無人

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8/31/2021, 1:26:45 AM

香水の香りで覚えさせて、プルースト効果で忘れさせない。そうやってあなたに一生もののトラウマを。ただ麗しいだけでは記憶に残れないというのなら、不快を身に纏い事あるごとに思い起こして欲しいのだ。薔薇が嫌いというあなたの鼻に強烈な香を届けましょう。薔薇のような人だと言われるようになりましょう。花びらを重ねたようなスカートと華やかなブラウスで、見事な香りを漂わせましょう。だから花屋の店先で、綺麗だと褒めそやされるそれをみたならば、嫌悪で吐いてくださいね。私を思い出して。今からあなたに消えない傷を残す私を。今この瞬間の美しい薔薇のような私を思い出してね。

8/27/2021, 8:58:20 AM

私の日記帳。私は日記をつけることができない。それは、毎日同じ行動をするということができないからだ。そして、誰にも言えない理由がもう一つ。
何を書いてもいいか、何を書いてはいけないかそれがわからないのだ。日記なんてものを書いたら、形に残ってしまう。家族や友人に日記をみられたら?私の中の歪さを知られてしまったら?
私は自分の倫理観に自信がない。かわいそうだとは思うが、虫を蘇生しようとはしないし、たとえ人間でも死体にシアター越しでない同情をかけられる自信がない。美学なきものに価値はないし、知人も他人も平等にただ人間であると言う以上の感情を持てない。そのままの私をぶちまけたなら、そんな意味のわからない黒い渦のような本質が形となって残るのだ。コリ固めて常識を演じている毎日が、日記上で齟齬を起こしてしまっていたらどうする?ノリという免罪符で流せる普段の違和感を形として視認した時、相手はどうする?そして私はみてしまった相手をどうする?
だから、私は日記をつけない。独白という形の自分語りは少しリスクが高すぎる。気のせいや冗談で受け流せるままでいられたならば、あなたを守れるだろうから。

8/25/2021, 1:46:47 AM

やるせない気持ち

常時だね…自分だし

8/24/2021, 8:30:35 AM

我が海へ追悼を。この場所で幾多の思い出ができただろう。思いが生まれたことだろう。だが、私はもうここには来られない。ここにはいられない。
ここが親ならばどれほど良かったのだろうか。この雄大な場所が私を産んだという数億年前に思いを馳せる。この場所が私の全てを決めてくれる保護者のままだったらよかった。数億年の月日は海と私との縁を遠のかせ、ほとんどつながりのない他人にしてしまった。だから離れなければいけない。この美しく恐ろしい場所から。離れなければいけないこの身が心の底から憎い。生きるためにとはいえこの場所から離れたくはない。私の子供時代のほぼ全てとともにあった海に。あなたのいない場所へ私は赴く。次に会う時はきっと、物言わぬ骨になっているだろうが、その時はその深く荒々しさを湛えた胸を骨壷として眠らせてくれよ。

8/23/2021, 4:52:32 AM

もし僕が逆さまに生まれて来ていたら、どうしただろうか。性別年齢容姿性格、頭が下にあって足先が空を向いて歩いてるんだろうか。でも、どこまで逆さまにすればいいんだろうか?そもそも僕の逆さまってどんなだ?それって本当に僕で、僕ではないのだろうか?
 たまに、反対の人を見ることがある。僕に真っ向から歯向かう人。僕からしての反対の価値を持つ人。でも、この人が逆さまになったら僕になるのかな。
 反対と逆さまが混ざっていくな。
 でも、考えているとこの話も何か動かぬ根っこだけは逆さまになっていないんだよな。なら、常識が逆さまになったら僕は何もいえないのかな。

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