Ryu

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5/7/2024, 9:54:50 PM

初恋の日々は、遠い過去の思い出。
あのコは今頃どうしてるかな。
あんなに思い詰めたりもしたのに、今ではどこにいるのかさえ分からない。
自分にとってあんなに大きかった存在が、思い出すこともないほどに遠ざかる。

あれからいくつか恋をして、そして終わっていった。
楽しくて幸せだった時間。
苦しくて思い悩んだ時間。
今思えば、通りすぎてゆくだけの相手だったのに、本気で必死で一生懸命追いかけた。
あの純粋さはもう取り戻せない。

人は人と出会って、恋をしたり友情を育んだり、時に煩わしいだけの関係を築いて、それでもそこに運命を感じたりなんかして、気付けばただの思い出になる。
あんなに「絆」を信じていた相手でも、きっと今頃は、他の誰かとどこかで親睦を深め合ってるのだろう。
別に悲しくも寂しくもない。
ただ、時折思い出すだけの、自分にとってのサブキャラでしかない。

もちろん彼らにとっては、こっちが脇役。
彼らの人生のメインキャストにはなれなかったんだな。
あんなに本気で必死で一生懸命頑張ったんだけどな。
でも、その物語の一役を担ったことは確かで、時に煩わしいだけのキャラクターだったり、頼りになるサポーターだった時もあったはずだ、たぶん。

いずれにせよ、もうその舞台の幕は下りた。
今上演中の演目に力を注ごう。
初恋の日々は遠く、通り過ぎた人達もきっとどこかで幸せに生きている。
今目の前にいる共演者達と、今まで以上に素晴らしい作品を作っていこう。
いつか、本当の人生の幕が下りるその日まで。

5/6/2024, 1:06:19 PM

GW明けの明日世界が終わるなら、まあ、タイミングとしては悪くない。
もっと言えば、家族を残して自分だけ逝くのは後が気になるし、ましてや先に逝かれるのだけは勘弁してほしいから、世界ごと終わるんなら前2パターンよりはマシかなと。
まあ、いつまでも平和であってほしいってのが本音だが。

世界が終わるとして、地球規模の隕石が衝突して木っ端微塵とかなら一瞬で済みそうだけど、ゾンビウイルスみたいなのが蔓延して、ジワジワと感染の恐怖に怯えながらしばらく生きる、なんてのは嫌だな。
ちょうど今、そんなゲームをやってるからなおさら。
分かる人には分かると思うけど、おじさんと女の子がパンデミックな世界を旅する物語のゲーム、の続編。

人間同士の争いも相まって、かなり壮絶なドラマが繰り広げられる。
ゲームが終わって平和な世界に戻ってきて、ホッとするくらい。
昨日はメイズ・ランナーって三部作映画を観終えた。
偶然だが、これまたパンデミックな終末世界で生き延びようとする少年達の物語。
そしてこのお題。
近く、本当に世界が終わるんじゃないだろうな。

まあ、んな訳はないが、たまに思うことがある。
世界の終末を描いた作品は上記のようにいろいろあって、その中では人々の死が劇的に描かれている訳だけど、世界の終わりを迎えることと、ある日交通事故で命を落とすことは、自分にとってはまるで同じことだよな、と。
自分が死んでしまえば、自分にとっての世界は終わる。
たとえ雪道で滑って転んで頭を打って死んでしまっても、それは世界の終わりと同じことだと思う。

…と、そんなことを考えながら、これらの映画を観たりゲームをしたりすると、ハラハラドキドキが薄まってしまうから困ったもんだ。
どんな形であれ、生きてこそ、ってことなんだよな。

世界の終わりとか、命の重さとか、重大なテーマはじっくりと考えながら語るべきだと思うけど、何しろ書き出しが「GW明けの明日世界が終わるなら」なので、今日中にアップしないと辻褄が合わなくなってしまう、そして、GW明けの明日は仕事で朝も早い、なんて、どーでもいい理由で強引に終わらせます。

こんないい加減がまかり通るとは、
まったく、世も末ですな。

5/6/2024, 12:57:19 AM

君と出逢ってから、ずっと残したい思い出が増えたんだ。
他愛ない出来事でさえも、全部記録したいほど大切なイベントに変わるから、スマホの画像フォルダはいつも「容量不足」をアピールしてくる。
大丈夫。
容量無制限のフォトストレージを使えるようにしたから。
君のためなら出費は惜しまない。

君はお姫様。でも僕は王子様にはなれない。
でもたまには、王子様気分で君をエスコートするよ。
それくらいはいいだろ。
きっとこの先、君の本当の王子様が現れるかもしれないけど、これだけは覚えておいて欲しい。
君を本当に大切に思っているのは、これから出会う彼氏や旦那様じゃない。
君もきっと、同じ立場になったら分かる。

君と出逢って、たくさんの思い出を作って、君は成長して、いつの日か僕のもとを離れてゆく。
君はお姫様。僕はこの家の王様だ。
君がこの城を出ていくその日には、僕はきっと泣きながら君を送り出すよ。
だって君を本当に大切に思っているのは、やっと出会えた彼氏や旦那様じゃない、僕だから。

失恋や離婚のように、僕達の縁は断ち切れたりしない。
世の中にはラブソングがあふれてるけど、本当に大切な存在は、恋をして愛し合った後に生まれてくるんだと思う。
だからそのためにも、素敵な王子様を見つけて欲しい。
きっと君も出逢えるよ。
王子様と、そして、王子様よりもずっと大切な存在に。

5/5/2024, 2:43:49 AM

耳を澄ますと あなたの歌声が聴こえてくる
幸せだった頃 いつもキッチンで歌っていた

誰の歌だったかも覚えていないほど 遠い記憶
ただ いつも笑顔で 澄んだ歌声で

耳を澄ますと あの日の言い争いの声がする
朝食は冷めて オブジェのように並べられて

行ってきますがサヨナラに聞こえた 辛い記憶
もう あなたの歌は 悲しい思い出

耳を澄ませても お互いの想いは届かなかった
あんなに幸せで とてもうまくやれていたのに
あなたの物音が 僕に話しかける軽やかな声が
いつしか雨音に すべてが掻き消されるように

昨日街の交差点で 通りの向こうを歩くあなたを見たんだ
雑踏に消えてゆくあなたの隣には 幸せそうな男性の姿が

彼に話しかけるあなたの声は聞こえなかったけど
きっと今も あの頃と同じ 僕の知っている声で
もう二度と聴くことのない あの歌を歌うのかな
それとももう 歌の歌詞も忘れてしまったのかな

どれだけ耳を澄ませても あなたは答えてくれないけれど
僕は歩き出す 隣りにいる娘と手を繋いで

5/4/2024, 1:12:51 AM

廃屋の裏で、二人の女子高生が子犬を見つけた。

「可愛い!」
「捨てられちゃったんだ。可哀想に」
「お腹空いてるかな?」
「何かご飯持ってきてあげようか」

二人は、近くの店でドッグフードを買ってきた。

「あ、もう一匹いる!」
「ホントだ。兄弟かな?」
「見て。この子達、尻尾くるくる回してる」
「嬉しいんだね。明日もまた持ってきてあげるね」

帰り道、空に大きな雲がいくつも浮いていた。

「ね、あの子達のことは、二人だけの秘密ね」
「うん。でもあんまりドッグフード食べなかったね」
「子犬だから、ミルクとかの方がいいのかな」
「ところでさ、あそこに廃屋なんてあったっけ?」

二匹の犬は尻尾を回し、交信している。

「異星人とのコンタクト、成功」
「この星の生物に擬態し、この星の食物を手に入れた」
「引き続き、異星人の生態を監視する」
「母船は、雲に隠れ待機願う。追って攻撃指示を送る」

二匹の犬は交信を切り、二人で会話する。

「それにしても、この食べ物、美味かったな」
「母船に持ち帰るんだから、それ以上食うなよ」
「もう少しだけ、食べてもバレないんじゃないか?」
「仕方ないな。二人だけの秘密だぞ」

その夜、廃屋型のUFOが、静かに母船に向け飛び立ったことを、誰も知らない。

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