Ryu

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3/29/2024, 3:47:14 AM

そんなに見つめないで。
どうしてそんな真っ直ぐな目で私を見るの。
ドキドキして、平常心でいられない。
あなたが私を見つめるたびに、私の心は掻き乱される。

「ああ、恋だね」
「恋なの?」
「うん、恋でしょ」
「恋かな?」

視線恐怖症の私が、画面越しのあなたに恋をした。
あなたに見つめられると、私は逃げ出したくなる。
時には本当に耐えきれず、あなたを見たいのに見れないジレンマと闘う。
それでも恋は恋。これが私の推し活。

3/27/2024, 9:53:54 PM

今日も美味しいごはんをありがとう
当たり前じゃない幸せを 心に運んでくれる
この時間を君のためにだけ使いたいよ
テレビもスマホもOFFって 心を込めた話をしよう

明日もまた仕事だから早く寝なきゃ
でも今日あった出来事を 君に伝えておきたい
他愛のないエピソードだらけの毎日に
そっと彩りを添えてくれる 君と話がしたいんだ

大切なことは 言葉で伝えなきゃ
声に出して 目の前の君に
伝わったかな Everything in My Heart
君のエピソードも聞かせて

僕達の生まれたこの星は言葉であふれてる
励まし合って慰め合って 愛し合って肩寄せ合って

たくさんの想いを音に乗せて文字に変えて
伝えたい相手がいる幸せ 愛し合って頬寄せ合って

今日も美味しいごはんをありがとう
朝早くから仕事だけど きっと頑張れる気がするよ
一人きりじゃ途中で諦めてしまうことも
きっと勇気を分け合って 励まし合って慰め合って

Everything in My Heart
目には見えないものだから 音に乗せて文字に変えて
こんな歌にして渡せればいいな

Everything in My Heart
伝えたい相手がいる幸せ 愛し合って頬寄せ合って
この世界にあふれる「ありがとう」

3/26/2024, 10:06:27 PM

何でも持ってる奴っているんだよね。
勉強が出来て、スポーツも得意で、イケメンで、優しくて。
同じ人間なのに、どうしてこうも違う?っていう…。
それが俺の兄貴。
俺とは真逆の存在。

比べられて嫌になる、って話を、最近仲良くなった奴にしたら、
「俺の兄貴なんか、札付きのワルで落ちこぼれ。周りからの評判は最悪だし、両親もとうにサジを投げてる。お前みたいに、自慢の兄貴がいるのが羨ましいけどな」
と、言われた。

なるほど、自慢の兄貴か。
確かに、自分の兄貴の悪評ばかり聞かされるのは、なかなかキツイことかもしれない。
兄弟の話は我がことのように聞こえたりする。
どーしよーもない兄貴を持った彼の不満も、推して知るべし、だ。

「だけどさ、そんなどーしよーもない兄貴だけど、俺には優しくてさ。ホントに困ってる時、自分のこと放り出して力になってくれた。俺にとっては、自慢の兄貴だったんだ」
彼は遠い目をして言う。
「去年の冬に、ヤバイ奴に絡まれた俺を救おうとして死んじまった。兄貴にもう一度会いたいよ」
…しばらく、何も言えなかった。

そこに、これまた最近仲良くなった友達がやって来て、
「え、何、何の話?兄貴の話?ああ、お前ら二人とも兄貴がいるんだ。いいなー、俺なんか姉貴だぜ。口も聞きやしない。兄貴欲しいなー、一緒にゲームしたいなー」
こんな能天気な弟を持った姉も、それはそれで羨ましい。

帰り道、家に帰ったら、久し振りに兄貴とゲームでもやってみよーかなー、でもあいつ、ゲームもやたら上手くて、結局いつも俺が負けてバカにされるんだよなー、やめとこうかなー、とかいろいろ考えて、自然に口元が綻んでゆくのを感じていた。

3/25/2024, 1:24:53 PM

「さっきからどこ見てんの?私の話、聞いてる?」
「…あ、うん、聞いてるよ。苦手なものの話でしょ」
「そう、私は犬が苦手なのに、公園とか歩いてると、必ず散歩中の犬が私の方に寄ってくるの。一緒にいる彼氏には見向きもせず」
「そーいえば、ウチの母親は大の蛇嫌いなのに、庭で蛇を見つけるのはいつも彼女だったわ」
「あれって何なの?嫌がらせ?」
「犬とか蛇にそんなつもりはないだろうけど、何か引き寄せるものがあるんじゃない?磁気的なものとか」
「磁気?なんかホントに引き寄せそうだね」
「…ちなみに、人間だったらどんな人が苦手なの?」
「苦手な人?そりゃやっぱり、いやらしいニタニタ笑いの禿げたおっさんとか…脂ぎってたら最悪」
「ああ…なるほど」
「なるほどってどーゆーこと?」
「やっぱり…苦手な存在を、磁気で引き寄せちゃうんだなって」
「えっ!ちょっと待って!まさか、ストーカーされてるとか?どこにいるの?」
「あのさ、犬以外に、苦手なものってある?」
「犬以外…そりゃ、幽霊とか大の苦手だけど」
「…だよね」
「え…?ちょっとまたどこ見てんの?なんで私の右肩ばっかり…」

3/25/2024, 1:20:22 AM

振り返れば、人生ところにより雨。
土砂降りや雷雨、暴風雨の日もあった。
だけど、雨を凌ぐ傘は持ってたし、時には雨宿りする軒下だってあった。
それは誰かが用意してくれたものだったり、自分で工夫して作り上げたものだったり。

軒下でじっと雨宿りしていると、次第に雨はやみ、どんよりとした雲の隙間から、太陽の光が差し込んでくる。
必ずその時は来る。
明けない夜はないし、上がらない雨はない。
たとえ六月の梅雨のように降り続いたとしても。

もしも傘が壊れてびしょ濡れになったとしても、その体さえもいつかは乾いて、やり直せる時が来る。
乾かすためのストーブや着替えだってある。
だから恐れずに、雨の中に飛び込んだっていい。
そしたら、雨に濡れて震えている子犬を助けられるかもしれない。

雨の日は、雨音に耳を澄ませたり、水たまりを跳んでみたり。
晴れた日には出来ない楽しみ方がある。
世界のどこかに咲いているスケルトンフラワーの透明な姿を見ることだって出来るかもしれない。
サンカヨウ、別名スケルトンフラワーの花言葉は、「幸せ」。
雨降って、地固まる。
ところにより降る雨はいつだって、恵みの雨となる可能性を秘めている。

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