?」

あ、宝生っていうのは私の苗字で、私の名前は宝生 マリと言います。
あ、まぁそれはいいんだけど⋯⋯、耳元での美声はやめて欲しいデス、背筋がゾワゾワするぅ。
でもこれで確定した、この男性は須藤さんだ。
企画部のエースで次期課長と言われてる人。
めっちゃイケメンでイケボで女子社員の人気No.1の人。

「あのっ、っう」

ダメだ、痛い、痛くて目が開けられない。

「宝生、あいつか?さっき話してたあいつのせいなのか?」
「ちがっ、うぅっ」
「じゃぁ何で泣いているんだ?頼む宝生、涙の理由を教えてくれ」

涙の理由?
正直に言っていいのかな?どうしよう⋯⋯。

「宝生、俺はお前が泣いてるのは見たくないんだ」

⋯⋯え、ナンデ?
ってか、ダメだ、痛すぎて目が開けられない。
涙もボロボロ出てくるし、このままだと化粧がとれて顔が大変なことに⋯⋯、そして須藤さんのスーツも大変なことに。

「あのっ、須藤さんスーツが⋯⋯」
「気にするな。そんな事よりお前の方が大事だ。何で泣いているんだ?俺には言えないのか?」

いや、言えなくはないけど。
ってか、どうして須藤さんに抱きしめられてるの私は。
須藤さんは同じ課の人で、先輩で色々と教えてもらったけど。
でもここ、元彼の会社の近くだし、何で須藤さんがいるの?
それに、須藤さんってこんなキャラだったかな?

「誰だ?誰に泣かされた?俺が締めあげてやるから遠慮なく言ってくれ」

ええい、仕方がない、正直に言うよ!

「ゴミが」
「五見?五見って名前の男なのか?」

何故、そうなるんですか。

「風で目にゴミが入ったんです」
「わかった、メニゴミだな⋯⋯ん?目に、ゴミ?」
「はい。私ハードコンタクトしていて、ゴミが入るとすごく痛くて」
「誰かに泣かされたわけじゃ⋯⋯ない?」
「はい。ただ、両目にゴミが入ってしまって、目が開けられないので道の端にいただけです」
「⋯⋯⋯⋯あー、ゴメン、俺の早とちりだった、かな?」
「いいえ⋯⋯つっ」

あー、ダメだ。目ぇ開けられない。

「宝生、どうすればいい?」
「えっ?」
「目にゴミが入ったんだろ?俺がとってやるか?」
「あ、いえ、土埃なので、コンタクトを外して洗えば⋯⋯」
「わかった、洗うんだな。任せろ」
「へっ?⋯⋯きゃぁ」

待って待って待って、なんで私お姫様抱っこされてるのー!
でもでもでも、目が開けられないのが悔しい。
今の須藤さん、超絶カッコイイはずなのに見れないなんてー!

結局、さっきまで元彼と打ち合わせしていたカフェにお姫様抱っこで出戻った私は、須藤さんから解放され、店員に手をひかれながらレストルームに案内された。
目を閉じたまま店員にお礼を伝えて、痛くて開けない目をこじ開けてコンタクトを取り出しやっと一息つけた。
コンタクトを洗い、目に異物感が無くなるまで常備持ち歩いている目薬で土埃を流し、再びコンタクトを装着。
鏡の中の自分は随分と目が赤くなり、化粧はボロボロになっていた。

「はぁ、このカフェもう使えない⋯、お気に入りだったのになぁ」

とりあえず、ボロボロの化粧を落として手持ちの化粧品でどうにか顔を作る。
手持ちと言っても、ファンデーションと口紅、アイブロウ、アイライナーくらいしかないのでできることは限られたけど。

「うーん、こんなもんかな」

化粧をしていないと、やっぱり、心もとないな。
化粧は女の武装とはよく言ったものだ、なんて考えながらレストルームを出ると、須藤さんが待っていた。

「須藤さん、ありがとうございました」
「もう、大丈夫?」
「はい、お陰様で」
「じゃぁ、今日はこのまま病院に行ってから帰ってね」

うん?

「課長には連絡しておいたから。直帰させるって」
「あの⋯⋯」
「念の為⋯いや、俺のために病院行ってくれる?じゃないと俺、心配で仕事が手につかないかも」
「え、あ、はい、行きます、病院」

あー、お願いだから耳元で囁かないで下さいぃ⋯⋯。
その後須藤さんと別れて、行きつけの眼科に行き診てもらい、特に問題なかったことを須藤さんに連絡して家に帰った。
そしてその日、ずっと須藤さんが耳元で囁いていて眠れず、ベッドでのたうち回っていた私は、翌日目の下のクマを須藤さんに見られて、酷く心配されたのでした。


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(´-ι_-`) ちょっと願望詰め込んでみました(照)

10/10/2024, 4:29:40 AM

【お題:ココロオドル 20241009】

ルンタ♪ルンタ♪
タッタタ♪タタタン♪
トントン♪タタトン♪
トトトトタットン♪

「ママー、あのおにいちゃん何してるの?」
「しっ、見ちゃ行けません」
「えー、なんでぇ」
「いいから、こっちに来なさい」

フフフん♪ルんタッタ♪
トトトトトーん♪
くるっとぽーん♪
タタタタター♪

「何だあれ?」
「えー、なぁにぃ?」
「ほら、あそこ。踊ってんのか?」
「あのクラゲみたいにクネクネしてるひとぉ?」
「クラゲって言うかタコじゃねぇ?」
「えー、クラゲだよぅ」
「タコだね」
「クラゲですぅ」

チャチャチャ♪ルルル♪
チチチ、ットン♪
タンタタン♪ペンペペン♪
ふんふふふーん♪

「お待たせーって、何見てるの?」
「ん〜、なあ、あれ、雅紀さんじゃないか?」
「え?お兄ちゃん?⋯⋯⋯⋯ホントだ」
「アレ、踊ってるのかな?」
「⋯⋯たぶん、本人はそのつもりだと思う」
「そっか、⋯⋯個性的だな」
「昔から運動神経だけは壊滅的だったからなぁ」
「それ以外は完璧なのにな」
「何か嬉しいことでもあったんだろうね」
「どうする?声かける?」
「⋯⋯今は他人のフリしたい」
「了解」

らららら〜♪るるるる〜♪
ルンタ♪ルルルン♪
クルクルぽ〜ん♪
トゥルッ♪トゥル♪
トトーン♪
スチャっ♪


「お兄ちゃん、推しのチケット取れて嬉しいのはわかるけど、道端で踊るのはやめて。恥ずかしいから」
「えっ?俺、また踊ってた?ゴメン」
「気をつけてね。そのうち動画撮られてアップされちゃうよ」
「俺、そんなに格好良かった?」
「⋯⋯⋯⋯ノーコメントで」
「あ、ハイ」

『ココロオドル、カラダオドル』は‪✕‬と。
でも、勝手に踊っちゃうんだよな、この体。



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(´-ι_-`) 最近心踊ったのっていつだろう?思い出せない (´._.`)


10/9/2024, 8:25:39 AM

【お題:束の間の休息 20241008】【20241010up】

じっと自分の指を見て、1本ずつ折って数える。
まだ厄年ではないはずなんだけど、今年は本当についてない。

年明け早々に、婚約者の浮気が発覚。
相手は彼の会社の後輩で、既に妊娠5ヶ月との事で早々に婚約破棄。
慰謝料の話をしたら、これからお金がかかるから、とか何とか言い出す始末。
面倒なので、サクッと弁護士挟んで対応してもらった。
元々お見合いで、上司のすすめもあってのこと。
恋愛感情はなくても結婚はできると言っていた親友の顔が浮かび、まぁ、そうだよな、と思いそのまま話を進めた。
向こうも出世のため、のような空気を醸し出していたので、そこはお互い割り切って。
でもそこそこ上手くやれていたと思う。
半年経ってプロポーズされて、感動とかそういうのは全然なくて、こんなものか、とか思ってた。
別に、他に好きな人ができたなら言ってくれれば良かったのに、と思う。
恋愛感情がない分、その辺は寛容に対応するつもりでいたから。
けれど流石に、式の3週間前はキツイ。
式場のキャンセルに、既に招待状を送った人たちへの説明、気落ちした両親と殴り込みに行きそうな兄夫婦を宥めるのに奔走して、気がついたらハゲができていた。
会社で影でヒソヒソ言われつつも、今まで通り過ごせるようになったのが3月の中頃。
新入社員の受け入れ準備で、教育計画やら何やらを通常業務と並行して作成。
年度末進行と相まって、だいぶ睡眠時間が削られたけれどどうにか対応した。
やってきた新人2人のうち1人は2週間もしないうちに出社しなくなった。
何でも、一日中座っているのが苦痛、とか何とか。
えっ?だってうち、ソフトウェアのプログラミングしている部署なんで、ほぼ一日座りっぱなしですよ?座りっぱなしじゃない部署って言ったら、営業とかかな?
入社時の希望は⋯⋯SEって書いてるね、どういうこと?踊りながらプログラミングでもするつもりだったのかな?わからん。
もう1人はすごく真面目、超頑張ってる、時々空回りするけど、全然大丈夫、フォローで対応できる範囲だから。
そして彼に小さいながらも仕事を任せられるようになって、私の負担も徐々に軽くなってきたのがお盆前あたりで、雲行きが怪しくなったのもこの頃。
私含めたメンバー5人のうち2人が入院した。
1人は交通事故、もう1人は階段からの転落で2人とも2ヶ月近く仕事ができない。
退院後は可能であればリモートで対応する予定だけど、まだまだ先の話し。
そして盆明けに1人、介護休業を取った。
遠方にいる親の介護のためという事で、最長で3ヶ月。
会社からはリモートでの対応も可能である旨伝えてはいるが、どうするかは本人が決めることだ。
流石に5人中3人が抜けた状態では仕事が回らないので、短期間の助っ人を2人回して貰った。
それでどうにかなっていたのだけれど。

「はぁぁぁ」
「大きい溜息だな。幸せが逃げるぞ」
「もう既に逃げられてる」

あと5分で日付の変わる深夜、会社の休憩室で声を掛けてきたのは同期の1人、座間 巽。
海外営業部のエースで、1年の3分の1は海の向こうに行ったりしている。
顧客との時差のため勤務時間が夜型になってしまうのだと、いつだったか言っていた。

「ヤサグレてるな。愚痴なら聞くぞ?」
「愚痴かぁ、うーん、⋯⋯来週末が納期なの」
「あ?うん、追い込みか」
「そう、昨日全テス終わって、まぁ、小さいバグはあったけどほぼほぼOKで、来週の中くらいにはリリースかけられるかなって思っていたんだよね」
「おぉ、お疲れ様」
「あー、うん、ありがと」
「なんだ?嬉しくなさそうだな」
「それが、色々あって来てくれていた助っ人2人が、インフルエンザと例の感染症でダウンしちゃって」
「えっ、納期大丈夫なのか?」
「うん、まぁ、行けるかな、って午前中までは思ってたんだ、けど」
「けど?」

そう、小さいバグなので修正自体はそれほど時間は掛からない。
2人なら2日も掛からずに終われる程度だったんだけど。

「午後にメンバー最後の一人のお子さんが発熱したと連絡が来て、早退して病院に連れて行ったんだけど、手足口病確定で暫く保育園には行けないからお休みします⋯⋯って」
「タイミング悪いな。仕事の方は?」
「それは何とか。修正後のチェックを別グループで手分けして対応してくれることになったから。まぁ、月曜には修正終わらせないとなんだけどね」
「それでこんな時間まで残業か」
「そう。今のうちにできる部分はやっておきたくて」

お陰様で3分の2は終わったから、あと少しやったら帰るつもりでいる。
今日が金曜日で本当に良かった。
どんなに遅くなっても、明日、明後日は休みだからきちんと眠れる。

「なるほど。それであの溜息か」
「あー、あれは、今年に入ってついてないなぁって思って」
「⋯⋯⋯⋯そう、だな」

その間で色々な事を考えたね、わかるよ。
自分でもびっくりするくらい運がないよ、今年は。
この後、何が待っているんだろうって考えると⋯⋯。

「厄祓いに行った方がいいかなーって思ってたところ」
「厄祓いか⋯⋯、なら、これやるよ」

そう言った座間くんが胸の内ポケットから取り出したのは、黒と青の石を使ったネックレス。
黒い方は分からないけど、青い方はラピスラズリかな?

「顧客にそういうのに詳しい人がいてさ、オニキスとラピスラズリを使ってるから最強の厄除けになるって」
「え、でも、コレは座間くんが持ってるべきじゃ⋯⋯」
「俺にはこっちがある」

そう言って見せられたのはネクタイピン。
同じような意匠のタイピンで、ネックレスと同じ黒と青の石が使われている。

「両方くれたんだ。あぁ、もちろん個人的な付き合いでだぞ。彼女にでもプレゼントしろって言われたけど、今、彼女いないしな。だからやるよ、貰いもんで悪いが」
「ううん、ありがと」
「それから、コレも」

目の前に差し出されたのは、ミルクたっぷりのミルクティーの缶で私の好きなやつだ。

「へっ?」
「好きだろ、ソレ。いつも飲んでる」
「あ、うん」

何だろう、ちょっとばかり恥ずかしいぞ。

「あと、帰る時声掛けろ、送ってくから」
「え、いいよ。すぐそこだし」

会社から家まで歩いて10分もかからない。
それに、座間くんにそこまで迷惑はかけれない。

「ダメだ。こんな夜中に何かあったらどうするんだ」
「何もないって」
「ダメだ。俺は車だから遠慮するな」
「⋯⋯⋯⋯わかった」

遠慮ではないのだけれど。

「あ、そうだ、もう1つ」

休憩室を出ようとしていた座間くんは振り返ってじっと私を見ている。
え、何?何か付いてる?

「誕生日、おめでとう」
「ほぇっ?」

あまりにも予想外の言葉に、変な声が出てしまった。
座間くんは肩を震わせて笑っている。
でも、あー、そうか、そうだった、日付が変わった今日は私の誕生日だ。

「で、これは誕生日プレゼント」

ぺろんと薄い長方形の袋状のものを差し出された。
これは知ってる、目に当てて温めるヤツだ。
血行が良くなって疲れた目に良いんだよね。

「少しの時間だけでも目、休ませてやれ」
「うん、そうする」

席に戻ってミルクティーをひとくち。
ほんのりとした甘さと、鼻に抜ける紅茶の匂いにリラックス出来る。
それから貰った温熱シートを目に当てる。
じわぁっと暖かくなる目元に、自然と深く息を吐いた。

「束の間の休息⋯⋯か」

月曜からはまた怒涛のお仕事が待っている。
そのためにもこの土日はしっかりと休んでリフレッシュしないと。
ついでに、リリースが終わったら有給取ってどこかに旅行に行きたいな。
温泉とかいいな、ゆっくり温泉に浸かって美味しい料理食べて一日中ゴロゴロして、神社に御参りして⋯⋯、うん、そうしよう。
あー、でもふたりが帰って来るまでは厳しいかな、どうかな、⋯⋯課長に相談してみよう。

「さーて、あと少し頑張りますか!」

仕事も私生活も順調とは言い難いけれど、今はできることをやる、それでいい。
もう少し余裕が出来たら、頑張った自分にご褒美をあげよう。
それくらいの贅沢、神様だって許してくれるよね。



━━━━━━━━━
(´-ι_-`) 頑張れ座間くん!

10/8/2024, 2:27:30 AM

【お題:力を込めて 20241007】

空を飛びたいと思った
鳥のように、自由に
頑張ってみたけど
羽を生やすのは無理だった

テレビで見た
ドラマか映画のワンシーン
傘をさして
空を飛ぶ女の人が羨ましくて
傘を手に階段の途中から飛び降りた
足の骨が折れて痛かった

飛行機
は、ちょっと違う
だって風を感じられない

気球
これも違う
ふわふわ浮きたいわけじゃない

スカイダイビング
落下したいわけじゃない

そして見つけた
空を自由に飛べる方法
簡単では無いし
技術も必要だし
それなりにお金がかかる
でも、すごく魅力的なの

ハングライダー

空を自由に飛べる
その喜びは何物にもかえがたく
時間と天気と懐具合と
相談しながらたくさん飛んだ
たくさん飛んで、落ちちゃった

命は助かった
大怪我しちゃったけど
両親にも兄にも泣かれて
ハングライダーは禁止だと言われた

毎日空を眺めて
ため息を吐き出す日々
空を飛ぶあの感覚が
忘れられなくて
でも、家族を泣かせたいわけでもなくて

うん、でもね
これは私の人生で
好きなことをするためなら
多少のリスクは仕方がないと思う
地上で腐って生きるより
私は私のために空を飛ぶ

力を込めて、大地を蹴って
自由だ
私はやっぱり空を飛びたい
だって、何より一番
生きているって実感できるから

えっ?
ハングライダーじゃないよ
禁止されたから
今はパラグライダーだよ
そして今度、モーターパラグライダーに挑戦するよ
あっちの方が、飛んでるって感じがするからね

さぁ、今日も
力を込めて、大地を蹴って
私は自由になる

━━━━━━━━━
(´-ι_-`) 空を飛ぶ夢を見て、足がビクってなって起きる⋯⋯。もっと見ていたいんです。夢なら死ぬ事はないので

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