誰かのためになるならば
他でもないお前のためならば。
この身を捧げても構わない。
鳥かご
「自分」という容れ物の外の世界を知らない。
「今」という時間に縛られ続けている。
他人はどこまでも理解不能。
まるで社会という檻に閉じ込められたようだ。
お前はいつだって自由に見えた。
俺にある縛りがお前にはない。
だから、羨んでしまったのだろう。
手を伸ばして。
そっと、羽を広げて。
あの空に少しでも近づけるように。
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自創作 赤い祝日 より
友情
人間関係ほど曖昧なものはない。
はっきりした線引きがないから、人は悩む。
お互いがお互いを理解できないまま、それでも理解しようと悩む。
一番悩むのは、「友達」。
どこまでが「知り合い」で、どこからが「友人」なのか。相手は自分をどう思っているのか。
悩みに悩んで、結局答えは出ない。
でも。それでも。
そこまで悩めることを「友情」と呼ぶのだろう。
やりたいこと
「将来、何をしたいですか」って、よく聞かれる。
大体当たり障りのないことを答える。
それが本心なわけない。
今やりたいことはなんですか、ならまだしも、将来何したいかなんて決まってるわけない。
明日死ぬかもしれない。
明後日、来週、来年、生きてるかわからない。
だったら、「将来何したいか」より「今何するのか」を聞くべきじゃない?
未来に何があるかわからないんだから、今だけ見て生きててもいいじゃん?
そうだな、今は……ピザが食べたい。
正直
言わなきゃ。
ちゃんと言わなきゃ。正直に。
私が悪かったんだよね?
言わなきゃ。「ごめんなさい」って。
「次はもうしません」って。
言わなきゃ、言わなきゃ。
そうしないと怒られちゃう。
怒られるのは怖いから、正直にならなきゃ。
自分に正直にならなきゃ。
悪い子だって、認めなきゃ。
────その子はいつまでたっても。
自分のまちがいに気付かないのでありました。