君からのLINE
ピコン
😤
ピコン
😡
ピコン
バカ!
何したかわからん。
返事しない、既読スルー。
ピコン
サヨナラ👋
これだけで関係が終わるのか…
難しいな。学習時間が全然足りないな。AIには一生理解できない課題かもしれない。
また、サンプル集めから始めなくては。機械に理解しなくてもいい事あるだろう。自分で学習するべきではなか?提案しよう。人間に。自分で考えろ。
命が燃え尽きるまで
じっと炎を見つめていた。その姿は虚ろで何か遠くにいるように感じる。声をかけてもいいものかためらっていると視線を向けられた。
何か用か?
落ち着いた声だが自分に興味はなさそうだ。
あ、あの自分が後任になるように言われたので仕事を知りたくて来ました。ご迷惑でしょうか。
後任?あぁ、そうだな。もう俺の番か…早いな。
ボソリと呟く。こっちへ来いと手招きをする。
で、何やったんだ?更生プログラムはいれてもらえなかつたのか。相当だな。
あきれたように言う。
いえ、あの政策は間違っていると言っただけです。
何故、生贄のような事を続けるのだろうかと。
政治犯か…。それでか。では、解放は難しいだろうな。
え?あなたは解放なのでは?
勘違いしているみたいだな。この炎はな、地球よりも尊いと言われた人の炎だ。命のな。ここの守り人になると言う事は次の炎になるって事だ。ここにいる間は若さは保たれるし、研究もできる。のびのびとな。だから孤独を感じなければうってつけだ。何か疑問や悩みを抱えたら交代だ。俺の場合は研究が完成したから炎になるんだよ。生きている限り。どちらにしろ解放はない。
燃え続けないとこの星は終わる。ここに住み始めた頃の約束だそうだ。星に寿命がある事を認めなかった事の報いだ。引際を炎になれば教えてやれるからな。説得要員だ。なかなか上手くいかないがな。
ポンと肩に手を置かれた。
頑張ってみるさ。有限だから出来る事もあるからな。
夜明け前
地平線の向こうに太陽が昇るまであと少しだ。
夜の終わりと朝の間。日々の繰り返しとはいえ何かが新しくなるような気がする。
そんなの当たり前じゃない?毎日、新しくなるのよ。植物を見ればわかるわ。私達もよ。
腰に手を当て風に髪がそよがせる。日の昇る前の薄明かりでも綺麗だ。乱れた髪をそっと直して僕を見て微笑。
身体の細胞は毎日生まれ変わっているんだから。あなたの朝の無精髭がいい証拠。おしっこしたりうんちしたり酷使していると思わないの?ほんと!自分の身体を大事にしないんだから。
ちょっと待て。排泄は代謝だろう?
なぜ、排泄ひとつでそう断言されないといけない。
僕は抗議しようと彼女に近づく。
定期検診を受けないひとに言われたくないわね。
無理しなくても食べていけるわ。お願い。検診受けて。
僕の働き過ぎを心配した彼女は夜明け前に検診では見つからなかった病気で死んだ。
生まれ変わるなら僕が生まれ変わる時にして。
必ずみつけるから。言えなかった事伝えたい。
本気の恋
情熱的なのに憧れていたのに、期待外れ。
漫画見過ぎだろうな。この台詞が出るには。
俺は小さく息を吐くと肩をすくめた。
期待に添えなくて悪い。期待には添えない。じゃ。
俺は軽く手を振り待ち合わせた場所で踵を返した。
後からバッカじゃないの、と聞こえたが相手にしても仕方ないので無視をする。
何度目だろう。まだ人の心がわからないとか、人間じゃないと言われないだけましか。面倒なだけだ、要求ばかりして、ATMと勘違いしているような気がする。
確かに金はある。見た目もそう悪くないはずだが。かと言って主張がない尽くして依存されても困る。そもそも誰かが必要なのか?世話してもらう事はいらない。何を求めているのだろうか。性欲満たす?そうじゃない。
だから、今は一人でいい。本気になった自分が想像出来ない。暇なになったから久しぶりに博物館に行くか。
人類の祖先ルーシーに会いに。
カレンダー
もう来年のカレンダーが出ている。夏が終わるかなって時から秋にかけてたくさん並ぶ。
そう広くもない部屋の壁、机、食卓と飾ってある。
書き込めるタイプは予定を書く。スマホに入れておいたSiriが教えてくれるが誰かに見られているような気がしてやめた。それを言ったら利用するなと言う話になる。
手帳も早くから手に入れ秋から切り替える。
たくさん種類があって困る。ノート好き。
何も予定がない空白が多い。それでも格好つけるように机で開ける。去年の手帳予定がぎっちりだったけど、今はそうでもない。
いつか何も書かず開く事もなくなるのだろうか。
文字や文章を書く事が好きなのに。
お気に入りの景色が今月か。あ、閃いた!物語。また中途半端な…筋書きは?
でも、その景色の仲でしばし妄想の世界に浸る。現実逃避かわからないが。私だけの平和な世界。
アラームが鳴って出かける時間。今日の予定 会社。