快晴
光が眩しすぎるから、太陽は苦手だった。
雲のない日なんて、日光が直接目に入るから尚更だ。
光が、自分の身を焦がすようだから。
嫌なものを全部流してしまう、雨の方が好きだった。
お前のその笑顔も、太陽のように眩しかった。
自分のような人間を照らさないで欲しかった。
お前の前で目を細める自分は、きっと変な顔をしていただろう。
自分みたいな奴には、濡れた髪が相応しい。
雨の日には、お前は傘を自分に差し出した。
雨に濡れてなお眩しいお前は、晴れの日とはまた違う感じがする。
雨の日の快晴だったら、
少しは光もマシなのかもしれない。
誰よりも、ずっと
誰よりも君の一番近くにいると思っていた。
君のためにやれることを探して、思いつくことは全部してきた。
いつか別れが来ることを知っていて、その存在を遠ざけていた。
もっと、ずっと、できるだけ長く。
この平穏と幸せが続くように。
君は何も知らない。
知らないままでいるから愛おしい。
君は知らなくていい。
誰よりも、ずっと俺が君を愛しているから。
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自創作 赤い祝日 より
これからも、ずっと
ずっと、「生きる支え」が必要だった。
救いの無くなった世界に、生きる理由が見つからなくて。
もう諦めようかと、何度も思った。
でも、貴方がいてくれたから。
貴方が生き続けてくれるから、私は世界に価値を見出せる。
終わらない絶望の中で信じ続けられる。
これからも、ずっと。
絶望も、希望も、
全てのものが、貴方の隣にあるように。
君の目を見つめると
彼の目は、青い目だった。
真夜中の静かな海のような、仄暗い碧を灯した目。
朗らかに笑う彼の人柄には、少し似合わないと思っていた。
彼が初めて涙を見せた時。
彼の闇がその目に灯った。
それからというもの、彼の笑みに。
少し、夜の孤独を感じていた。
彼の目はいつも、彼自身を映し出していた。
見つめていると、遠いようで、どこか近い。
その目を見つめると、自分と彼の境界線がわからなくなる。
いつか分かる日まで、見ていることはできるのか。
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自創作 赤い祝日 より
それでいい
怪我をしても、
喧嘩をしても、
風邪を引いても、
辛くても、
苦しくても、
耐えられなくなってしまっても、
泣いても、
どんなときも、側にいてくれれば、それでいい。