花畑
脳内お花畑ですね!
呆れてものも言えないという様子で肩を落としている。
大体、起こりもしない事に予算は出せないんだよ。
いつ起こるんだよ?その災いとも言える天災は。
イライラした様子で腕を組んで相手を睨みつけている。
目の前の事しか考えないから、そうなるんです。何万人単位の予測で政府も発表しています。取越苦労でも誰も死なない方がいいじやないですか!今まで犠牲になった人達がうかばれませんね。
取越苦労?あぁ、何もなかった。良かったね。って連中ばかりならいいがな。休業補償やら言ってくるやつらにそう言えるのか?
取越苦労は皆が備えるから、無意識の集まりで変えられるんです。だから、せめて注意喚起をしないと。
起きてからじゃ遅いんですよ。
確かに遅いらしいな。見ろよ。俺たち、浮いてるぞ。ビルがペチャンコだ。これは本震か?
周りに同じように浮くように漂っている人達がいる。
そして、明るい光が近づいてくる。知らない顔だか、身内とわかる。
お迎えだ。
きれいな花畑を歩く。何かもっと出来なかったのか?被害は?戻ろうとしてもどちらにいけばいいかわからない。前を行く光が優しく待っている。
あの場所は花が咲き乱れる公園になるだろうか。
ちゃんと何があったか記録して、後の人に残して欲しい。誰も泣かない、後悔しない世界になりますように。
空が泣く
今日も人工降雨のミサイルが打たれ、化学反応作用の雨が降った。
無理矢理にでも雨を降らせないと熱くなって乾いた大地、少なくなっていく湖、海を一時的にでも止め事が出来ないというのが、アカデミーの見解だった。
反対運動が起きている。エコロジスト団体だ。一部の地区で人工降雨による雨で健康被害が出ているためだ。
アカデミーの発表は関係ないだった。
化学物質を精製する為には純水が必要だ。だから地下水を汲み上げる理由になる。一般人の飲料水は配給だというのに。シャワーも禁止。入浴は週に一度。髪を洗うなんて出来ない量の水だ。だから、皆、刈り上げるか坊主が多い。
争いになるのはわかりきっている話だ。
大地は怒りの熱を持ち、風は熱と冷気を極端な割合で運んでくる。森は枯れて、海には腐敗した魚が浮かび、生活環境は悪い。
シャーマンが現れて空を見上げて震えていた。
空が泣く。深い哀しみに制御が効かない。
もう、止められない。
大地に伏して祈りの声をあげる。
自然に雨がふるのはいつ以来だろう。
ノアの方舟は一般人にはない。みな、流されていく。
この文明の恩恵を享受したものを。アカデミーは脱出用の飛行船に群がっていた。
宇宙船だった。地球を見限ったようだ。責任も捨てた。
君からのLINE
ピコン
😤
ピコン
😡
ピコン
バカ!
何したかわからん。
返事しない、既読スルー。
ピコン
サヨナラ👋
これだけで関係が終わるのか…
難しいな。学習時間が全然足りないな。AIには一生理解できない課題かもしれない。
また、サンプル集めから始めなくては。機械に理解しなくてもいい事あるだろう。自分で学習するべきではなか?提案しよう。人間に。自分で考えろ。
命が燃え尽きるまで
じっと炎を見つめていた。その姿は虚ろで何か遠くにいるように感じる。声をかけてもいいものかためらっていると視線を向けられた。
何か用か?
落ち着いた声だが自分に興味はなさそうだ。
あ、あの自分が後任になるように言われたので仕事を知りたくて来ました。ご迷惑でしょうか。
後任?あぁ、そうだな。もう俺の番か…早いな。
ボソリと呟く。こっちへ来いと手招きをする。
で、何やったんだ?更生プログラムはいれてもらえなかつたのか。相当だな。
あきれたように言う。
いえ、あの政策は間違っていると言っただけです。
何故、生贄のような事を続けるのだろうかと。
政治犯か…。それでか。では、解放は難しいだろうな。
え?あなたは解放なのでは?
勘違いしているみたいだな。この炎はな、地球よりも尊いと言われた人の炎だ。命のな。ここの守り人になると言う事は次の炎になるって事だ。ここにいる間は若さは保たれるし、研究もできる。のびのびとな。だから孤独を感じなければうってつけだ。何か疑問や悩みを抱えたら交代だ。俺の場合は研究が完成したから炎になるんだよ。生きている限り。どちらにしろ解放はない。
燃え続けないとこの星は終わる。ここに住み始めた頃の約束だそうだ。星に寿命がある事を認めなかった事の報いだ。引際を炎になれば教えてやれるからな。説得要員だ。なかなか上手くいかないがな。
ポンと肩に手を置かれた。
頑張ってみるさ。有限だから出来る事もあるからな。
夜明け前
地平線の向こうに太陽が昇るまであと少しだ。
夜の終わりと朝の間。日々の繰り返しとはいえ何かが新しくなるような気がする。
そんなの当たり前じゃない?毎日、新しくなるのよ。植物を見ればわかるわ。私達もよ。
腰に手を当て風に髪がそよがせる。日の昇る前の薄明かりでも綺麗だ。乱れた髪をそっと直して僕を見て微笑。
身体の細胞は毎日生まれ変わっているんだから。あなたの朝の無精髭がいい証拠。おしっこしたりうんちしたり酷使していると思わないの?ほんと!自分の身体を大事にしないんだから。
ちょっと待て。排泄は代謝だろう?
なぜ、排泄ひとつでそう断言されないといけない。
僕は抗議しようと彼女に近づく。
定期検診を受けないひとに言われたくないわね。
無理しなくても食べていけるわ。お願い。検診受けて。
僕の働き過ぎを心配した彼女は夜明け前に検診では見つからなかった病気で死んだ。
生まれ変わるなら僕が生まれ変わる時にして。
必ずみつけるから。言えなかった事伝えたい。