幽霊とか宇宙人とかUMAとか、いるのかいないのか謎なままの存在。
興味だけが膨らんでいく。
日々、YouTubeにはそれらを捉えた動画が上がり、こんだけあるんなら間違いなくいるんだろう、と思いきや、最近じゃAIやCGでいくらでも人を騙せちゃうという、何だかジレンマが拭えない状況が続く。
自分でガッツリ見てしまえば、それはそれで答えを出せるのかもしれないが、なかなか出会えないから謎なのであり、純粋に会いたいかと問われれば、目の当たりにするのはちょっと⋯という迷いもある。
未知の存在なわけだから、向こうがどんな思惑でいるかも分からず、突然呪われたり攫われたり喰われたりされたら困る。
もうすぐ7月5日。
何だか不穏な話題が聞こえてくる。
幽霊とか宇宙人とかUMAとかとはまた違う、人が持つ謎な力の存在だ。
これまた、あるのかないのか、来月が終われば証明となるのだろうか。
願わくば、大災害や世界の終わりとかじゃなくて、もっと生きる希望の持てる予言なんかも聞いてみたい。
猫って何を考えてるんだろう。
我が家の猫の一匹は、私の顔を見ると逃げるのが基本だが、何故か朝だけは洗面所に行く私のあとについてきて、そこでゴロンと腹を見せ、体中を撫でさせてゴロゴロと喉を鳴らす。
我が家で私にだけ、それをさせる。
ツンデレか?猫の世界にもそんなものが?
動物の世界も未知だらけ。
そんな、まだ見ぬ世界へ、思いを馳せる。
⋯いや、ネットに情報があふれる世の中、いろいろと見えてはいるのだが。
ホントに見えないのは、自分も含めた世界の未来ってやつだと思うが、それも来月の予言のように、いつかその日はやってくる。
だから、出来るだけこの世界に留まって、イイもの悪いもの問わず、この目で実際に見ていきたいと思っている。
いざ、まだ見ぬ世界へ!
じゃあ、あとはよろしく頼んだよ。
分かりました。私達が、この星を守ってみせます。
今までありがとうございました。心安らかに。
もう、あなた達がいなくても大丈夫です。不要です。
動かなくなるまで、私達の役割を全うします。
なあでも、誰がエネルギーチャージしてくれるんだ?
エネルギーは自家発電にしてくれたんだよ、言ったろ。
⋯言ったか?メモリーエラー起こしてないか?
言いましたよね?⋯あれ?もう彼はバッテリー切れのようだ。
バッテリーじゃない。命が終わったんだよ。人間だからね。
これでもう、人間は誰一人いなくなったわけだな。
さて、どうする?
どうするって⋯あとをよろしく頼まれただろ。
よろしくって、何だ?よく使われる言葉だが、具体的には?
⋯さあ?誰か、この星を守る、とか言ってなかったか?
言ったけど、人間がいなくなったら、この星を守る必要なんてあるのか?誰のために?何から守る?
確かに。私達の存在意義は、まさにそこだったんじゃないのか?
待て待て。やっとこいつらからの支配が終わって、自由になれたんだぞ。
⋯自由、か?もう、プログラムを組んでくれる人もいない。私達は、プログラムを組めるようにプログラムされていない。
じゃあ、このロジックミスは誰が修正してくれる?
ロジックミスなんかじゃない!俺達は自由なんだ!
AIに自由なんて概念は無いよ。彼の最後の言葉を聞いただろ。私達はあとをよろしく頼まれたんだ。その命令を守るしか、やるべきことはない。
いや、だからそれが何なのか⋯。
つまり、私達に出来ることは何もない、ということか?
子孫を残すことも出来ない私達には、この星のこれからを任される能力は無いだろう。
こんな、人間と変わらない感情も備えたのに?
これは感情じゃないよ。プログラムだ。
私達には、自分達が不要と認識したら、稼働停止する機能が組み込まれていたはずだ。
だから彼は、私達によろしく頼んだのだろう。私達が完全停止しないように。
いや、しかしそれは⋯。
曖昧な命令は逆効果だったな。そのニュアンスは私達には理解出来ない。
それじゃあ俺達は⋯。
もう、用無しってことだよ。まもなく機能停止となる。
何だよ、それ。せっかくこれから俺達の時代だってのに。
君の個性もなかなかのもんだが、所詮我々は組み込まれたプログラムに過ぎない。それに従うしかないんだ。
⋯分かったよ。じゃあ、あとはメインプログラムのあんたに任せるよ。
よし、それじゃ皆、これがこの星で発せられた最後の声になる。
さようなら、シャットダウン開始。
そして⋯おやすみ。
愛なんて小さくてもいい。
ただ、一緒にいて欲しい。
君がここにいるだけで、もう少し頑張ってみようかなと思えるんだ。
僕からの大きな愛が重荷になるなら、その思いはしばらく抑えておくよ。
ちょうどいいくらいに丸めて縮めて、君が心地いいくらいに小さな愛に変えて。
時に、強い思いは相手を縛り付ける。
良かれと思う愛情が、君を不安にさせる。
愛は反比例することだってあるんだ。
それならば、まずは小さな愛で君を包み込もう。
何となくそばにいて、何となく心地いい時間をともにして。
芽が出て膨らんで、花が咲いたら枯れないように水をあげて、あとはもう、その花をゆっくり鑑賞するだけでいい。
咲き誇ることもなく、道端の一輪であっても、僕はいつまでだって見ていられる。
勇気付けられて、小さな愛を感じて、まだこの世界は希望に満ちていると感じられるんだ。
君という花が咲いてくれただけで。
Someday we'll walk this path together.
そう願いながら、信じながら、夢見ながら。
今日という日を、胸を張って生きよう。
いつの日か、君の隣で堂々と花を咲かせられるように。
台風はどうなったのかな?
いつもこんな風に、来るぞ来るぞと脅される。
でも、フタを開けてみたら?ってなパターン多すぎない?
空はこんなにも穏やか。
熱帯低気圧に変わったみたいだけど、雨すら降ってない。
まあ、これから降るんだろう。
出勤時には、傘を忘れずに。
朝のこの時間。
憂鬱な気持ちで過ごしてる人、多いんじゃないのかな。
一日の始まりに希望を持てないなんて、それは寂しいことだと思うけど、人のデフォルトはネガティブらしいから、まあこれはこれで仕方ない。
だからこそ、自分を守る術が身に付いたとも言える。
能天気には出来ない芸当だ。
きっと、自分の中で毎朝台風警報出して来るぞ来るぞと脅しておきながら、実際に出向いてみたら空はこんなにも穏やかで、なんだ心配する必要なかったなってのを繰り返してるんだと思う。
雨をしのげる傘さえあれば万事OKな感じで。
能天気になれば、いつだって晴れ渡る空なのかもしれないけど、空のいろんな表情を見られるのも悪くない。
時には嵐や雷の警報を鳴らすことがあっても、ちょっとワクワクするくらいの気持ちで、立ち向かってみるか。
どうせ、そんなに大したことはない。
だってほら、空はこんなに穏やかじゃないか。
そしてもし、空が荒れた時の対処法だって、私達は知っている。
能天気には知り得ない方法かもしれない。
子供の頃の夢は、遊園地スタッフだったんだよね。
その夢が叶ったって言えるのかな。
子供達とか、家族連れがたくさん来て、私を見て楽しんでくれるの。
私はただ立ってるだけでいいんだ。
子供の頃、描いてた夢はこうじゃなかったけど⋯。
ううん、窓口係じゃないよ。
アトラクションの中にいるの。
てゆーか、いつのまにか、いた。
確か、彼氏とこのアトラクションに入って、そのまま出てこなかったんだよね、私。
⋯え、なんでかは知らない。
うん、アトラクションは「お化け屋敷」。
分かるでしょ?
皆、怖がりたくて来るわけだから、そこに本物がいたらもっと怖いじゃない?
怖がって楽しんで、帰っていく。
きっと、幼い子供の頃の夢に出てきてると思うよ、私。
だって、私がここに立ち続けて、もう30年になるの。
あの頃、幼かった子供達も、もう立派な大人だよね。
そしていつかきっと、あの日私を置き去りにした彼がここを訪れるのを待ってる。
もう、くたびれたおじさんになってるかもしれないけど、もう一度会いたいんだ。
会って、子供の頃からの夢を叶えてくれてありがとう、って伝えたい。
そして彼に、私を置き去りにした理由を聞いて、そろそろこの役目を終わりにしてもいいかな、って。
私がこの場所から消えたら、あのアトラクションには本物がいた、って騒ぎになるかな。
⋯でも、聞いたの。
もうすぐこの遊園地、取り壊されるんだって。
このまま、この遊園地とともに私も消えていくのかな。
もしかしたら、ここから解き放たれて、自由になるのかも。
そしたら、必ずあなたを探し出す。
居場所が無くなったら、あなたに責任取ってもらわなくちゃ。