ゆかぽんたす

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6/20/2024, 10:26:11 AM

「濡れるよ。入れば?」
照れも焦りもせず君が言った。ぼくのほうがこんなに真っ赤になって恥ずかしい。
「……ありがとう」
「どーいたしまして。ね、アンタのほうが背高いんだから持ってよ」
ずい、と君は傘の柄の部分を押し付けてくる。言われるがままそのとおりにした。その際なるべく右側に傾けて傘をさすけど、そのことがすぐにバレて僕は怒られる。これじゃ意味ないでしょバカ、だって。
意味はあるよ。有りすぎだよ。こんな展開誰が想像しただろうか。ここ最近僕は何か正しい行いをしただろうか。何か徳を積むようなことを実践したのだろうか。全くもって自覚がないけど、多分神様が僕の何かを見てこんな展開にしてくれたんだと思う。
「あーあ。明日も雨だって。サイアク」
「仕方ないよ、梅雨入りしたんだから」
「……アンタ少しは冗談とか言えないわけ?」
至近距離からジトリと睨まれ僕の目線は行き場を無くす。こんな時に冗談なんか言えるわけないだろ。頭の中では反論しながらも必死に“冗談”を考える僕って。
「だぁから、“雨のおかげで君と相合傘できたよ”とか、言えないの?」
「え……」
だって、それって。

冗談じゃないじゃないか。
事実なんだから、簡単に言えやしないよ。

6/19/2024, 2:58:50 AM

久しぶりにあの夢を見た。
母さんが喚く。
机のものが散らばる。
グラスが落下する。
ガラスの割れる音。
劈くような鳴き声。
罵声、怒鳴り声が僕に浴びせられる。
あんたなんか生まれなきゃ良かった、と。

いつの間にか握り拳を作っていた。
爪の跡が手の中にくっきりとついている。
夢だったんだよな。
もうこれは終わったことだ。
僕はもう、あの時の“僕”じゃない。
誰に何と言われようと、僕はもうあの日に還らない。

だってそうでしょ。
誰も僕を助けてくれなかったんだから。
なら自分で変わるしかない。
だからあの頃の“僕”を形成するもの全部棄てた。
故郷も名前も戸籍も全部。
でも、頭の中身だけは棄てられない。
こんなに無駄なもので埋め尽くされてるのに、
どうしたって綺麗にデリートできなくて。
そう悩みだす頃にまた、あの悪夢を見る。
忘れるな、と言われてるような気がして目眩がする。
もういい加減解放されたいのに。
僕にどこまでもついてくるあの日々が、憎い。

6/18/2024, 9:55:44 AM

君の未来に僕は必要ない。つまりはそういうことだろ。キミは僕がいなくたって生きていけるさ。






だってさ。馬鹿じゃないの?あれでかっこつけたつもり?キモいっつーの。
アンタなんかこっちから願い下げよ。アンタの言う通りよ。あたしの未来にアンタは必要ない。
とんだ無駄な時間過ごしたわ。
連絡先、消すね。写真とか履歴の諸々も抹消するから。
なにかあってももう連絡してこないでね。迷惑だから。

さよなら。
ばいばい。
お達者で。






1ミリくらいは楽しいと思えてたなんて、死んでも教えてあげない。

6/16/2024, 1:08:04 PM

昨日書くのすっかり忘れちゃったので、
今日と昨日のお題2つ使って書く。







1年前にキミが言ったこと、覚えてる?
“来年またここに来れたらいいね”。
あの時のキミは嘘偽りなくそう思ってただろう。分かってるよ、それは僕も信じてたから。でも色々あって、環境が変わったり価値観が少しずつずれていった。キミが言った、“来年ここに”来ることは叶わなかった。
それでも、あの日の僕らは間違いなく幸せだったよ。あんなふうになってしまったけれど、それは必要な選択だったんだ。何より、2人で出した答えだったんだから、何も後悔なんかしてないんだよ。

これで良かったんだ、大丈夫。

悔いなんか、これっぽっちも。

あれから1年経ったわけだけど。相変わらず僕はパッとしない日々を過ごしてるよ。キミが大好きだった本、1年かけてようやく読み終わったんだ。叶わない恋に溺れる女性の話。もしかしてキミは、あの話の中の女性と自分を重ねていたんだろうか。物語の中では、恋に破れてひっそりと出ていく展開だった。キミも、いつのころからか僕から気持ちは離れていて、僕の前から姿を消す頃合を伺ってたのかな。
そんなことを今さら思って、したくない後悔をしてる。僕の気持ちは1年前から止まったままだ。まだどこかでキミの姿を探してる。早く解放されたいのに、いつまでもキミの面影を追い掛けている。

6/15/2024, 9:01:25 AM

快晴でも雨でもなく。曇り、と表現するほど雲は広がっていなかった。けれど空の色は綺麗な青ではなかった。
まるで私の心模様を表しているみたいだな、と思った。今の気持ちは嬉しいでも悲しいでもない。怒っているわけでも焦っているまけでもなかった。しいていうなら“虚無感”を抱いていた。やるせなさ、無気力感、投げ出してもいいやと思えるほどの執着の無さ。何にも心動かされることなく、ただ空気を吸って生きている。こんなのって楽しいのかな。生き甲斐って何だろう。それが分かったら人生の意味ってものができるのかもしれない。
「あーあ」
空を見上げて息と溜め息を吐いた。こんなふうに思うってことは、私は現状に満足していないわけで。心の何処かで“何か”を求めているのだろう。それがスリルなのか安息なのか分からない。人生分からないことだらけ。空がモヤモヤ変な色してるみたいに、私の心も日々一喜一憂している。なだらかになることはない。とりあえずそんな日々を今日も過ごしている。

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