夜の街を車で走ってる時なんかに、窓の外に見える建物に明かりが灯ってて、「ああ、あそこに誰か人がいて、普通に生活してるんだな」と思うと、不思議で仕方なくなったりすること、ない?
自分の人生にまるで関係のないところで人が生きてることが、にわかに信じられないってゆーか。
かなりエゴイストな考え方だと思うけど、人間なんて誰もがみんなエゴイスト。
だって、自分のことしか認識出来ないんだから仕方ないよね。
例えば、イギリスに行ったことがないから、イギリスは本当は存在しないんじゃないか、とか。
いや、もちろん馬鹿げた考え方だとは思うけど、テレビとか写真でしか見たことない訳だから、本当にある!とは言い切れないってのもホントのところ。
捏造かもしれないじゃん。
誰が何のためにそんなことするんだ?って話だけど。
勢いに乗ってもっと言っちゃうと、自分がイギリスに行くってなった時に、イギリスは初めて作られる。
イギリスに行こうとする「自分」がいるから、イギリスが認識されて姿を現す。
そんな考え方…怖っ!って思うけど、普段の生活の中でイギリスのことなんか考えないでいる時、自分にとってイギリスは「無い」んだよな、実際。
独我論とか言うらしいね、これ。
とゆーことは、数ある悩み事も、意識さえしなければ「無い」ってことか。
…まあ、そりゃそーか。
悩み事として意識しなければ、それは悩み事じゃない。
意識しないのが難しいんだけど、イギリスだって消せるんなら、あながち無理な話でもないような気がするな。
誰もがみんな、自分を持って生きてる。
ジェダイでもない限り、他人を操ることは出来ない。
そんな世界で、独我論に則って考えれば、すべては自分の気持ちひとつってこと。
社会や世間を気にし過ぎても意味が無い。
だって、世界は自分を中心に回ってるんだから。
自己中なイメージの強い独我論だけど、そー考えると頼もしく思えるなんてこと…ない?
最後に、今回やたらイギリスを消しちゃったような気がするけど、別にイギリスが嫌いな訳じゃない。
出来たら消えて欲しい国は他にある。
大っぴらには言えないけど、まあ、独我論持った男が支配してるような…ね。
ある日の朝、仕事に行こうとドアを開けると、玄関ドアの前に花束が置かれていた。
昨夜は無かったはずだ。
心当たりがなくて、それでもかなり気になって、後日、マンションの監視カメラ映像を見せてもらう。
見覚えのない、でもかなり綺麗な女性。
深夜0時頃、そっと玄関ドアの前に花束を置く。
そしてしばらくそこに佇んだ後、帰っていった。
どこに帰っていったのかは分からない。
職場で同僚に話すと、
「街中で見かけて惚れられたんじゃないの?奥手過ぎて声もかけられなくて、ラブレター代わりにひっそり花束を置いたとか」
…それはかなり不気味だ。いくら美人でも。
とはいえ、どこかで何かを期待している自分がいることも確かだった。
ある夜、部屋で過ごしていると、玄関付近で物音が。
あの女性か?と思ってドアを開けると、見知らぬ男が立っていて、「人の女に手を出しやがって」とどこかで聞いたようなセリフとともに、刺された。
その後のことは、分からない。
「…つまり、本当に惚れた男を守るために、今付き合ってる男には、別のまるで関係ない男を好きになったと嘘をついた、と。それで今の彼氏が逆上して、そいつに何かしでかせば、彼氏は逮捕されて、晴れて惚れた男と付き合えると。かなり計画的だな」
「刺された男は、単に街中で見かけただけの相手を選んだそうですよ。まあそりゃ、何かされても気にならない相手を選びますよね」
「赤の他人をそんなことに巻き込むとは、血も涙もない女だな」
「確かにそうなんですが…彼女は彼女なりに、被害者に弔いを行っていたようですね」
「…弔い?」
「ええ、刺される数日前に、被害者宅の玄関前に百合の花束を…」
笑顔は苦手。
写真写りもどちらかと言うと無愛想。
満面の笑みで写ってる写真なんか数枚しかない。
アイドルって凄いなと思う。
馬鹿みたいに笑っていられる…いや、バカにしてる訳じゃなくて、ホントに尊敬。
容姿に自信があるからなのか、おおらかな性格の成せる業か。
要するに、ナルシストか能天気ってことか…いや、バカにしてる訳じゃなくて。
最近CMで、どこぞのスマホのカメラ機能で、撮った写真の表情をすげ替えられるなんちゃらマジックってのがあると知った。
これ、どーなんだろう?
すげ替えちゃっていいのか?
その時のリアルじゃなくなるけど…でもちょっと欲しい。
そうは言っても、スマイルは素晴らしい。
決して0円で扱うようなものじゃない。
有料で買うつもりもないが、可愛かったら何か買ってあげたくはなるかな。
フライドポテトくらいなら…。
スマイルは人間だけ?
猫の笑顔は見た記憶がないけど、たまに犬って笑うよね。
笑ってる自覚があるかどうかは別として、表情が笑ってる時が。
猿も大口開けて笑うか。
あとは?
ワライカワセミは笑ってる?
声だけ?
くちばしでスマイルは難しいか。
ただ、頭に浮かんだことを書き連ねてみただけ。
これを読んで、誰かが笑顔になってくれれば言うことはない。
笑顔は苦手だけど、皆がスマイルでいられる世界は素晴らしいと思う。
スマイル、114兆3,812億円。
日本の国家予算並み。
人を殺めたら捕まるのに、
戦争で敵を殲滅したら英雄になる。
人間って矛盾だらけだなって思う。
国のトップがその決断を下すってことは、
国民も含めて殺戮国家に成り下がる選択だ。
敵国の兵士にだって家族はいるだろう。
子供達に愛されている父親かもしれない。
それを撃ち倒したと喜んでいる、誰かの父親。
それが、その父親の使命。
使命を果たして、名誉勲章ものか?
何の名誉だ?人殺しの名誉か?
あなたの娘は、それを知ってどう思うのだろう。
戦争を続ける限り、人間は愚かなままなんだと思う。
どうしても譲れない何かがお互いにあるとしても、
それを奪い合って殺し合うのはケダモノと変わらない。
街中でやったらすぐに警察に取り押さえられるのに、
どこぞの官邸でふんぞり返って戦局を眺めている人間がいるのもまた事実。
生まれてきた自分の子供に、人を殺すことの善悪をどう伝えるつもりなのだろう。
友達を傷付けることさえ咎める大人達が、他の国で罪のない人達を殺し続けていることを、誰がどう正当化出来るというのか。
言いたいことはひとつ、戦争は即刻やめるべきだ。
…なのに、自分は派手なアクション映画が大好きで、バイクや車のスタントはもちろんのこと、戦闘機や戦車、爆破や銃撃戦のシーンを好んで見てるというこの矛盾。
「エクスペンダブルズ」や「トップガン」、カッコ良かったなー。特にあの戦闘シーンが…。
まったく、人間って矛盾だらけだなって思う。
地球が割れる。
地響きを上げて。
ひとつの球体が半球ふたつとなり、
宇宙空間で離れてゆく。
その上で営みを続けていた人類の命運は絶望的だ。
何が起こっているのかも理解出来ないまま、
亜空に放り出され、生死を超えた世界に漂う。
「あれ…?進んでる」
老人は、3分ほど進んだ時計の針を戻した。
見下ろすと、いつもと変わらぬ日常。
人々が、地上にて営みを続けている。
老人は、先ほど眼の前に広がった光景を思い出して、
独りごちた。
「1分が1年の時計で3分後か。人間どもには可哀想なことだが、そろそろこの星のお守りも飽きたし、時限爆破装置のタイマーもセットしたし、顔でも洗って終末を見届けるとするか。3年も余命を与えれば御の字だろう。それと、時計を新調しておくか」
老人は神ではない。
偶然に神の時計を手に入れてしまった存在。
世界の終わりをタイマーにセットしたが、
手放すのも惜しくなって、
何度か時計の針を戻す行為を繰り返してる。
もともと時間の概念など無い世界だから、
時計が進んでいる、なんて状況もない訳だ。
弄ばれているだけ。
人類の存続は、すべてこの老人の手に委ねられている。
今回は、いよいよ心を決めたようで、
時計の針を戻す行為もやめたようだ。
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さて、そろそろ私の出番かの。
いつまでもあいつの好きにはさせておけん。
神の名のもとに、あいつから時計を奪って、
5時間ばかし時計の針を戻しておこうかの。
あれ…?
いつの間にか時計がデジタルになっておる。
針のないこの時計で時間を戻す操作は…知らんがな…。