手紙を開くと、そこにはカミソリが入っていた。
アイドルになって三年。
とうとうこんなのが送られてくるようになってしまったか。
最近、グループのメンバーと喧嘩した。
険悪なムードは今も続いている。
それぞれに味方がついて、今やグループは真っ二つだ。
喧嘩相手のファンは、俺にとってのアンチだろう。
きっと、俺が許せないに違いない。
マネージャーに相談した。
「え?カミソリレターってやつですか?まだあるんだ、そんなの」
「そーじゃなくてもメンバーとモメて落ち込んでんのに、ファンからもこんなのが送られてきたら、ほんとヘコむよな」
「で、カミソリはどんな状態で?」
「どんなって…確かジレットの…」
「いや、メーカーじゃなくて…ん?なんでメーカーまで分かるんですか?」
「なんでって、箱に書いてあるからさ」
「箱?箱に入ってたんですか?」
「そーだよ。まあ正確には、手紙じゃなくて封筒の中に入ってた。新品のケースだったな」
「それは…もしかして、T字カミソリ?」
「T字?あーそう、あれ、Tの形してるよね。そう呼ぶんだ。…ん?カミソリって他にもあんの?」
「…なるほど。最近、メンバーと喧嘩して落ち込んでるのは分かりますが、身だしなみ、おろそかになってませんか?無精髭でステージに立ったりしてませんか?」
「んー、まあ、処理が雑になってることは否めないかな」
「良かったですね。それはアンチの仕業じゃありませんよ。あなたのファンからの、思いやりってやつです。これを見習って、メンバーにも思いやりを持って接してみたらどーですか?もしかしたら、皆が今まで以上に輝き出すかもしれませんよ」
午後6時、東京のターミナル駅は、今日も人々の奔流で満ちていた。改札口から吐き出されるようにして現れる群衆は、それぞれの目的地へ向かうために、同じ空間を共有しながらも、皆どこか孤立しているように見える。足早に行き交う人々の中で、スマホの画面を見つめる者、イヤホンで外界を遮断する者、疲れ切った顔で虚空を見つめる者。彼らの瞳は、誰かのそれと真正面から向き合うことはほとんどない。
そんな雑踏の中で、一人の女性、佐倉美月は立ち止まっていた。待ち合わせの時間まで少しある。カフェの明かりを見つめながら、今日一日の出来事をぼんやりと思い返していた。書類作成のミス、上司からの小言、そして週末に控えた一人暮らしの母の誕生日。心の中は、些細な不安と現実的な悩みでいっぱいで、彼女の瞳は自然と下方を見つめていた。
その時、彼女の視界の端で、何かが動いた。ふと顔を上げると、数メートル先に立つ一人の男性と視線が合った。
彼は、黒いコートを着て、少しだけ俯き加減だった。彼の瞳もまた、何かを探すように、あるいは何かから逃れるように揺れていた。瞬間、美月は彼の瞳の中に、自分と同じような、あるいはもっと深い疲労と諦めのようなものを感じた。それは、この街の多くの人々が抱えているであろう、言葉にならない感情の片鱗だった。
驚きと、ほんの一瞬の共感。美月は思わず微笑みかけそうになった。あるいは、何か話しかけてしまいそうになった。彼の瞳が、助けを求めているように見えたからかもしれない。あるいは、単に同じ感情を共有している誰かに出会えたことに、無意識に安堵したのかもしれない。
しかし、次の瞬間、彼の瞳は美月から逸れた。まるで、何か見てはいけないものを見てしまったかのように。あるいは、単にスマホの通知に気を取られただけかもしれない。彼はすぐに顔を上げ、来た方向へと足早に歩き出した。
彼の後ろ姿を見送りながら、美月は残った静寂の中で立ち尽くした。たった数秒にも満たない出来事だった。しかし、あの瞳の揺れ、あの共感、そしてあっけなく断ち切られた繋がり。それは、この街に満ちる「すれ違い」の象徴のように感じられた。
もしかしたら、彼もまた、誰かの助けを求めていたのかもしれない。もしかしたら、彼もまた、美月の瞳の中に何かを見出そうとしていたのかもしれない。そして、ほんの一瞬、お互いに分かり合える可能性があったのに、現実の壁、あるいは互いの内なる壁によって、その機会は失われてしまった。
彼の姿が雑踏の中に完全に消えた後、美月は深い溜息をついた。待ち合わせの相手が改札から出てくるのが見えた。彼は笑顔で手を振っている。美月も笑顔を返し、その人の方へと歩き出した。
賑やかな会話が始まる。今日の出来事、明日の予定。しかし、美月の心の中には、先ほどすれ違った彼の瞳の残像が、小さな棘のように残っていた。
この街には、無数の瞳がある。それぞれの瞳が、それぞれの物語を宿している。そして、時には、ほんの一瞬だけ、誰かの瞳と交差することがある。そこに、何か特別な意味を見出す人もいれば、すぐに忘れてしまう人もいる。
美月は、今日あの男性とすれ違った瞳のことを、きっとすぐに忘れてしまうだろう。日常は続き、新しい出来事が古い記憶を上書きしていく。
しかし、ふとした瞬間に、この街のどこかで、見知らぬ誰かの瞳が、自分と同じように迷いや孤独を映しているのではないかと、そんな想像をするたびに、あの数秒間の出来事を思い出すのかもしれない。そして、そのたびに、ほんの少しだけ、この巨大な街の中での自分の存在と、そこに満ちる無数の「すれ違う瞳」について、切ない思いを馳せるのだろう。
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最後まで読んでくれた人、ごめんなさい。
これ、AIに作らせてみた。
最近はLINEとかXとか、それぞれにAI機能が搭載されてて、これはGoogleのGemini。
凄いね。こんなのが作れちゃうんだね。
なんかもう、そのうち人間の作るものを超えちゃうんじゃないだろうか。
人間の感情までを完全に模倣して、名作と呼ばれる作品を生み出すんじゃないだろうか。
人間が必要なくなる世界を、少しだけ垣間見たような気分。
怖いね。俺達も頑張らなきゃね。
すれ違う瞳よりも、見つめ合う瞳で力を合わせて、この世界を創造していかないとね。
えーと、南海キャンディーズの山ちゃんの奥さんと、元V6の岡田くんの奥さんを足せばいいのかな?
蒼井あおい、なんちゃって。
青い青い…なんで二回?
高い高いの色味系?
赤ちゃんに、ドラえもんのおもちゃ見せながら、
「あおいあおーい」とか?
シチュエーションが浮かばない。
「青い」を二回繰り返すシチュエーション。
昭和の歌の歌詞にはありそう。
「青い青い海、青い青い空」とか。知らんけど。
何となく、この二回ってのに意味がある気がするから、単なる青で終わらせたくない。
でもそーなると、物語どころかフリートークさえもままならない。
最初の三行でやめとけば良かったな。
こんなんでお茶を濁そうとするなんて、まだまだ俺も、青い青い。
そして、これだけ書いたのにアップするのを完全に忘れてた。
ホントに青いな、俺。
Sweet Memoriesといえば、ペンギン!
まず浮かんだのはそれ。
それ以外の甘い思い出なんて…いや、あったけどさ、人に言うもんじゃないよね。
まさに、懐かしい痛みだよ。
若気の至りとも言う。
テキトーに語ろう。
このお題、もうそれしか逃げ道はない。
えーと、じゃあ、最近の楽しいこと。
このアプリで今まで書いた物語を、10話ずつひとつの超短編小説集としてWordでまとめて、それをKindleに送って、ちょっと電子書籍化された気分になって悦に入っている。
このアプリ上で読むのと何が違うんだ?という声もありそうだが、気分だよね、気分。
自分の好きな小説家の作品に混じって自分の作品があるだけで、テンションが上がる。
まあ、まだ表紙も作ってないし、横書きの状態。
小説っぽく縦書きにしたいんだけど、Wordで縦書きにしてKindleに送ると、縦書きの左スクロールになってしまう。
右から左に読む縦書きの左スクロールは気持ち悪い。
もう少し調べれば解決出来るのかもしれないが、今はまあとりあえずこれで。
いずれは、娘にでも表紙をデザインしてもらって、製本化なんてされたら、と夢は膨らむ。
これはかなりのモチベーション。
10話で一冊。それがもう10冊目。
100話の超短編をKindleに送った。
でもまだ作業途中で、まだまだ作品はある。
一年半くらいこのアプリで日々書いてきたが、その中から、物語と呼べそうなものだけをピックアップ。
今回のような戯言回は除く。
このアプリからWord、そしてKindleへの一連の作業をスマホだけで出来るようになったから、通勤電車の中や、仕事中にだってこっそりやれる。
これが今のライフワークみたいなもんだ。
いつか、年老いた自分が今を振り返って、
「あの頃は小説家気取りで調子に乗ってたな。若気の至りってやつじゃな」
なんて、若くもない今を思い出すのだろうか。
まさに、懐かしい痛みだよ。
Sweet Memories.
風とともに去ることも出来ず、歩道に立ち尽くしていた。
君からの平手打ち。
僕達の黄金時代は終わってしまったらしい。
こっちはまさに、風と共に去りぬ。
痛む頬に手を当てて、去りゆく君の背中を見つめている。
男と女なんて、うまくいく方がおかしいんだって。
お互いがお互いを求める関係なんて、きっとどこかで軋轢を生むんだって。
そのうち邪魔くさくなる。
どちらかが先に鬱陶しさを感じたら、もう片方もその態度に嫌気が差してくる。
根本が、負けたくない、負けられない関係だからね。
だけど、一方的にビンタされて終わるとは思わなかった。
しかも、こんな公衆の面前で。
僕にだって、恥も外聞もあるってのに。
目の前を、ベビーカーを押した母親が通り過ぎてゆく。
気の毒そうな視線をこちらに向けているような気がしたのは、単なる被害妄想だろうか。
まあ、仕方ない。
頬の痛みは引かないが、ここは潔く身を引くしかないか。
こんな場所でこんな状況にされたら、こっちの愛想も尽きるってもんだ。
気持ちいいくらいに二人の関係を木っ端微塵にしてくれたね。
ありがとう。
最後まで君には感謝しっぱなしだよ。
さてと、何か美味いもんでも食いに行くか。
一人飯だって美味いもんは美味い。
腹いっぱい食って、コンビニでお酒とか買って帰ろう。
気ぃ抜いて観られるB級映画で夜更かしして、涙はすべて、お酒と映画のせいにして。
一人なら、気兼ねなく泣いて好きなだけ飲める。
うん、そうだよ。
心が苦しくて仕方がないんだ。
こんなはずじゃなかったんだけどな。