つつじ

Open App
5/4/2023, 10:50:15 AM

自分の顔の上を、雨が通り過ぎた。
雨という名の泪は、ツーと流れてゆく。



「嗚呼、あなたに…して…ねば。」
もっと、一緒に、  いたかったのに。
ちゃんと。伝えておけば、 よかったのに。
もっと早く。…


 私の親友は、晴れの日みたく輝き、どこに行っても主役になるような人だった。
 それに比べて、私は誰からも忌み嫌われる、雨みたいだった。いつも一人で、だからといって目立つ訳でもない。けれど、彼に言わせれば、「雫みたく、キラキラしている。」とのことだった。
私は、彼に密かに憧れるファンだった。

 私の1番大切な人は、いつも一人でいて、一人でもキラキラしていて、水みたいに透き通る心を持つ人だった。自分では、「ジメジメしてて、君と並んでいるのが奇跡だと感じるよ。」とか言っている。まぁ、君と一緒にいることは、とても、いや、ものすごく、嬉しい。そこは同感だ。だけど私は、人がいないと何もできない。だけど、大切な彼は、こう言ってくれた。「君は、夏の晴れの日みたいに明るくて、ヒーローみたいだ。」そう言ってくれる君に、密かに、「君みたいになりたい」とゆう思いがある。


 二人は、自分の気持ちをふくらませながら、いつものような日常を創っていた。しかし、二人で一緒にすごせる日々のタイムリミットは、着々と迫っていたー。

月と太陽、2つが同時に昇る日だった。
二人は、自分の気持ちを押し込め、その日を迎えた。
「無駄に暑い日だな。」
汗を少し浮かばせながら、太陽のような君は言う。
「そう?太陽が燦燦としていて、気持ちが良くないか?」
雨みたいにジメジメしている私と、太陽みたいな君は、こんなふうに、他愛のない話をしていた。

大切な時間は、案外、簡単に、壊れてしまうことを、このとき知った。

その時、 生まれてから、長く見ていた、碧い、宝石のような空から、太陽が消え、フッと、 光が消えた。 私は、このあと起こることを想像った。
自分のいる空間は、暗く、一人ぼっちのような感覚が続いた。私の考えたことは、あながち間違いではなかったのだ。
 私の目が、暗闇に慣れたとき、碧い空が広がり、太陽も輝いていた。数分、違いにきずけなかった。なんと、私の憧れの、太陽が、消えるまえには、手が届くくらい、近くにいた、キラキラしている彼がいなかった。


それから一年。彼を探したが見つかっていないままだ。空に浮かぶ雲を見ながら、私はつぶやく。
「君への気持ちが、伝えることができていたのなら。」
空に浮かぶ太陽は、強く輝いた。

                     FIN.

 

4/26/2023, 2:35:47 AM

冬の午後5時あたり、友達との帰り道。 
今日も学校疲れたね。うん。今日出された冬休みの課題の量、多すぎない?
と、ぽつりぽつり話をこぼしながらと二人で帰路につく。
学校からの20分弱のかえりみち。仲が良くても、どうしても話題に詰まることだってある。
よくやりがちな、天候の話をする。
やっぱり、冬は星綺麗だよね。ねー。ほんとに。と空を見上げる。星がちらりと顔を見せている。
私達にはそれが眩しくみえた。
空を見ながら歩いてゆく。
信号待ち、あ!とふたりで顔を見合わせる。
今、流れたよね!なんか、光がしゅーって!!!!
ナガレボシだったのかな?? 私、ナガレボシって実際に見たことないからわかんないけど、それっぽかったよね!! うん!!!
ずっと前から知ってる、ナガレボシが落ちるまでの間に10回願いを唱えたら願いが叶う。
そんなの無理だ!一瞬だったもんね!とふたりで笑う。
でもちょっと無理くらいがいいのかもね。
ほんとにできたら、願いが叶いそうだもん。
と話に花を咲かせて、あっという間にバイバイ。
一人になった私は、もう一度空を見上げて、この日々がずっと続きますようにと願った。


【流れ星に願いを】

4/22/2023, 12:40:34 PM

私は私だよと言いたい。

 世間一般からみたら、たとえ間違いだったとしても貴方が今胸を張って誇れるのならそれは正解。
が、必ずしもそうとは限らない。むしろそうじゃないほうが多いから、
これは間違いだったと、ああすればよかった、こうすればよかった。後悔後悔悔。負の感情に飲み込まれそうになる。
過去の自分も、今も、未来の自分も否定している。どうしようもない。でも止められない。
そんなことを考える自分を言い聞かせるように、唱える。
「なるようになる」
流れに身を任せているんだと、軽く考えることも大事なのかも。
でも、私の心は叫んでいる。私を抱きしめて。認めて。と。

4/22/2023, 8:41:50 AM

昼下り、雨上がり、私は虹を見ようと中庭に出ていった。ぱっと目に付いたのは、彼女だった。
彼女は何か覚悟を決めているように見えた。
「怖くはないのですか?」と私は尋ねた。
「いいえ、嬉しいです。ここから落ちることで私は彼になれるのですから。それに、私が1番輝くときですから。」
「そうですか。」
そうやって雫は葉から垂れた。

4/20/2023, 8:13:13 AM

幸せを感じている私を見たい。
何が理由で、どこでなんてものは知らなくていいから。幸せな私を見て、何か頑張ろうと思いたいから。

Next