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2/22/2024, 10:30:21 AM

0から何かを生み出すのは難しい。

掛けても割っても0のまま。
何かを生むには足すしかない。

だから1から2にするよりも0から1にする方が難しい。



頑張って挑戦したのにマイナスになることもある。



私は高校からソフトボールを始めた。
それまでは文化部で運動アンチとでも表現しようか。
運動会の徒競走が大嫌いだった。

そんな私だがソフトボール部に魅力を感じ、
部活動に取り組んでいる。

それでもやはり初心者と経験者では大きく実力差があって増してや元文化部の私はほとんど0に近い状態でのスタートだった。


悔しくて投げ出したいと思うことも勿論あるが
0.1ずつでも成長したいと思っている。

2/20/2024, 1:34:29 PM

※物語です。グロ(?)注意



「ねえ見て、あの子の足」

「うわっ傷だらけじゃん、可哀想…」

廊下ですれ違う他クラスの子たちがコソコソと呟く。もう慣れたものだ。あたしを同情する話し声。
傷だらけの足に袖から覗く血の滲んだ包帯。

_あたしのことなんて何もわからないんだろうなぁ

同情するからあたしは可哀想になるの。
家庭環境もあたしの気持ちも何も分からないのに、どんな気持ちで発言しているんだろう。

_無知って幸せだなぁ

そんなことを考えて何も聞こえなかったのかのように立ち去る。



誰もいない空き教室。あたしのお気に入りの場所。
あたしはいつものように錆びたカッターナイフを取り出す。
自分のことながらおかしなくらい痩せた足に傷をたしていく。痛みは感じない。流れる鮮やかな血液に興奮を感じる。

「ぜーんぶあたしがやったのに気づけないなんて可哀想」

自分でつけた傷を見て勘違いしたあの子達を憐れむ。
そして自分以外につけられた痣を覗き込む。

「見えないとこばっか殴るからなぁ」

内出血を起こした骨の浮き出たお腹を見てため息をつく。

視線を足へと戻しさっきのあの子達の表情を思い出す。
途端に頬が緩み出す。

_あーあ!


同情されるあたしだーいすき♡

2/20/2024, 10:42:26 AM

※物語です。


俺は昔からなんでも出来た。

小学生の頃から続けているサッカーでは
高校生になった今エースとして活躍しているし
勉強も上位20%以内にいつもいる。
人脈も広いし優しくて明るい彼女もいる。

人生イージーモード


_ずっとそう思っていた。


ある日の部活帰り俺の方に車が突っ込んできた。
横断歩道を渡る一瞬のことで視界が眩い光に包まれた。
その瞬間から暗闇に突き落とされたのだと思う。




ずっとつけっぱなしのテレビをぼーっと見つめる。消毒臭い病院の中、落ち着かないほど真っ白なベットの上で流れる時間を過ごす。
あの日事故にあって、次に目が覚めた時にはここにいた。母さんも父さんも嬉しそうに俺を見ていて、助かったんだとほっとした。それもつかの間足に違和感を覚えた。聞くと今後サッカーをするのは難しいということ。それ以外は覚えていない。

ずっと順調だった。

桜のように開花した才能。
青葉のように鮮やかな青春。
紅葉のように色付いた生活。

それなのに、今はまるで枯葉のようだ。
踏みつけられたら粉々になってしまいそうな朽ちた日々。

希望を見いだせずにただ過ぎ去る日に身を任せている。

突然スマホが鳴った。俺はずっと見る気になれず返信をしていない。それでも反射的に目を向けると彼女から写真が届いていた。
少し気になり開いてみるとそこには枯葉から覗く小さなつぼみが写っていた。
それは彼女が落ち込んでいた時に桜を見せたくて行った河川敷で撮った写真だ。
お目当ての桜はまだ咲いていなくて慌てる俺にこの写真を見せてくれた。

「こんなに小さいのにすごいね」

彼女は興味深そうにそういった。
そんなことを思い出しているとスマホが振動した。


春はまた来るよ!


その言葉に俺は気が付いた。
四季は巡っていることを。

2/19/2024, 5:17:17 AM

「皆様が揃ったようなので点呼をとります。」

その聞きなれた言葉に心の中でため息をつく。言葉の主である美しい声と姿の彼女は『時の女神』である。白装束に身を包み、長く艶のある髪をなびかせている。

私は『時の遣い』の『子』。ネズミと呼ばれることがほとんどだ。ここに集まっているのは私と同じ『時の遣い』で、それぞれが自分の『時』を全うしている。人間界でいう十二支と同じ順番で自分の『年』になればここの遣い達を先導する役割を担う。そして自分の『時間』になれば舞を舞い続けるという役割がある。
ここ、天界の遣いが働かなければ時は進まないのだ。

「子。」

名前を呼ばれ素早く跪く。

「丑。寅。卯。辰。巳。午。未。申。酉。戌。亥。」

女神様は淡々と名前を呼び、跪いたのを確認すると顔をあげるように促した。そして自分の頭上にあった冠をそっと持ち上げて空間に固定した。そしてゆっくり頭を下げ、退出された。足音が完全に聞こえなくなるとみんなが立ち上がる。各々が自由に過ごしだす。おしゃべりをしたり、早々に退出したりと様々だ。

私は何も言わず白衣と袴を整えると浮かんだ冠を手に取る。その瞬間何も無かったはずの足元に舞台が現れた。すると突然太鼓の音がなり響く。始まりの合図だ。私は流れに身を任せる。音に乗り流れるように手を動かし、力強く地面を蹴りつける。
今頃人間界では日付けが変わっているのだろう。だがいつも私は疑問を抱えている。

_果たして時が進むことに何の意味があるのだろう。
時が進めば何が変わるのだろう。

天界に時という概念は無い。その為か時が存在していることに意味を見いだせない。




私は人間界を訪ねた。たまに見に来ることもあるためある程度の決まりは知っている。

_相変わらず暑苦しい場所だ。天界とはまるで違う。よくこんな場所で過ごせるな。

人間が溢れかえる交差点で眉を顰める。信号が変わったのを確認すると歩き出した。しかし、久しぶりに訪れた人間界に適応できず人間とぶつかってしまった。

「…った」
「いったぁ…」

お互いに後ろに転んでしまった。相手は人間の女の子のようだ。

「…すまない。見ていなかった。大丈…」

「手が…!!」

立ち上がり謝ると女の子は私の言葉を遮り慌てたように駆け寄った。言われた通り手を見ると少しかすり傷を負っていた。

「あぁ」

_全く気が付かなかった。仮の姿であるから痛みは感じないが、生身というのは不便だ。

「あぁ、じゃないですよ!ちょっとついてきてください!」

女の子は強引に私の怪我を負って無い方の手を引き小走りでどこかへ向かい出した。

日陰に入ると女の子は突然止まった。

「ちょっと待ってくださいね」

そう言って持っていた鞄から何かを取り出し抑えたあと綺麗な布で縛った。

_治そうと思えばすぐに出来るものを。

「これで大丈夫です!本当にごめんなさい!私浮かれてて…」

「はあ」

「私、明日誕生日なんです」

女の子は突然そういった。誕生日というのは人間が1年ごとに歳をとっていく制度だったはずだ。

「それで久しぶりにお母さんとご飯を一緒に食べれるから楽しみで」

嬉しそうに手に持っていた袋を覗いた。中には食べ物がたくさん入っていた。

「早く明日にならないかな〜」

その言葉を聞いて今までの疑問が全て解けた気がした。自分の中で止まっていた歯車が動き出すような、そんな感じだ。

「あっすみません、こんな話…私そろそろ帰ります!聞いていただいてありがとうございました!」

女の子はそう言うと小走りで去っていった。
私はしばらく布のあてられた手をじっと見つめた。





「ネズミ!時間だよ!」

「あぁ、わかった」

布を懐に仕舞うと冠を手に取る。

今日も私は舞を舞う。
誰かが待つ明日のため。

_今日にさよなら。

2/18/2024, 11:21:06 AM

お気に入りは変化し続けるものだと私は考える。

自分の中の流行、又はマイブームという表現が1番自分の考えに近いと思う。それはものによっても期間が大きく異なる。
そして年齢や性別が近いとお気に入りという名のマイブームは似通ったものになるのではないだろうか。

幼い時はある共通のアニメ、青年になれば芸能人やゲーム、流行りのダンスや曲と変化していく。

どんなものになっても自分に癒しや楽しみ、興奮を与えてくれる大切なものだ。

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