よらもあ

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4/26/2024, 8:48:07 AM

七夕の短冊に書いた願いが叶わないように、
流れ星に願いをこめても叶わないように、
星がはただ自然現象の一つというだけだ。

それでもそこに意味を持たせてくれたことに、意義があるのだから。
羊飼いが見上げた星空に、百獣の王の姿を見出してくれたように。

願いを叶えるのは自分の力だ。

それでも少しだけ、ほんの少しだけ、手助けをすることがすることができるなら。
気高い姿を見出して、そこに意味を持たせてくれるなら、それに付随するどんなものも受け止めよう。
瞬く星に、流れる星に意味を持たせよう。

そのためにただ誇らしく星空にあろうと、しし座は瞬いている。







“流れ星に願いを”

4/25/2024, 8:01:48 AM

「おはよう」には「おはよう」を。
「行ってきます」には「行ってらっしゃい」を。
「こんにちは」には「こんにちは」、「こんばんは」には「こんばんは」。

たとえふてくされていても「ただいま」には「お帰りなさい」を。

それはマナーでもルールでもなく当たり前であると思えるように、そういう家族になっていきたいと笑う貴方が愛しくて。






“ルール”

4/23/2024, 4:41:28 PM

前髪がうまくいった、晴れ。

スカート丈がかわいい、晴れ。

赤信号ばかりひっかかる、曇り。

通りすがりに美味しそうなスイーツ店発見、晴れ。

走って汗をたくさんかいた、雨。

待ち合わせ場所にいない、曇り。

汗でお化粧が崩れてる、雨。

コンビニの袋を持った彼が現れる、雨。

わたしの分のジュース買ってきてくれてる、雨。

走ったから服が乱れてる、雨。

服もお化粧も髪もなおしたい、雨、雨、大雨。

なのにちょっと笑ってるのがかわいい、晴れ。

手を繋いでくれる、今日の心模様は大嵐になりそう。





“今日の心模様”

4/22/2024, 11:30:42 AM

「……何してんの?」
「何でもない」
「いや、……止めるって」
「何でもないってば」
「いや、おかしいでしょ」
「あんたには分かんないのよ!」
「分かんないけど、自分では分かってるんだろ?」

「分かってるよ!けど、たえと間違いだったとしても……!」

「姉ちゃん、だから痩せないんだよ」
「だって我慢できないんだもん〜〜〜!!」
「じゃあ、もう夏までに?ダイエット?とか言うの止めなよ……、去年も言ってたのにそうやってポテチ食べてたじゃん」
「あんたはうるさいの〜〜〜!!」




“たとえ間違いだったとしても”

4/21/2024, 11:00:41 AM

上からぼたぼたと大きめの音がして、身体にその振動が伝わる。

決められた音階をなぞるようであり、
耳障りな雑音のようであり、
すぐ隣にある肩に触れるたび跳ねる心臓のようである。

上を見上げれば傘に当たる雨の雫を確認できるが、見上げれば隣のその人にしか目がいかないだろう。

上から降るぼたぼたと大きな音が、どうか私の心臓の音をかき消してくれていますように。





“雫”

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