Ryu

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8/16/2025, 11:57:05 PM

遠くの空へ、ミサイルを撃ち込む。
同じ空の下なのに、国境という見えない線を越えて。
話す言葉が違う。
肌や目の色が違う。
確かなことはひとつ、同じ人間であるということ。
だが、ミサイルは相手国へ着弾する。
そして、破裂し、燃え尽き、死をばらまく。

遠くの空へ、物資を届ける。
命の糧となる食べ物や衣服、医療品から住居まで。
それは思いやり。
そして、切なる願い。
確かなことはひとつ、生きるために生まれてきたこと。
だから、救済という名の宿命を果たす。
それは、祈り、与え、生を満たすために。

遠くの空へ、思いを馳せる。
それ以上何も出来ずに、安心なるこの空の下で。
過去を振り返る。
惨たらしい現実を知る。
確かなことはひとつ、繰り返してはいけない歴史があること。
ただ、それを守り抜く術は未だに霧の中。
そして、訴え、言い争い、互いの正義を振りかざす。

戦後80年。
この国に関して言えば、の話。
戦争は続いている。
いつか、戦後という言葉が、戦前に変わる日が来るかもしれない。
新たな戦いが生まれ、遠くの空から飛んでくるミサイル。
物資も思いも、何の救いにもならないその日が。
その時はきっと、人間の愚かさを憂うだろう。

今、この空を見上げて、想うこと。
この幸せは、当たり前なんかじゃない。

8/16/2025, 2:12:01 AM

!!!
驚いた。
君への告白にOKをもらえた。
!!!!!
驚いた。
君も僕のことがずっと好きだったって。
!!!!!!!!
驚いた。
君が突然、カツラを外した。
!!!!!!!!!!
驚いた。
五分刈りのイガイガ頭が目の前に。
!!!!!!!!
驚いた。
君は応援団の団長を任されてると言う。
!!!!!
驚いた。
僕のバドミントン部の試合にも、応援に駆けつけたと言う。
!!!
驚いた。
僕が思っていたより、君は坊主の似合う男前だった。

!!!!!!!!!!
君は驚いていた。
僕を女の子だと思ってたって。

!!!
何が驚いたって、自分で書いてて、どちらが男なのか女なのか、ワケワカランになっていたこと。

8/15/2025, 8:40:12 AM

君が見た景色は、すべてが夏の色。
この地に生まれ、短い時を過ごし、再び土に還る。
夏の盛りを声高らかに響かせて、仲間達とともに命の灯火が燃え尽きるまで。
ほんの短いひと夏の記憶。
君が見た景色は、次の命に引き継がれてゆく。

命の限りに鳴き続けた、真夏の太陽のもとで。
目的など無い。
喜びはこの音にかき消され。
ただ、命を燃やしてこの季節を通り過ぎるだけ。

君は蝉。
夏に生きる命。
君が見た景色は、すべてが夏の色。

8/14/2025, 1:44:39 AM

言葉にならないものを、言葉にするために人は考える。
言葉にしないと、伝えたいことが伝わらないから。
でも、言葉にならないんだから仕方がない。
モヤモヤとしたものを心に抱えたまま、遠ざかってゆく君を見つめている。

愛してるとか、大切だとか、離したくないだとか。
強く激しい想いなら、伝わるんじゃないかと期待した。
だけど、僕の心の中の嵐と、君の平穏な日常はリンクしない。
そのギャップが大きすぎて、言葉にするのも憚られる。
だから僕は、黙ってここに立ち尽くしている。

夜になって、君からメッセージが届いた。
「全部、伝わってるよ」
最後には❤マーク。
嬉しくて、嬉しくて、言葉にならない。
❤マークは、言葉にならないほど嬉しいんだ。
だから、頑張って言葉にして、文章にして、こうして書き連ねる。
想いを伝えるために。
書く習慣を身につけるために。

言葉にならないもの、いや、言葉にしづらいものを言葉にするとしたら、これを脱線と言う。
もしくは、逃避、か。
いずれにせよ、言葉にならないんだから、もうこれ以上伝えようがない。
始まりはカッコよくいこうと思ったんだけど、書いてる最中に先が見えなくなってきた。
こんなのは日常茶飯事。

さて、夏休みも残り4日。
ずっと待ちわびてきた休みだが、気付けば半分を終えてしまっている。
悲しくて、悲しくて、言葉にならない。
だからせめて、❤をください。

8/13/2025, 3:41:01 AM

祭り囃子。提灯の灯り。
神社の境内で、友達と怪談話。
林の奥の小さな祠。
その裏側に、女の子がうずくまっていて、「どうしたの?」と声を掛けると、鎌を持って追いかけてくる。
なんて理不尽。心配してやってるのに。
誰かが、行ってみようと言い出す。
怖がりなあいつも、皆の前だから虚勢を張って。

祭り囃子が遠くなる。
辺りは暗闇に包まれて。
林の中を進むと、小さな祠が見えてきた。
ホントにあったぞ、誰かが囁く。
女の子がいたらどうするんだよ、あいつが震え声で言う。
いるわけないだろ、僕があいつの背中を押す。
あいつは悲鳴を上げて、来た道を走って戻っていった。
その後ろを、鎌を持った女の子が追いかけていった。

真夏の記憶。
あれから、あいつは変わってしまった。
あんなに仲良くやってたのに、もう口もきいてくれない。
まあ、仕方ないか。命の危機を感じたんだろう。
夏が終わり、秋が来ても、僕達は疎遠なまま、気付けばいつしか大人になった。
今ではもう、あの林も伐採されて、駐車場に姿を変えている。
鎌を持った女の子は、今頃どこにいるんだろう。
あのままあいつを追いかけて、今もあいつとともにいるんだろうか。

たとえば、あいつと僕が、最初から仲良くなんかなかったとか。
一緒に祭りにも行かず、怪談話もせず、背中も押さず、女の子に追いかけられることもなく。
ただ、あの夏の夜の記憶だけがフェイクで、仲良くふざけあった思い出もすべて自分が作り出したもので。
今になって、そんな風にも思う。
すべてがおぼろげな、真夏の記憶。

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